ミーガンおめでとう!!
映画ファンには実写版『トランスフォーマー』1&2(2007年/2009年)や『ジェニファーズ・ボディ』(2009年)、『ミュータント・ニンジャ・タートルズ』シリーズ(2014年/2016年)でお馴染みのミーガン・フォックスが、ミュージシャン/俳優のマシン・ガン・ケリー(MGK)ことコルソン・ベイカーと2022年1月に婚約。
Megan Fox's Emerald and Diamond Engagement Ring From Machine Gun Kelly Is Stunning and Personal https://t.co/I34pnZl4WP
— ELLE Magazine (US) (@ELLEmagazine) February 4, 2022
しかも主演最新作『ティル・デス』がインディー映画ながら高評価を得るなど、まさに公私ともに順風満帆といった様子だ。
『トランスフォーマー』シリーズへの出演でイケイケだったミーガンは巨匠スピルバーグをブチ切れさせて続編から干された、なんて噂が流れたのは10年以上も前のこと。マイケル・ベイ製作の『ミュータント・タートルズ』シリーズに出演していたので大した確執はなかったようだが、当時から“いい子ちゃん”を演じたりしないところが大きな魅力だった。
https://twitter.com/meganfox/status/287585694510116864
『ビバリーヒルズ高校白書』シリーズ(1990年~)のデビッドことブライアン・オースティン・グリーンとの間に3人の子どもがいることは意外と知られていないかもしれないが、2020年にMGKと急接近してからというもの、プライベートだけでなく様々なレッドカーペットに登場しパパラッチを喜ばせてきた。バカップルなんて揶揄する声もあるが、つま先からつむじまで美しい二人が並ぶ姿は古代の彫像か何かと見まごう神々しさである。
https://twitter.com/machinegunkelly/status/1489356293345202178
主演最新作はチルいシチュエーション・スリラー『ティル・デス』
最近のミーガンは朝鮮戦争の伝説の作戦を描いた『長沙里9.15』(2019年)に従軍記者の役で出演していて微妙に驚いたが、主演作『ローグ』(2020年)では傭兵部隊の隊長という今までにない役柄に挑戦。対テロ戦に猛獣が絡んだ挙げ句、最後に動物保護を訴えて終わるという、色んな意味で攻めたサバイバル・アクション×シチュエーション・スリラーだった。
✨𝐇𝐀𝐏𝐏𝐘 𝐁𝐈𝐑𝐓𝐇𝐃𝐀𝐘✨
— 映画配給会社クロックワークス (@KlockworxInfo) May 16, 2021
本日5月16日は #ミーガン・フォックス の誕生日。絶賛公開中の『#ローグ』で演じるのは傭兵部隊を束ねるリーダー。彼女は性的な要素がなく、タフな役柄に惹かれたと語る。また本作で生まれて初めて銃を扱った彼女は、短い期間で傭兵としての身のこなしを習得した。 pic.twitter.com/SAMA9vNmZv
そして顔貸し的に出演したNetflixの吸血鬼コメディ『ナイトティース』を経て、一部のファン待望の主演作『ティル・デス』が2022年2月に日本公開。本作はラブラブぶりを見せつけるミーガンとは正反対の、“冷え切った仮面夫婦が迎えた結婚記念日”を舞台に繰り広げられる、地味に痛くてとにかく寒そうなシチュエーション・スリラーだ。
※以下、物語前半の内容に触れています。
サプライズ的にレイクハウス(※雪積もってます)に連れて行かれた妻ミーガンは、翌朝目覚めると夫と手錠で繋がれていた。何しとんねん! とイラつく暇もなく、夫は自らの脳天をいきなり銃でズドン!! ……というボケっとしていると脳が一瞬バグる衝撃展開から、文字通りフル回転で最後まで突き進む。スマホは故障、車はガス欠、周囲に人家はなし、何をするにも夫の死体が邪魔! しんどい! あとめっちゃ寒い! というシチュエーション(だけどオープンエア)に、ミーガンの「ったく何なんだよクソが! 覚えとけよコノヤロー!!」という愚痴が虚しく響く、しかしなぜか観ていて笑顔になってくるスリラーである。
いったい誰が何のためにこんなことを仕組んだのか? という謎解き要素は薄く、とにかく足掻くミーガンを黙って見守るしかない。正直に言うと、本作が高評価を得ているのは本国公開が7月だったことも大きかったのではないだろうか。徹底的にヒドい目に遭うミーガンの苦悶の表情(しかしキャーキャー騒がない)と先が読めない展開、しかも場所は極寒の湖上に建つレイクハウス。観ているだけで霜焼けになりそうな寒々しさと、シネコンで観る超大作とは一味違う絶妙などうでもよさ……もといチルなバイブスが、真夏のアメリカで大ウケしたとしても不思議ではない(完全に想像です)。
ちなみにいかにも低予算で主演スター頼みの作品のように見えるかもしれないが、実は他キャストも地味に豪華。『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014年)と『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019年)でS.T.R.I.K.E.の一員ジャック・ロリンズを演じていたカラン・マルヴェイや、ティム・ロスの息子で『ボヘミアン・ラプソディ』(2018年)にもチラッと出ていたジャック・ロスなど、片手で数えられる登場人物が皆、いい塩梅の中堅俳優なのだ。
ナチュラルにドヤ顔だし眼力もハンパないので敵が人外レベルじゃないとハラハラしない、というミーガンの強オーラがお屋敷スリラーと化学反応を起こし、結果的に謎のチルさを醸し出している本作。デートムービーとしても使えそうなので、下調べなしで(防寒はしっかりして)サクッと観に行ってみてはいかがだろう。
『ティル・デス』は2022年2月11日(金)より新宿バルト9ほか全国公開
『ティル・デス』
仮面夫婦のエマとマークが迎えた結婚記念日。マークは人里離れた湖畔の家で二人きりのバカンスを用意し、そこで「結婚生活をやり直したい」とエマに想いを伝える。思いがけない夫の態度に、二人の関係の修復を期待して夢心地で体を重ねるエマ。ところが、翌朝目を覚ますとエマはマークと手錠で繋がれており、マークは意味深な言葉を残して拳銃で自分の頭を打ち抜いてしまう。エマは夫の死体を引きずりながら湖畔からの脱出を試みるが、車のガソリンは抜かれ、電話は故障しており、自身が外界と断絶されている事実に絶望する。そんな彼女へ追い打ちをかけるかのように怪しげな男達が現れエマに襲い掛かる。果たして誰が何のためにこの恐ろしい状況を作り出したのか?そしてエマはこの悪夢から抜け出す事ができるのだろうか?
制作年: | 2021 |
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監督: | |
脚本: | |
出演: |
2022年2月11日(金)より新宿バルト9ほか全国公開