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アクションだけじゃない!女性スパイ映画『355』演技に美貌に世界ロケ!! 映画ソムリエ的4つの“激推し”ポイント

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ライター:#東紗友美
アクションだけじゃない!女性スパイ映画『355』演技に美貌に世界ロケ!! 映画ソムリエ的4つの“激推し”ポイント
『355』©2020 UNIVERSAL STUDIOS. ©355 Film Rights, LLC 2021 All rights reserved.

女性エージェントが躍動するスパイ・アクション映画

これは嬉しい! 今の時代にぴったりな女性エージェントたちが世界を救う、『007』や『ミッション・インポッシブル』シリーズにも並ぶ、かつ華やか指数高めのスパイ・アクション映画が誕生しました。

『355』は、『ゼロ・ダーク・サーティ』(2012年)でアカデミー賞にノミネートされた演技派ジェシカ・チャステイン、『それでも夜は明ける』(2013年)で同助演女優賞を受賞したルピタ・ニョンゴ、各国の映画祭で司会や審査員も務めるダイアン・クルーガー、『それでも恋するバルセロナ』(2008年)から『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』(2011年)まで幅広いキャリアで日本でも知名度の高いペネロペ・クルス、『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014年)などハリウッドのSF大作でも活躍する中国出身のファン・ビンビンという、超豪華キャストが集結したスパイ・アクション大作で、全方位、スクリーンのどこを見てもゴージャス。5人のエージェントそれぞれが、とにかく個性的で魅力的なんです。

『355』©2020 UNIVERSAL STUDIOS. ©355 Film Rights, LLC 2021 All rights reserved.

そんなこんなで、ある種の“推し探し”的な楽しみも兼ね添えていて、ライブ的な高揚感も味わえる『355』は、まさしくスクリーンで鑑賞するのに相応しい1本。世界的スパイである最強の女たちに勇気をもらえる、贅沢指数高めのビタミン剤的なエンパワメントムービーです。

今回は、本作にどっぷり惚れ込んだ映画ソムリエ東紗友美が、その推しポイントを紹介します。

『355』メイキング写真©2020 UNIVERSAL STUDIOS. ©355 Film Rights, LLC 2021 All rights reserved.

【ポイント①】しなやかに舞うアクションに唸る! ジェシカ・チャステインの新境地アクション

『355』の見どころの1つに、女性たちによる激しいアクションがあります。全員が体を張ったアクションを見せてくれますが、個人的なイチオシはジェシカ・チャステイン。

彼女は本作のプロデューサーでもあるため、思い入れの強さは人一倍。これまで『ゼロ・ダーク・サーティ』や『モリーズ・ゲーム』(2017年)などで決してハートの折れない逞しい女を演じてきてはいますが、今回の役柄は格闘術に長けたベテラン兵士でもあるCIA職員ということで、キャリア史上もっとも身体を使ったアクションをこなしているところに注目です。

『355』©2020 UNIVERSAL STUDIOS. ©355 Film Rights, LLC 2021 All rights reserved.

本作のスタントコーディネーターであり助監督も務めるジェームズ・オドネルは、『ボーン・アルティメイタム』(2007年)や 『007 スカイフォール』(2012年)などで激しいアクションをこなしてきた熟練スタントマン。彼は「ジェシカをジェイソン・ポーンやジェームズ・ポンドのように仕立てた」と語っています。

そんな彼女のアクション面での見どころは、高所トレーニングを受けて挑んだという港町でのコンテナ上のシーン。地上約6メートルに吊るされた13cmほどしかない鉄骨の上を歩き、約7メートルの高さにある足場からボートのデッキへ飛び降りる! というスリリングなアクションに挑戦しています。

ビルの3階ほどの高さから颯爽とジャンプする彼女は、緊迫感のあるシーンながらエレガントさもあって、アクション映画における“美しさ”を感じることができるんです!

『355』メイキング写真©2020 UNIVERSAL STUDIOS. ©355 Film Rights, LLC 2021 All rights reserved.

【ポイント②】セクシーかつファニー! ペネロペ・クルスが“変化の演技”で魅了

日本における知名度で言えば、ペネロペ・クルスがメインキャスト中で1番かもしれません。<シャネル>のアンバサダーや<ランコム>のミューズとしても活躍した経歴を持つだけに、デパコス売り場で彼女の美しい瞳と目が合った……なんて人も少なくないでしょう。

『355』©2020 UNIVERSAL STUDIOS. ©355 Film Rights, LLC 2021 All rights reserved.

現在47歳のペネロペですが、常に“アップデート”している圧倒的な美貌は、見ているだけで歳を取る楽しみをもらえそう。過去にはマット・デイモンやトム・クルーズなど、名だたるスター俳優たちと浮名を流してきた彼女。米エスクワイア誌で「最もセクシーな女優」に選ばれたこともあるだけに、『ハモンハモン』(1992年)や『バニラ・スカイ』(2001年)などセクシーな魅力を活かした役柄も多く、抜群のスタイルや美貌が印象に残る作品が多かったですよね。しかし今回は、アカデミー賞助演女優賞を受賞した『それでも恋するバルセロナ』を彷彿させるコメディエンヌぶりを披露し、そのギャップでも魅了してくれます。

『355』©2020 UNIVERSAL STUDIOS. ©355 Film Rights, LLC 2021 All rights reserved.

ペネロペ演じる医師のグラシーは、エージェント5人の中でもっとも心の成長を遂げます。諜報機関と関わりつつも、あくまで“デスクワーカー”であるグラシーは、ある意味わたしたちに一番近い存在。意思の強そうな眼差しが魅力のペネロペですが、グラシーは危険な任務に巻き込まれそうになると「早く家族のもとに帰りたい!」と弱音を吐きまくります。

それでも徐々にエージェントとの間に絆が芽生え、瞳に確固たる信念が宿っていく“変化の演技”は説得力抜群。キャラクターの成長を見守るのが映画の醍醐味のひとつですが、その意味でも欠かせない人物となっているので、新しい顔を見せてくれるペネロペのキャラに魅せられてくださいね!

『355』©2020 UNIVERSAL STUDIOS. ©355 Film Rights, LLC 2021 All rights reserved.

【ポイント③】見ているだけで美意識アガる!? ファン・ビンビンの存在感

中国の国民的女優は? と聞かれたら一番にファン・ビンビンの名前を挙げる、という人も少なくないでしょう。本国では「1000年に一度の美人」「人間離れした美貌」と称され、圧倒的な“美”の存在感を放ちます。

彼女は柔らかそうな雰囲気というよりも、どちらかといえばハッキリクッキリとした印象の、知性と覇気が宿った強度のある美貌の持ち主。ハリウッドに本格進出した『X-MEN:フューチャー&パスト』や、世界三大美女のひとり楊貴妃を演じた『楊貴妃 Lady Of The Dynasty』(2015年)など、多くの大作・話題作に出演してきました。

『355』©2020 UNIVERSAL STUDIOS. ©355 Film Rights, LLC 2021 All rights reserved.

ファン・ビンビンは例えるならば、眺めているだけで美意識が磨かれる“見る美容液”。2018年には自身のスキンケアブランド「FAN BEAUTY」を設立しているだけあって、肌が本当に綺麗なんですよね! どの作品でも、まるでシルクのような美肌がとても際立っています。

『355』ではパキッとした赤いスーツスタイルや、トレードマークの黒髪を活かしたまとめ髪などのファッションも参考になりますが、特筆すべきは普段なかなか見られない“表情”です。というのも今回演じる役柄が、並外れたコンピューター知識やハッキングスキルを持ったエージェントだけに、機密情報を取り扱うときに特殊な“メガネ”を装着するんです。そのメガネ効果によってキリリとした表情も3割増しで、レンズ越しの表情にストーリーを読み取るヒントが隠されていたり……? 様々な要素によって増強された、ビンビンの圧倒的な“美”を堪能してください。

『355』©2020 UNIVERSAL STUDIOS. ©355 Film Rights, LLC 2021 All rights reserved.

【ポイント④】「旅欲」を満たす! 世界ロケーションの魅力

パリ、ロンドン、ベルリン、モロッコ、そして上海を舞台に繰り広げられるスリリングなストーリー展開が魅力の『355』。当然ながら劇中には世界中の風光明婿な場所がたくさん登場し、非日常感と開放感にあふれた映画体験をさせてくれるんですよね。しかも観光地としての定番スポットだけでなく、普段は絶対に覗けないような“裏側”も見せてくれるのがポイント! コロナ禍でくすぶり気味な旅行願望に寄り添ってくれるうえに、各国の多様な側面にも触れられることでしょう。

『355』©2020 UNIVERSAL STUDIOS. ©355 Film Rights, LLC 2021 All rights reserved.

猛烈なスピードで繰り広げられる本作のオープニングパートはフランスのパリで撮影されているのですが、普段は入らせてもらえないことで評判の“あの場所”での撮影交渉に成功! なかなか観ることのできないパリの裏面が楽しめます。Netflix『エミリー、パリへ行く』(2020年~)の大ヒット効果もあってパリを訪れたい人が世界に増殖中のタイミングで、こんな“パリのB面”を見せてくれているのが嬉しいところ。特に、パリで一番古いアーケード街パサージュ・デ・パノラマのシーンは、歴史ある古い町並みと疾走感あふれるカーチェイスの組み合わせが新鮮です。

『355』メイキング写真©2020 UNIVERSAL STUDIOS. ©355 Film Rights, LLC 2021 All rights reserved.

またロンドンのパートでは、フリーメイソン・ホールやビリングスゲートの巨大魚市場、エセックスのティルベリー港などが登場。市場や港といった、日常的に商業の現場になっている場所でのアクションシーンは超貴重でしょう。ピークタイムの築地市場で激しいアクション映画を撮ることの難しさを考えると、このシーンの撮影がどれほど難しかったことか!!

『355』©2020 UNIVERSAL STUDIOS. ©355 Film Rights, LLC 2021 All rights reserved.

さらに「一生に一度は訪れたい」と旅好きを唸らせる、世界最大と謳われるモロッコはマラケシュのスーク(旧市街市場)に広がるマーケットも登場! 実は、ここはイギリスに建てられたセットとのことですが、むしろすごい……。建設に10週間もかけて再現されたというだけあって景観美は全く損なわれず、よりドラマチックに。緊張感のあるシーンですが、網の目のように張り巡らされた迷宮=スークをぶらぶら散歩しているような高揚感も味わえます。

豊富な経験に裏打ちされたエンパワメント映画

というわけで『355』の4つの推しポイント、いかがだったでしょうか? 今回は言及できませんでしたが、ドイツ連邦情報局勤務の諜報員マリーを演じたダイアン・クルーガーや、MI6の諜報員ハディージャを演じたルピタ・ニョンゴなど、もちろん他キャストも最高に魅力的!

『355』©2020 UNIVERSAL STUDIOS. ©355 Film Rights, LLC 2021 All rights reserved.

キャスト陣のプロフィールを見てびっくりしたのですが、みんなアラフォー~アラフィフなんですよね。年齡が女性を縛るように描く作品もまだまだありますが、様々なことを経験してきた女性たちだからこそ、時には殻を破るために挑戦もするし、時には徹底的に自由でもいられる――。スリリングなスパイ・アクションでありながら女性たちの逞しさもしっかり描かれていて、鑑賞後は本当に晴れやかな気持ちになりました。

『355』©2020 UNIVERSAL STUDIOS. ©355 Film Rights, LLC 2021 All rights reserved.

そんな映画『355』を観て、ぜひ“なりたい自分像”を見つめてみてください。悩んだときは、きっとこの映画があなたの背中を押してくれるはず!

文:映画ソムリエ 東紗友美

『355』は2022年2月4日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開

Presented by キノフィルムズ

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『355』

格闘術のスキルが高いCIAのメイス、過去にトラウマを抱えるBND/ドイツ連邦情報局のマリー、最先端のコンピューター・スペシャリストでMI6のハディージャ、コロンビアの諜報組織に所属の優秀な心理学者グラシー、中国政府で働くリン・ミーシェン。秘密兵器を求め各国から5人の女性エージェントが集結、ライバル同士からチームとなりコードネーム「355」を結成。それぞれの才能を駆使して、世界をカオスに陥れるテクノロジーデバイスを利用しようとする国際テロ組織に立ち向かっていく。果たして第三次世界大戦を阻止することはできるのかー。

制作年: 2022
監督:
脚本:
音楽:
出演: