スタローンが連続殺人犯を追いつつ目撃者の女性を守る、以上!
『コブラ』は1986年のシルヴェスター・スタローン主演作品である。当時のスタローンといえばもう、映画界最大のスターだった。
85年に『ランボー/怒りの脱出』があり、同じく86年には『ロッキー4 炎の友情』も日本公開。ここから『コブラ』そして『オーバー・ザ・トップ』(1987年)と続くこの時期が、スタローンの全盛期と言っていいだろう。同時期にはアーノルド・シュワルツェネッガーもブレイクし、『ロッキー4』で人気となったドルフ・ラングレンも加えて、世は“筋肉アクション”花盛りとなった。
ストーリーに関しては、特に言うべきことはないだろう。コブラという異名を持つ型破りな刑事がカルト集団の連続殺人を追いつつ、目撃者の女性を守る。以上である。
大船に乗った気持ちでスタローンの活躍を楽しめばOK
しかしシンプルだからこそ、スタローンのカッコよさも際立つというもの。サイコな犯罪者に対して「お前は病気だ。俺が薬だ」と言い放ち、出で立ちはサングラスにロングコート。もうキメキメの自信満々、何なら“調子こいてる”くらいの勢いだ。ちなみにヒロインは当時の妻ブリジット・ニールセン。公私混同もスターの特権だ。
しかも、だ。敵がどんなに凶悪な犯罪者だろうと、スタローンが負けるところなんて想像できるはずもない。ファンからすれば、この時のスタローンはもう「ドラゴにも勝ってる」状態なわけで。
ということで、この映画を観る際には大船に乗った気持ちでスタローンのカッコよさを味わってほしい。リアルタイム鑑賞ではなくても、当時どれだけスタローンに魅力と勢いがあったかが伝わってくるはずだ。
カッコいいといえば、敵の殺人犯が使うナイフのデザインにも注目。絶妙に中学生男子がほしくなるデザインというのか、あれはいいものだ。
文:橋本宗洋
『コブラ』
ロッキー、ランボーに続き、スタローンが演じる異色のヒーロー、コブラ。一匹狼のはみだし刑事マリオン・コブレッティ(通称コブラ)がマシンガンとコルト45をブッ放し、悪漢どもに制裁を加える!
制作年: | 1986 |
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