会えるのは、週に一度の木曜日だけ—
二宮和也演じる主人公の悟と、波瑠演じる携帯を持たない謎めいた女性・みゆき。喫茶店で出会ったふたりが交わした、たったひとつの大切な約束「毎週木曜日に、この場所で会いましょう」。携帯電話で気軽に連絡が取れる現代に、あえて連絡先を交換せずに、週に一度だけ“会うこと”を大切にしてゆっくりと関係を紡いでいく…。2人の恋愛を通じて描かれ、コロナ禍を経た今だからこそ実感する“会うこと”の大切さ。本作は、いつの時代も変わらない愛の原点=〈大切な人にただ会える喜び〉を描いた、この秋一番の感動作だ。
悟とみゆきがゆっくりと紡ぐ愛のかたち
出会いは、行きつけの喫茶店「ピアノ」。デザイナーの悟(二宮和也)は携帯電話を持たない謎めいた女性・みゆき(波瑠)と連絡先を交換せずに週に一度、木曜日にピアノで会いましょうという約束を交わす。
場面写真は、「ピアノ」での初めての出会いから、木曜日の夜、悟のオススメの店で、仲良くジャーマンポテトをほおばりながら会話を楽しむ姿、さらに、少し遠出をした海でのデートで、みゆきと手をつなごうとする悟の姿など、互いに相手の心に寄り添いながら、ゆっくりと愛を育んでいく悟とみゆきの姿を捉えたものとなっている。
ぎこちなさの残る初めての出会いから少しずつ互いを知り、穏やかな笑顔を見せ合うまでに深まっていく2人の関係。「恋に落ちていく2人のさまは、リアルなドキュメンタリーを撮っているような感覚でした」とタカハタ監督は明かす。しかし悟がプロポーズを決意した当日、みゆきは突然姿を消してしまう…。会えなくなったその先に2人が迎える展開とは?時を経て明かされる真実が、観る者すべてに、愛する人大切な人が隣にいることの幸せを思い出させてくれるだろう。
2人の恋をよりエモーショナルに魅せるのは、4人組バンドandropのVocal&Guitar・内澤崇仁が紡ぎ出す優しい音楽。魅力的な劇伴の数々が収められたオリジナル・サウンドトラックが、公開直前の10月4日(水)に発売が決定した。
バンド活動以外にも、映画『サヨナラまでの30分』での音楽プロデューサーや、映画『君は月夜に光り輝く』の劇中音楽などを担当する多才な内澤だが、映画の劇伴全編を内澤崇仁名義で担当するのは今回が初となる。内澤自身は本作の劇伴制作について、「タカハタ監督は一貫して妥協を許さない姿勢を持っており、監督の想いは常に映像に深く反映されています。監督の信念や想いを音楽という形で具現化することは非常に刺激的でやりがいのある挑戦であり、多くの大切な事を学ばさせて頂きました」と振り返る。彼が生み出す多様なサウンドは、悟たち登場人物の心に寄り添い、観客の心までもを揺さぶる。劇中で流れる音楽にも耳を傾けながら、悟とみゆきの恋の行方を見届けてほしい。
『アナログ』は10月6日(金)より全国公開