「彼らの歴史は語るべきテーマだ」巨匠マーティン・スコセッシ監督が“本当に描きたかった悲劇”とは?

「彼らの歴史は語るべきテーマだ」巨匠マーティン・スコセッシ監督が“本当に描きたかった悲劇”とは?
Apple TV+『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
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「彼らの歴史は語るべきテーマだ」

映像の冒頭には、列車に乗りオクラホマへとやって来たアーネストが、叔父であるウィリアム・ヘイル(ロバート・デ・ニーロ)の家に迎え入れられるシーンが。そこから始まる悲劇の物語を、スコセッシ監督が語っている。

勢いよく噴き出すほどに湧き続ける石油という“財産”を巡り実際に起こった恐ろしく悲しい連続殺人。「語られてこなかった悲劇を伝えたいと思った」とこれまで語られてこなかったアメリカの暗部に勇気をもって光を当て描いた監督。本作で重要なのは「友情や愛に生きる人々の身に搾取や殺人が起きたことだ」という。主演を務めるディカプリオも「彼らの歴史は語るべきテーマだ」と話し、監督との撮影を「誠実に描くことを監督は常に意識していた」と振り返る。

さらに、物語の軸となる2人、アーネストが、町で見かけたオセージ族の女性モリー・カイル(リリー・グラッドストーン)に運転手を買って出るという出会いのシーンも。アーネストは持ち前のユーモアのセンスで出会ったばかりの冷静で物静かなモリーを笑わせ、2人の出会いは平和かと思われた。しかし、そんな2人の出会いに目を付けたのがアーネストの叔父ヘイル。結婚を勧めるヘイルだが、彼のもくろみを「石油の受益権のため」と監督は言い切る。すぐに夫婦となった2人だが、アーネストの側には、地元の有力者である叔父ヘイルの存在が。そして、夫婦のすぐ近くで不可解な連続殺人事件が起き始める…。

オセージ族の人々に起きた悲劇を「彼らを正当に描くことで壮絶さを伝えたかった」というスコセッシ監督。ディカプリオも「監督は使命感を抱いてこの物語を真摯に描いた」という。決して繰り返してはならない歴史的悲劇を描くスコセッシ監督がこの現代に生きる我々に問うメッセージを、かつてない壮大なスケールで描く。

『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』は10月20日(金)より世界同時劇場公開

ロバート・デ・ニーロ×マーティン・スコセッシ監督『カジノ』はCS映画専門チャンネル ムービープラスで2023年11月放送

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