快晴のカンヌ。『トゥルーマン・ショー』をモチーフにした今年のポスタービジュアルはそのまま空に溶け込みそうだ。
間も無く始まる第75回カンヌ映画祭。新型コロナウィルスの影響で2020年は実質的に中止となり、昨年も2ヶ月延期され、本来の5月開催は3年ぶり、ということになる。
いつもならば12か月かけて選考する作品選びも、さまざまな準備も「わずか9ヶ月」でこなさなければならなかった。しかも今年は第75回という節目の年。3年が一期の会長職の交代の時期でもあり、何かと忙しない今年のカンヌである。確かに全てがギリギリという感じで、いつもならばとっくに済んでいるハズの事が直前まで終わっていないことが山積みだった。舞台裏を想像するとこちらの胃が痛くなりそうだ。
Only two days before the opening of the 75th edition of the Festival de Cannes! The Palais des Festivals puts on its tuxedo to celebrate cinema from May 17 to 28. #Cannes2022 pic.twitter.com/bgkDBZN1yj
— Festival de Cannes (@Festival_Cannes) May 15, 2022
しかも2月24日にはロシアがウクライナに侵攻。世界に衝撃が走った。こんな中で映画祭は開催できるのかという新たな心配が生まれた。
しかし。終わりよければすべてよし。おそらくオープニングにはいつものように、混乱のかけらも見せず、全て世は事もなしという感じで始まるのだろう。社会にコミットする映画祭である。この時代をどう映すか、見届けたいと思う。
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