営業マンの真次(堤真一)は、地下鉄の駅で若くして亡くなったはずの兄を見かけ、不思議に思い後を追って駅を上がると……そこは昭和39年の東京でした。その後も、不倫相手の同僚みち子(岡本綾)と共に何度もタイムトリップを経験します。
戦後の闇市で「アムール」と呼ばれる奔放な男(大沢たかお)とその恋人に出会い、さらに遡った戦中では出征する精悍なアムールと同じ地下鉄に乗り合わせる真次。アムールとは一体何者なのか? そして、みち子の出生の秘密とは……?
時代を超えても変わらない おふくろの味「チキンオムライス」
今回のレシピは、本作における“母娘関係”のように、それぞれの家庭の味が引き継がれていく代表メニューの一つ、チキンオムライスです。
▼材料(2人分)
チキンライス
- 玉ねぎ ・・・ 1/4
- 鶏もも肉 ・・・ 70g
- ケチャップ ・・・ 大さじ2
- ご飯 ・・・ 1膳分(約150g)
- 日本酒 ・・・ 大さじ1/2
- バター ・・・ 大さじ1
- 塩・こしょう ・・・ 少々
卵焼き
- 卵 ・・・ 6個(1人前3個)
- バター ・・・ 大さじ2(1人前大さじ1)
- サラダオイル ・・・ 適宜
盛り付け
- ケチャップ ・・・ お好みで
▼作り方
- 玉ねぎをみじん切りにします。鶏もも肉を約1cmの角切りにします。
- フライパンを中火で熱し、バター大さじ1・玉ねぎ・鶏もも肉を入れて、玉ねぎの色が透き通るまで炒めたら、ケチャップ大さじ2を加え絡めます。
- (2)にご飯と日本酒を加え、ご飯をほぐしながら炒めて全体が混ざったら、塩・こしょうで味を整え、チキンライス(2人分)の出来上がりです。ボウルに移して冷めないように布巾をかけます。
- 新たなボウルに卵3個(1人分)を割り入れ、箸の間に指を入れて隙間をつくり、泡を立てず白身を切るように軽く混ぜます。
- 小さめのフライパンに多めのサラダオイルを加えて熱し、鍋肌全体に油を馴染ませたら余分な油を切ります。弱めの強火にし、バター大さじ1を加えて、フライパンを動かしながらバターを焦がさないように溶かします。
- (5)に(4)の卵を一気に流し入れ、フライパンを動かしながら箸で全体を素早く混ぜます。卵の下の方が固まって、上が半熟の状態になったらフライパンを火から下ろします。
- (6)の卵焼きの中心に(3)のチキンライスの1/2(1人分)を乗せます。フライパンを左手で持ち、軽く下に傾け、チキンライスを包み込むように手前側の卵をかぶせながら奥側に滑らせ、フライパンの柄の手前を右手でとんとん叩いて回転させ、形を整えます。お皿に移し、ケチャップをかけて1人前の完成です。
- (4)以降をもう一度繰り返し、2人前の完成です。
▼ポイント
(7)が難しい場合は、チキンライスを卵焼きの中央に乗せた後、両端の卵焼きをめくりチキンライスをおおい、お皿をフライパンに直接あててフライパンごと引っくり返すと簡単にお皿に盛れます。
レシピ監修・撮影:渡辺ひと美
酒料理研究家、唎酒師(SSI顧問)、商品開発/割烹料理店「霞町 三〇一ノ一」オーナー
『地下鉄(メトロ)に乗って 』
絶縁状態の父親が倒れたという知らせを受けた日、小さな衣料品会社の営業マン・長谷部真次(堤真一)は、いつものようにスーツケースを転がしながら地下鉄で移動していた。そこに突然、亡き兄が姿を現す。兄の背中を追って地下通路を抜けると、そこは昭和39年の東京だった。ほどなくして真次は無事現在に戻ってくるが、後日、今度は恋人の軽部みち子(岡本綾)も一緒に昭和21年に遡り、闇市でしたたかに生きる若き日の父・小沼佐吉(大沢たかお)に出会う。
制作年: | 2006 |
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