追いつめた屋上で人を操る“謎の男”は突然姿を消す
映像は、貸金庫を奪って逃走する謎の男をロークが追い詰めるシーンから始まる。悠々と歩く男の背中に向かってロークは「両手を上げろ。動くな」と威嚇し銃を構える。立ち止まった男に近寄ったふたりの刑事に「手錠を!」と指示を出す。
「私は人違いだ」とふたりの刑事に男が囁く。すると、ふたりの刑事が振り返り「人違いだ」とロークに銃口を向ける。一体何が起こったのか。突然の異変に戸惑うロークは、「クソども。誰に雇われた?」と吐き捨てる。「2人を責めるな刑事。彼らには意識がない。ライル・テリーと同じだ」と男は衝撃の言葉を繰り出す。ライル・テリーとは娘を誘拐した容疑者とされる人物の名なのだ。状況が理解できず動揺するロークに、「その名前だったな?君の娘を奪った歩兵」と男が畳みかける。
貸金庫に残された唯一の手かがりを手にしたロークは、「娘はどこだ」と娘の写真を突き出す。男が探していたのはその写真だった。手にした貸金庫のボックスが空だと確認した男は落胆の表情を見せる。怒りを滲ませてロークを睨みつけると「私に返せ」と威圧する。この男は娘の行方を知っている。瞬時に判断したロークは、「娘はどこに?レブ・デルレーンは誰だ?」と声を荒げる。その時、相棒の刑事ニックス(J・D・パルド)が、「どうなってる」と屋上へと駆け上がってくる。目当てのモノが手にできず分が悪いと察した男は、「後始末をしろ」と言い放つ。すると脳をハッキングされたふたりの刑事が互いに銃を向け引き金を引き絶命する。呆然とするロークの視線の先で、男が屋上から飛び降りる。慌てて駆け寄ったロークが地上を見渡すが、男の姿は影も形もない。この男こそ“絶対に捕まらない男”なのだ。
脳をハッキングして人を自在に操る<絶対に捕まらない男>と対峙したロークは、娘の行方の鍵を握るこの男を追って現実と見紛う <仕掛けられた世界>へ踏み込んでいく。ロークが向かったその先に、どんな展開が待ちうけるのか。
ロバート・ロドリゲス監督が生み出した“世界”で、謎が謎を呼ぶ、どんでん返しのドミノの連鎖とは?想像の3週先を行く驚愕のラストに翻弄され、必ずもう一度観たくなる。
『ドミノ』は10月27日(金)より全国公開