犯人は、“人間”か“亡霊”か—
事件の舞台はミステリアスで美しい水上の迷宮都市ベネチア。流浪の日々を送る世界一の名探偵エルキュール・ポアロ(ケネス・ブラナー)は、「私は死者の声を話せます」と断言する霊能者(ミシェル・ヨー)による“超常現象”の謎を解き明かすために、子供の霊が出現するという屋敷での降霊会に参加することに—。
「合理的な答えが必ずある」「殺人犯はこの中にいる」
映像では、ミシェル・ヨー演じる霊能者の不気味な存在感が不穏さを引き立てる。招待客のひとりが“人間には不可能”な方法で殺害され、ポアロと観る者をこれまでにない邪悪な迷宮へと誘っていく…。異常事態に怯える一方で、何かを隠しているかのような表情の容疑者たち。そして遂には、数々の難事件を解決してきたポアロまでも命を狙われてしまう—。
犯人が本当に実在するかさえ不明な殺人事件に戸惑いながらも、「合理的な答えが必ずある」「殺人犯はこの中にいる」と解決へ向け果敢に挑んでいくポアロ。しかし、超常現象は容赦なく襲い掛かる。出会った少女に「ずっと隠れてたんだね」と話しかけるポアロだったが、付近の女性は「誰と話してるの?」と怪訝な顔。次の瞬間、少女は元々存在していなかったように忽然と姿を消していた…。果たして犯人は“人間”か“亡霊”か——。
6度のアカデミー賞ノミネート歴を誇るケネス・ブラナーが、『オリエント急行殺人事件』『ナイル殺人事件』に続き監督・主演を務め、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』でアジア人初のアカデミー賞主演女優賞を獲得したミシェル・ヨーが怪演を魅せる。さらに、ゴールデングローブ賞の司会を務めたこともある女優でコメディアンのティナ・フェイや、『フィフティ・シェイズ』シリーズなどに出演し、『ハート・オブ・ストーン』も控えるジェイミー・ドーナンなど、確かな表現力を携えた本格派が名を連ね、上質な迷宮ミステリーを彩る。
ケネス・ブラナーが「ベネチアという美しい謎の中にポアロを閉じ込めることで、彼を常識が通用しない超常現象ミステリーの世界に突入させる物語にすることができたのです」と自信を語る極上の一品。“殺人事件”か“超常現象”かさえもわからない迷宮ミステリーの衝撃と結末を劇場で体験してほしい。
『名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊』は9月15日(金)より劇場公開