二人は「一瞬」だけを生きると決めた
本作の主人公は、不公平な判定で負けアメリカへ渡り40年振りに帰国した元ボクサーの広岡仁一と、偶然飲み屋で出会い同じく不公平な判定で負けて心が折れていたボクサーの黒木翔吾。仁一に人生初ダウンを奪われたことをきっかけに、翔吾は仁一にボクシングを教えて欲しいと懇願。やがて二人は世界チャンピオンを共に目指し、“命を懸けた”戦いの舞台へと挑んでいく。
佐藤浩市が、翔吾を導くことで人生に尊厳を取り戻そうとする仁一、横浜流星が仁一と出会い諦めかけていた夢に再度挑戦する翔吾を演じ、山口智子、橋本環奈、哀川翔、片岡鶴太郎、坂東龍汰、窪田正孝ら豪華キャストが集結した。
横浜流星 VS 窪田正孝
仁一と翔吾が出会い、人生を取り戻そうと再挑戦していく姿に胸が熱くなる人間ドラマが描かれるが、劇中での大きな見どころの一つが、横浜流星演じる翔吾が、窪田正孝演じる最大のライバルで現世界チャンピオンの天才ボクサー中西利男と対戦する“世界戦”だ。試写で鑑賞したマスコミや一般の方から、本物の試合をリングサイドでリアルに観戦しているかのようだったと大絶賛されている、幾多あるボクシング映画の中でも突出したボクシングシーンが完成した。
決戦シーンに向けて横浜と窪田は、クランクインの8ヶ月前からトレーニングを開始。本物のボクサーからも称賛されるボクサーらしさを超え、“世界チャンピオン”とその挑戦者に相応しい肉体を作り上げ技を磨き上げた。そして、撮影では、なんと実際のボクシングの試合同様に、全12ラウンドを4日間に渡って撮影。その迫力は佐藤浩市いわく「芝居だからというエクスキューズがなく、役だけでなく、リアルな役者同士としても、相手に負けたくないと思っていることが前のめりに出て、ワンカットワンカット全部にそれが映っている」と称賛。横浜自身も完成披露試写会で「窪田君に負けたくない気持ちが表に出すぎて」と闘争本能が丸出しだったと打ち明けている。また、ボクシングのライセンスを取得し、チャンピオンのセコンドを務めたこともある片岡鶴太郎も、別のイベントで「全くウソが無い、本物の世界戦としての、肉体とスキルになっていた」と保証している。
「二人の動きが早すぎて…」
今回解禁となったのは、元世界チャンピオン・内山高志が、トレーニング中のキャストを訪問した際の映像だ。窪田と横浜それぞれに指導をし、実際にパンチを受け、ふたりのパンチを褒める一幕も。
ボクシング関係者もこぞってその迫力を絶賛、監督が「二人の動きが早すぎてカットがかけられないときもあった」と語るほど、横浜と窪田が並々ならぬ気合で作り上げたボクシングシーン、ぜひスクリーンで目撃して欲しい。
『春に散る』は8月25日(金)より全国公開