「一体誰なんだ?何が起きているんだ?」
追う者と追われる者がどんどん入れ替わっていく先読み不可能なストーリーに、“バイオレンスの巨匠”との呼び声も高い三池監督のエッセンスがふんだんに加わり、かつてない“最狂の化学反応”を遂げた本作について、出演する亀梨、菜々緒らキャスト一同も期待や興奮を持って台本と向き合ったそう。
三池監督作品初参加で主演を務めた亀梨は、「非常に難しいなと思いましたが、すごく良い意味でやりがいがありました。非常に特殊で、序盤から中盤に向けてのストーリーの構築や、“サイコパス”という変わった設定の部分が大きい一方、本質的な人間の心の動きも丁寧に描かれていたので、そこは大切に演じきりたいなと思いました」と語る。
事件の真相を追う刑事でありながら、自身もどこか怪しげで独特のオーラを纏う戸城嵐子を演じた菜々緒は、「怒涛の展開の連続で、あっという間に読み終わってしまいました。嵐子自身がサイコパスな一面を見せるような描かれ方がされている部分もあり、そういったところをどのように演じていくかを考えながら、台本を読ませていただきました」と振り返っている。
その本性を知らずに二宮に優しく寄り添う婚約者・映美を演じた吉岡は、「主人公があまり見たことのないタイプのキャラクターですごく面白いなと思いましたし、同時に常に切なさが同居しているように感じました。“怪物”と一言で言ってしまうと恐ろしくて怖いものというイメージがありますが、怪物の悲しさみたいなものがこの台本の魅力だなと感じました」と役柄同様に二宮のキャラクターに寄り添うようにコメント。
三池監督作品には度々出演している染谷も、「ドキドキしました。ミステリー要素が強く、どうなっていくのか?犯人は一体誰なんだ?何が起きているんだ?と、どんどん読み進めていってしまいました」と本作のストーリー展開には衝撃を隠し切れない様子だった。
「ファンタスティック映画祭」への出品&上映が決定!
本作は、スペインのシッチェスで毎年10月に行われる国際映画製作者連盟(FIAPF)公認の国際映画祭「第56回シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭」に出品されることが決定。例年300本近い作品が上映されるこの「シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭」は、ベルギーの「ブリュッセル・ファンタスティック国際映画祭」、ポルトガルの「ポルト国際映画祭」と並ぶ、世界三大ファンタスティック映画祭の中でも最大の規模で開催される映画祭だ。
本作は、世界中から選りすぐりのスリラー・サスペンス・アクションなどの作品がセレクトされるÒRBITA(オービタ)部門と、アジアの新作のショーケースであるFocus Asia部門、2部門で出品。そしてÒRBITA部門では、クロージング作品として上映を予定している。三池監督作品としては観客賞、最優秀美術賞を受賞した『十三人の刺客』(10)以来、13年ぶりの受賞の可能性に期待が高まる。
主演の亀梨和也と三池監督がスペインへ渡航、本映画祭のレッドカーペット&プレミア上映に参加することも決定。スペインの観客の前での登壇向け亀梨は、「『怪物の木こり』という作品を通して三池監督と繋がれた事。そしてこの作品と共に海を渡れる事。非常に光栄です。国を超えて沢山の方々に楽しんで頂ける事を願っています。初スペイン、初シッチェス映画祭。自分の細胞レベルでしっかり感じて来たいと思います」、三池監督は「欧州のファンタ野郎が大集合な歴史ある映画祭。シッチェス万歳!ビーチに美食と亀梨和也。『怪物の木こり』と共に最高の時を過ごせそうだ」と期待と意気込みを語った。
『怪物の木こり』は12月1日(金)より公開