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娘がイスラム国に参加し死亡、遺された7人の孫を救う命がけの旅を追った真実のヒューマンドラマ『“敵”の子どもたち』全国公開中

娘がイスラム国に参加し死亡、遺された7人の孫を救う命がけの旅を追った真実のヒューマンドラマ『“敵”の子どもたち』全国公開中
『“敵”の子どもたち』©Rena Effendi

悪名高きISIS(イスラム国)に参加、メンバーと結婚した娘が死亡し7人の子どもが遺された――。何重にも絶望的な状況に置かれた父親が、せめて孫たちの命だけでも救いたいと命がけの旅に出る姿を追うドキュメンタリー『“敵”の子どもたち』が全国公開中だ。

娘がISISメンバーと結婚しシリアへ密航

世界を恐怖に陥れたISIS(イスラム国)は、とあるスウェーデンの家族を引き裂いていた。ミュージシャンのパトリシオ・ガルヴェスの娘、アマンダは元妻と共にイスラム教徒に改宗。スウェーデンで最も悪名高いISISのメンバーと結婚し、2014年にカリフ国家建設に加わるため、シリアに密航してしまう。

『“敵”の子どもたち』©Gorki Glaser-Müller

帰国の説得はうまくいかなかった。娘から支援を求められたが、ISISにお金が渡る恐れがあるため支援もできなかった。そして2019年、ISIS掃討作戦で夫婦共に殺され、1歳から8歳の7人の幼い子どもたちが遺された。

「娘は救えなかったが、孫は救いたい」。決意を固めたパトリシオは、たった一人で危険を顧みずに孫の救出に乗り出していく。

『“敵”の子どもたち』©Rena Effendi

難民キャンプに残された罪のない子どもたちを救いたい

毎晩、シリアから逃れてきた子どもたちの大量の写真を確認するのが日課となった。援助団体に連絡を続けていると、孫がシリア北東部のアルホル難民キャンプにいることが判明。パトリシオは、スーツケースにおもちゃや靴を詰め込み、シリアとの国境近くのイラクの都市へと向かう。SNSでは「敵の子どもたちを連れて帰るな」「孫と⼀緒にシリアにいろ」など大量の批判があったが、「子どもたちには罪はない」と諦めなかった。

『“敵”の子どもたち』©Gorki Glaser-Müller

スウェーデン当局も解放に前向きにならないなか、危険で衛生環境も悪い難民キャンプから、孫を救い出すために⾃らシリア入りすることにしたパトリシオ。果たして無事に孫を救い出すことができるのか――?

『“敵”の子どもたち』は2023年9月16日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー

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