ハリソンとマッツの仲良しぶりにほっこり
翌19日には、映画祭公式記者会見が行われた。ハリソン、ジェームズ・マンゴールド監督、マッツ・ミケルセン、フィービー・ウォーラー=ブリッジ、ボイド・ホルブルック、シャウネット・レネー・ウィルソン、そして新人イーサン・イシドアらが出席。
マッツが「ハリソンはすごくハードな撮影の後でも、欠かさずエアロバイクを50キロも漕ぐんだよ!」とハリソンの若々しさを絶賛すると、ハリソンがマッツのお尻をひねるふりをするなど、まるで仲良し兄弟のよう。マッツはその後の取材でも、エアロバイクの話をしていて、よっぽどこのネタがお気に入りのようだった。
ハリソンは会見でも、名誉パルム・ドールの話になると感極まったように声を震わせて「カンヌにいる映画人のコミュニティのあたたかさに感謝している」と語っていた。
「かつて『魔宮の伝説』のプレミアで興奮していた子供が、今どうなったと思う?」
『運命のダイヤル』の時代設定は1969年。人類は月に行き、学生たちはビートルズに夢中で、インディは大学を定年退官する(お忘れかもしれないが、インディの本職は考古学教授だ)。しかし、そこにフィービー演じる旧友の娘が現れ、アルキメデスが作ったという運命のダイヤルをめぐる冒険に巻き込まれていく。
映画の中でインディは、大学教授として定年退職の日を迎えるが、「今までインディが感じてこなかった人生の重みを味わうところを演じたかった」と、インタビューでは語っていた。さらに「マッツは本当に面白いやつだよねえ」とすっかりお気に入り。
また、『魔宮の伝説』でキー・ホイ・クァンが演じた役柄と重なる少年テディ役のイーサンは、「カンヌのレッドカーペットで、ハリソンに言われたんだ。“かつて君と同じように『魔宮の伝説』のプレミアで興奮していた子供が、今どうなったと思う? オスカーを獲ったんだよ”って!」と興奮気味に語ってくれた。
Phoebe Waller-Bridge, Ethan Isidore and Andrew Scott at the Cannes Film Festival 📸 https://t.co/WBbL4c7hMV
— Film Updates (@FilmUpdates) May 20, 2023
取材・文・撮影:石津文子
『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』は2023年6月30日(金)より全世界同時公開
第76回カンヌ国際映画祭は2023年5月27日まで開催中