バーナデットを取り囲む個性豊かなキャスト
一流IT企業に勤める夫エルジーには、アカデミー賞作品賞を受賞した『スポットライト 世紀のスクープ』への出演で知られるビリー・クラダップ。妻を愛しているが本当には理解していない仕事中毒の夫が、自分にとって一番大切なものは何かを見つけるまでを細やかに演じた。
娘のビーには、本作が映画デビュー作となるエマ・ネルソン。母を信じ励ます健気な娘に扮し、観る者の美しい笑顔を引き出す。ラストの家族3人の南極シーンは涙なしでは観られない。
かつて建築界で時代を共にした盟友ポールには、名優ローレンス・フィッシュバーン。20年ぶりの再会に、会話に花が咲き、笑顔がほころぶバーナデット。この20年間がどのようなものだったかを知ったポールは、バーナデットにまとてもまっすぐな言葉を投げ掛ける。ローレンスは、リンクレイター監督とは『30年後の同窓会』に続き2作目のタッグ。
バーナデットの“敵”の一人“仕切り屋”の隣人オードリーには、大ヒットコメディ『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』で共同脚本、製作、主演し、アカデミー賞脚本賞などにノミネートするなど、世界を代表するコメディエンヌかつ製作者であるクリステン・ウィグ。オードリーが自宅に大勢を集めて昼食会を開いたときに、折からの大雨でバーナデット邸の庭の土砂がオードリー宅を直撃してしまう。
オードリーのママ友かつ、夫エルジーの会社に新しい助手として働き出したスーリンには、ゾーイ・チャオ。凄まじい土砂崩れを目撃した一人であり、エルジーの側で働くことから家庭内の裏事情も知る人物でもある。ドラマシリーズ『Strangers』の主役イゾベル役や、『フレンチアルプスで起きたこと』のリメイク『ダウンヒル』などで人気を博す。
最後に、バーナデットに立て続けに起きるゴタゴタが何もかもが心の病のせいだと主張するエルジーが呼んだカーツ医師には、ジュディ・グリア。カーツ医師とエルジーのあることないこと話す様子に、ショックと怒りのあまり「もう限界」と感じたバーナデットは、この日を境に忽然と消えてしまう。
いくつになっても何度でも、人生はリスタートできる。笑って泣けて、元気と勇気に満たされるヒューマン・コメディの傑作『バーナデット ママは行方不明』は、9月22日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開。