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1955年アメリカの“砂漠の街”がスペインに出現!?『アステロイド・シティ』ウェス・アンダーソン監督が舞台裏を語る

1955年アメリカの“砂漠の街”がスペインに出現!?『アステロイド・シティ』ウェス・アンダーソン監督が舞台裏を語る
『アステロイド・シティ』©2022 Pop. 87 Productions LLC
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ウェス・アンダーソン監督最新作

アメリカでの予告編公開直後に国内最大級の映画レビューサービス「Filmarks」でトレンド1位を獲得し、すでに日本でも注目が集まっている本作。監督を務めるのは、『グランド・ブダペスト・ホテル』(14)でアカデミー賞4部門を受賞、『犬ヶ島』(18)ではベルリン国際映画祭銀熊賞受賞、その独特な世界観で観客を魅了しつづける天才監督ウェス・アンダーソンだ。原案は、ウェス監督と盟友ロマン・コッポラの共作。脚本はウェス監督が単独で務め、彼特有の世界観に満ちたファン必見の一作となっている。

キャストには、ウェス監督作品ではおなじみの、ジェイソン・シュワルツマン、エドワード・ノートン、ティルダ・スウィントン、エイドリアン・ブロディらに加え、スカーレット・ヨハンソン、トム・ハンクス、マーゴット・ロビー、スティーヴ・カレル、ウィレム・デフォー、ブライアン・クランストン、ルパート・フレンド、マヤ・ホークなど豪華キャストたちが共演する。

1955年アメリカの“砂漠の街”がスペインに出現!?

ウェス・アンダーソン監督といえば、CGを極力使用せず、実際にセットを建てて撮影するアナログな手法が特徴的であり、計算しつくされたセットに夢中になるファンも多い。本作についても、「ポスプロでいろいろいじることもしようと思えばできたけれど、あえてスペインのセットで撮影しています。これが役者におおいに影響を及ぼします。スカーレット(・ヨハンソン)が『まるで舞台劇みたいだった』と言っていたけれど、まさにそういう狙いなんです」とウェス監督は語る。

舞台となる砂漠の街「アステロイド・シティ」は、建物のみならず、岩や山、サボテンまでもが人の手で造られたセットだ。メイキング映像で、砂漠のセットを作るために、広大な平地を探し求めてスペイン・チンチョンにたどり着いたと語るウェス監督。岩のセットには、まずミニチュアを作って配置を調整するといった徹底した仕事ぶりがとらえられている。さらに、1955年という時代を彷彿とさせる仕上がりの建物や、途切れた高速道路へのオンランプのようなセットへのこだわりなど、「アステロイド・シティ」に込められた魅力をウェス監督が語る。もちろん、本メイキング映像には、1度もグリーンバックは登場しない。

『アステロイド・シティ』©2022 Pop. 87 Productions LLC

『アステロイド・シティ』©2022 Pop. 87 Productions LLC

「アステロイド・シティ」の誕生は、プロダクションデザインのアダム・ストックハウゼンの存在なしには語れない。『グランド・ブダペスト・ホテル』でアカデミー賞を授賞した彼は『ダージリン急行』『ムーンライズ・キングダム』など、ウェス監督作品の数々を手がけてきた。

「アステロイド・シティ」の建設でも辣腕を振るったアダムは、コロナ禍での作業となった本作での作業状況を「稀な状況だった」と語る。「私たちは、現場にいる人たちとつながりながら、遠隔で仕事をしていたんだ。その後、ごく少人数のスタッフが現場に出向いて確認したが、私自身は自分にこう言い聞かせていた。『きっとうまくいく。あらゆる状況が私にうまくいくと言っているぞ』とね。でもそれは、目の前にあるものに自信をもつことで起こる、ある種の魔法に頼っているだけなんだ。数字として証明できるものではないよ」

そんな試行錯誤の上で完成したセットに、スタイリストの北村道子氏からは「ウエス・アンダーソンの脳内映像をアダム・ストックハウゼンが完璧にビジュアルで変換させた逸品である!」と熱い称賛の声が届いている。

『アステロイド・シティ』は9月1日(金)より全国公開

『アステロイド・シティ』©2022 Pop. 87 Productions LLC

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