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「日本のどこにでも“表沙汰にできないこと”がある」Jホラーの巨匠・清水崇が最新作『忌怪島』の最恐タブー「イマジョ伝説」を語る

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「日本のどこにでも“表沙汰にできないこと”がある」Jホラーの巨匠・清水崇が最新作『忌怪島』の最恐タブー「イマジョ伝説」を語る
『忌怪島/きかいじま』©2023「忌怪島 きかいじま」製作委員会
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「“イマジョ”という言葉自体、禁忌とされる考えが未だに強い」

―つい“イマジョ”の話ばかりしてしまいましたが、一連の出来事の鍵を握る老人シゲル(笹野高史)と少女リン(當真あみ)の演技が目を引きました。スピンオフが作れるくらいのレベルではないでしょうか?

スピンオフ……うん、シゲルさんは相当に闇が深い人間なのでアリですね。でも、最初の脚本では二人とも居なかったんですよ。

―え、そうなんですか?

「シンセカイ」の若い面子だけでは、物語に深みがないなあと。せっかく島のお話なのに、地元のキャラクターが居ないのも寂しいですし。そこで登場させたのがシゲルとリンなんです。

『忌怪島/きかいじま』©2023「忌怪島 きかいじま」製作委員会

―でも、ちょっとキャラクターが濃すぎやしませんか?

いえいえ、それがいいんです。村八分で生きてきた老人、そして彼を気にかける無垢な少女。そこから鍵となる“島唄”や◯◯◯◯(※観てのお楽しみ)が登場することになったんです。

―島唄は印象深かったですね。

シゲル役の笹野さんとリン役のあみちゃんに、弾き語りを練習してもらいました。笹野さんはもともと三味線をやられいてたとのことで、すぐ覚えていただけましたね。あみちゃんもバイオリンか何かの経験があったので、すぐにマスターしてくれました。問題だったのは歌詞ですね

―それは方言で歌いにくいとか?

それもあるのですが、最初は奄美の三線指導の方に作曲を依頼したんです。快諾して頂けたのですが、映画の骨子を伝えたところ、家族に猛反対されたとのことで……。“イマジョ”という言葉自体、禁忌とされる考えが未だに強いんでしょうね。

―うーん、現実に禁忌とされる作品というわけですね。さて、そんな『忌怪島』の見所を……。

やはり西畑大吾くんが主演ということで、ポップな怖さがあるホラーと思っている方が多いと思います。でも後半になるにつれ、どろっとしたヒューマンドラマへと変貌していく様を楽しんでほしいなあ。それから、結末も考察しがいのあるものになっています。観た後は、みんなで盛り上がってほしいですね!

『忌怪島/きかいじま』©2023「忌怪島 きかいじま」製作委員会

取材・文:氏家譲寿(ナマニク)

『忌怪島/きかいじま 』は2023年6月16日(金)より公開

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『忌怪島/きかいじま 』

とある南の島でVR(バーチャル・リアリティ)を研究するチーム「シンセカイ」。しかし、彼らが開発中のシステムに“赤い女”のバグが突然現れるとともに、不可解な連続死が発生する。現実世界と仮想世界が交ざり始めてしまった…? 彼らは謎を解き明かし、閉ざされた島から抜け出すことができるのだろうか!?

監督:清水崇
脚本:いながききよたか 清水崇

出演:西畑大吾(なにわ男子)
   生駒里奈 平岡祐太 水石亜飛夢 川添野愛
   大場泰正 祷キララ 吉田妙子 大谷凜香 ・ 笹野高史
   當真あみ なだぎ武 伊藤歩 / 山本美月

制作年: 2023