作中に散りばめられた“日本発ポップカルチャー”の数々
『ミュータント・タートルズ:ミュータント・パニック!』には、この世に実在するコンテンツ/カルチャーが数多く登場するが、日本のポップカルチャーも例外ではない。欧米のZ世代の間でも、日本発の作品たちがアイコン化して当たり前のように愛されているからこそ、ゼロ年代以降のカルチャーを浴びて育ってきたカメたち4人と、彼らが暮らす本作の世界にも“日本発ポップカルチャー”がたっぷりと散りばめられ、共感を呼ぶアイテムとして機能している。
例えば、タートルズの中でもオタク気質のドナテロが武器として所有する棒には、大人気漫画「呪術廻戦」の作中きっての人気キャラクター・五条悟のステッカーが貼ってあることは、本作の予告編が公開された時点で目ざといファンの間で話題を呼んでいた。
また、彼らが暮らす住処には数々のカルチャーコンテンツに影響を及ぼした、大友克洋の傑作漫画「AKIRA」の初版がしっかりと登場! そして物語終盤、ニューヨークに巨大化したヴィラン“スーパーフライ”が現れ街を破壊するシーンは往年の怪獣映画を彷彿とさせ、その迫力ある姿は劇中でも「ゴジラ」と揶揄されている。
さらに、実写化もされた世界的人気漫画「進撃の巨人」について触れられるシーンもあり、タートルズたちが同作中の巨人を倒す方法からインスピレーションを受け、スーパーフライへと挑む場面があるほどだ。
こういった本作の“小ネタ”は枚挙に暇がないので、ぜひ劇場の大スクリーンでご確認いただきたい。セリフではっきりと言及するネタもあるが、よくよく目を凝らして観れば新たな発見もあるかも?
『ミュータント・タートルズ:ミュータント・パニック!』は全国公開中
『ミュータント・タートルズ:ミュータント・パニック!』
子供のころより“危険な存在”である人間から隠れて暮らしてきたタートルズたち。“普通のティーンエイジャー”として彼らが住むニューヨークのみんなに愛され受け入れられたいーその願いを叶えるため、新たな友人エイプリルの助けを得つつ謎の犯罪組織との戦いに繰り出す。そんな彼らの前に現れたのはミュータント化した敵の大群だった……
監督:ジェフ・ロウ(『ミッチェル家とマシンの反乱』)
製作:セス・ローゲン、エヴァン・ゴールドバーグ、ジェームズ・ウィーバー(『ネイバーズ』)
音楽:トレント・レズナー、アッティカス・ロス
制作年: | 2023 |
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全国公開中