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「日本のどこにでも“表沙汰にできないこと”がある」Jホラーの巨匠・清水崇が最新作『忌怪島』の最恐タブー「イマジョ伝説」を語る

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「日本のどこにでも“表沙汰にできないこと”がある」Jホラーの巨匠・清水崇が最新作『忌怪島』の最恐タブー「イマジョ伝説」を語る
『忌怪島/きかいじま』©2023「忌怪島 きかいじま」製作委員会
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「日本中どこにでも、表沙汰にできない出来事があって……」

―海と陸、そして現実世界とメタバースの境目に存在する“イマジョ”ですが、『忌怪島』のインターナショナル・タイトル『Immersion』(※没入の意)とピッタリきます。この英題は意図的なのでしょうか?

いえ、全然(笑)。海外マーケティングどうしようか? と話し合っているうちに、たまたま出てきた単語ですね。驚くほどしっくりきたので自分でも驚きました。その点、逆に英題を知って観ていただいたほうが、作品を楽しめるのかもしれませんね。

―“イマジョ”が生まれた原因ですが、これまでの清水監督作品の中では異例と言っていいほど気分が悪くなります。『湯殿山麓呪い村』(1984年)を思いだしました。

日本中どこにでも、表沙汰にできない出来事があって……それを起点に尾ひれがついて都市伝説化していくのは、よくあることです。

―田舎や島だと、なおさらではないでしょうか?

そうですね。コロナ禍でも実家に帰省が必要になったとき、かなり気を遣った知人がいるんですよ。帰省早々、「あのお宅には東京から人が来ている」みたいな話が一気に広がったらしくて。それで実家に被害が及んだらどうしよう? となったみたいで。翌朝、こっそり東京に戻ったとか。

―世知辛い話ですね……。

日本の島国根性というか、排他的な良くない部分はいまだにあるんだなって。だから、“イマジョ”がああいった“排他的社会の犠牲者”であるのは、全然あり得るんじゃないかと。あ、もちろん今回ロケ地になった奄美大島がそういう場所なわけではないですよ!(笑)。あくまで架空の島の設定なので。

『忌怪島/きかいじま』©2023「忌怪島 きかいじま」製作委員会

「『犬鳴村』はコロナ禍の影響で“追いヒット”になった」

―『犬鳴村』『樹海村』『牛首村』とレーティングは「G」指定でしたが、今回は「PG-12」になっています。これはやはり“イマジョ”の表現が影響しているのですか?

PG-12ですから、若い方も大丈夫です! とはいえ『犬鳴村』のときは、PG-12指定くらいのほうが箔がつくんじゃない? と言われていたんですよ。でも僕は「都市伝説に興味を持つのは小中学生たちだから。それで小学生の弟も登場させたのに!」とG指定で推したんです。

―ホラー映画はレーティングが箔というのは解りますが、確かにおっしゃるとおりターゲット層が大事ですね。

そうなんです。『犬鳴村』は公開後、動員が落ち着いてきた頃にコロナ禍になって。休校で行き場をなくした小中学生が大勢観に来てくれて、追いヒットになったんですよ(笑)。コロナは大変だったけれど、若いお客さんに観てもらえて嬉しかったですね。

『忌怪島/きかいじま』©2023「忌怪島 きかいじま」製作委員会

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『忌怪島/きかいじま 』

とある南の島でVR(バーチャル・リアリティ)を研究するチーム「シンセカイ」。しかし、彼らが開発中のシステムに“赤い女”のバグが突然現れるとともに、不可解な連続死が発生する。現実世界と仮想世界が交ざり始めてしまった…? 彼らは謎を解き明かし、閉ざされた島から抜け出すことができるのだろうか!?

監督:清水崇
脚本:いながききよたか 清水崇

出演:西畑大吾(なにわ男子)
   生駒里奈 平岡祐太 水石亜飛夢 川添野愛
   大場泰正 祷キララ 吉田妙子 大谷凜香 ・ 笹野高史
   當真あみ なだぎ武 伊藤歩 / 山本美月

制作年: 2023