マーティとドクの冒険を彩った主題歌/挿入歌
第1作のテーマソングの作曲を依頼されたヒューイ・ルイス&ザ・ニュースは、当初映画主題歌の書き方が分からず、「曲名は何でもいい」という許可を得て「The Power of Love」を作曲した。これでコツを掴んだルイスは、ゼメキスからエンディングテーマも書いてほしいと頼まれ、映画の内容を歌詞に反映させた「Back In Time」を書き上げた。前者はマーティのバンド<ピンヘッズ>がオーディションで演奏したほか(「音が大きすぎる」とダメ出しした審査員はカメオ出演のルイス本人)、『PART3』の終盤でも使われた。
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<魅惑の深海パーティー>のステージで演奏された「Night Train」と「Earth Angel(Will You Be Mine)」の演奏者は、エンドクレジットで「Marvin Berry & The Starlighters」と紹介されている。マーヴィン・ベリー(チャック・ベリーの架空のいとこ)の歌声は、彼を演じた俳優ハリー・ウォーターズJr.本人のものである。
そしてマーティが演奏した「Johnny B. Goode」は、ソウル/R&Bバンドのジャック・マック&ザ・ハート・アタックのマーク・キャンベルがボーカルを担当し、ティム・メイのギター演奏が使われている。「観客にはフォックス本人が歌っているように思わせたい」という当時の製作陣の意向で、こちらもエンドクレジットでは演奏者が「Marty McFly with The Starlighters」と紹介されている。
フォックスがコールドプレイのライブでギター演奏を披露!
フォックスはギタリストのポール・ハンソンから「Johnny B. Goode」の弾き方を熱心に学び、振付師のブラッド・ジェフリーズからピート・タウンゼントやチャック・ベリー、ジミ・ヘンドリックスのような奏法と動きを教わったという。ちなみにハンソンは<ピンヘッズ>のベーシスト役で顔を出している。
フォックスは2016年にコールドプレイのライブにゲスト出演し、「Earth Angel」と「Johnny B. Goode」でギター演奏を披露してファンを喜ばせた。
『PART3』の主題歌「Doubleback」を歌ったZZトップは、タウン・フェスティバルのバンドメンバー役でカメオ出演。同曲をカントリー音楽風に演奏している。シルヴェストリの職人技の編曲によって、「Turkey In The Straw」や「My Darling Clementine」といったフォークソングの中に違和感なく溶け込んでいる。
If you answered Back to the Future 3 from yesterday's post -- You guessed right! ZZ Top had a cameo in the movie, playing a hillbilly music version of the song "Doubleback" from their album Recycler. pic.twitter.com/t4LcKBhlf3
— ZZ Top (@ZZTop) August 30, 2019
文:森本康治
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズはCS映画専門チャンネル ムービープラス「バック・トゥ・ザ・フューチャー イッキ観!」で2023年5月放送