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J・ギレンホール主演! Netflix『ベルベット・バズソー:血塗られたギャラリー』は爆笑必至のアート業界風刺ホラー

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ライター:#BANGER!!! 編集部
J・ギレンホール主演! Netflix『ベルベット・バズソー:血塗られたギャラリー』は爆笑必至のアート業界風刺ホラー
Netflixオリジナル映画『ベルベット・バズソー: 血塗られたギャラリー』 独占配信中
『ナイトクローラー』のジェイク・ギレンホール&ダン・ギルロイ監督がNetflixで再タッグ! うさんくさいアート業界を舞台に凄惨で奇怪な事件が巻き起こる!!

欲望にまみれたアート業界のダークサイドを嗤え!

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『ベルベット・バズソー:血塗られたギャラリー』は、スクープ欲しさに良心を蝕まれていくフリージャーナリストの闇を描いた『ナイトクローラー』(2014年)で知られるダン・ギルロイ監督が、同作の主演ジェイク・ギレンホールと再びタッグを組んだNetflixオリジナル映画。虚栄心と欺瞞に満ちたLAのアート業界を舞台に、世にも奇妙なホラーストーリーが展開される。

ジェイクが演じるのは辛口レビューがウリのアート批評家、モーフ。そのレビューひとつでアーティストの世間的な評価が決まってしまうほどの影響力を持っているらしく、ギャラリー関係者は分かりやすく彼に媚びへつらう。元パンクロッカーのギャラリー経営者ロドーラ(レネ・ルッソ)も彼の批評をかなりアテにしているが、ここは持ちつ持たれつの共生関係を保っているようだ。

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ロドーラの部下で、文字通り生き馬の目を抜くアート業界で一発当てたいジョセフィーナ(ゾウイ・アシュトン)はアート批評家のモーフと大人の関係を持つが、小さなヘマが続きギャラリーでの立場は風前の灯。しかし、ロドーラの雷を浴びて落ち込みながら帰宅したある日、同じアパートに住む老人男性が孤独死したことを知る。画家だったという彼は人知れず大量の作品を遺しており、興味を惹かれたジョセフィーナが部屋に入ってみると、そこは不思議な迫力に満ちた素晴らしい絵画であふれていた。

その絵にすっかり魅了され「これは大きなビジネスになる」と踏んだジョセフィーナは、密かに作品を運び出し“人知れずこの世を去った天才画家”として大々的に公表しようと目論むのだが……。

観れば納得!? あの国民的ホラー映画もネタ元だった

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ご存知アンディー・ウォーホルの“ファクトリー”よろしく、有象無象が跋扈するアート業界の描写はビビッドかつポップ。しかし、その華やかさとは裏腹に関係者たちのモラルは完全に崩壊している。序盤はギスギスした人間関係を見せられて嫌~な気持ちになるかもしれないが、この設定が後々ドスンと効いてくるので少し我慢してほしい。亡くなった老画家の過去が判明するあたりから、めくるめく爆笑オカルティックホラーに突入するのだ。

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『ナイトクローラー』でも顕著だったギルロイ監督の冷徹な視点は健在で、アートをテーマにしながらもアート業界に対する徹底的な“醒め”をビンビンに放っている。しかも、ロバート・アルトマン作品のような群像劇スタイルと強烈な風刺をベースにしながら、『ザ・リング』(2002年)ばりの超常現象描写で恐怖を煽り、『ファイナル・デスティネーション』シリーズ(2000年~)みたいなショッキングお亡くなりシーンをガンガン放り込んでくるから面白い。

このあたりは監督自身がネタ元として認めていることから、怖いだけのベタなホラーを撮るつもりは毛頭ないことが窺える。そもそもどんなにエグい死に様でも、シチュエーションが現代アートの現場だとシュールなギャグにしか見えないのだ。これは監督の性格の悪さ(褒めてます)を象徴しているが、その一方で業界に背を向けるストリート出身の“ミレニアル版バスキア”みたいなアーティスト、ダムリッシュのキャラクターにアートの良心を委ねているようにも見える。

現代アートは苦手で……なんて人こそ観るべき!

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『へレディタリー/継承』(2018年)に続いて抜群の顔芸を披露してくれるトニ・コレットや、たびたび死体発見役になってしまうギャラリーの受付係ココを演じ、幸薄い系レトロ美女優ぶりを発揮している『ストレンジャー・シングス』(2016年~)のナンシー姉ちゃんことナタリア・ダイアーにも注目したいところ。言わずもがな、黒縁メガネでジャケット&白スニーカーといういかにもなファッションセンスのバイセクシャル役、というジェイク(ムチムチ!)に萌える人も少なくないだろう。

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まるで『世にも奇妙な物語』の一遍みたいな雰囲気は、日本人にも入り込みやすいはず。『ザ・リング』インスパイアだけあって「死の連鎖はまだまだ続くのであった……」みたいな雰囲気のラストには続編を期待したくなる(多分ないだろうけど)。前衛的すぎて悪趣味なギャグみたいになりがちな現代アートが苦手な人はもちろん、ホラーは怖いから苦手という人にこそ先入観を捨てて観てほしい、ギルロイ監督の底意地の悪さ(褒めてます)が堪能できる逸品だ。

『ベルベット・バズソー:血塗られたギャラリー』はNetflixにて独占配信中

 

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『ベルベット・バズソー:血塗られたギャラリー』

ロサンゼルスの現代美術界を舞台にしたサスペンス。大金を稼ぐアーティストとメガコレクター。しかし、アートとビジネスが交錯するや、とてつもない代償を支払うことに…。

制作年: 2018
監督:
出演: