パンデミック下にもかかわらずスマッシュヒットを記録したホラー映画『犬鳴村』(2020年2月公開)に続く「恐怖の村」シリーズ第2弾、その名も『樹海村』が2021年2月5日(金)から公開となる。
実在する心霊スポットで起こる怪異を描く同シリーズ最新作の舞台は、あの“富士の樹海”だ。そこに、ネット上で「絶対に検索してはいけない」と噂される<コトリバコ>を掛け合わせ、リアルとファンタジーが絶妙に融合した“恐怖の連作”を描き出す。『犬鳴村』に引き続きメガホンを取るのは、Jホラーのパイオニア・清水崇だ。
そんな『樹海村』で主人公の姉妹・響と鳴を演じるのは、若手実力派として注目を集める山田杏奈と山口まゆ。共に本格的なホラー映画への主演は初めてというふたりだが、今回のインタビューでは、映画好きならではの“ホラー論”からお気に入りの映画まで、たっぷり語ってくれた。
役作りの参考にしたのは『ボーダー 二つの世界』『呪怨』
―今回の役に挑まれるうえで、参考にした過去の作品などはありますか?
山田:私は『ボーダー 二つの世界』(2018年)と、同じ原作者ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストの『ぼくのエリ 200歳の少女』(2008年)を観ました。というのも、清水監督に「響ってどんな人でしょう?」とお聞きした際に、「人間よりも植物や虫に共鳴する人」と言われたからなんです。
―なるほど!『ボーダー 二つの世界』は、まさに虫に興味を持つ主人公が登場しますね。
山田:はい。そういった部分から演技のアプローチをしたのと、他には、いわゆるホラーの名作を観ました。今回だと『シックス・センス』(1999年)を観返しましたね。
山口:私は『呪怨(劇場版)』(2003年)を観ました。十数年前の作品なのでCGもほとんど使っていないと思いますし、今となっては典型的になった驚かせ方や怖がらせ方もありますが、すごく心や頭の中に“怖さ”が残るんです。観たときは「平気だった、大丈夫だった」と思っていても、お風呂に入ったときに思い出して怖くなりましたし、そうした“焼き付け”は、清水監督ならではだと感じました。
ただ、私の役は“見える”人物ではなかったこともあり、あまり事前にホラー作品を観すぎると、驚き方を真似してしまうんじゃないかなとも思ったんです。それよりも、自分が作品の中に入って刺激を受けて、その場で表現できたらいいなと考えていたので、あえて何作も観ないようにしました。それでも、撮影中に“恐怖”の感覚が分からなくなった時は、ひたすらホラー作品の予告編を観続けて、怖さを焼き付けてまた現場に戻る、ということはしていました。
―では、おふたりがお好きな映画や、大切にしている映画は?
山田:『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』(1997年)は、ずっと好きな映画です。ロビン・ウィリアムズが好きで、その流れで最近『レナードの朝』(1990年)も観ました。
山口:私は結構サイコな映画を好んで観るのですが、『パラサイト 半地下の家族』(2019年)が話題になったときに、ポン・ジュノ監督の作品を一気観しました。『殺人の追憶』(2003年)は特に怖かったですが、見入ってしまいました。あとは大学の映画の授業でリュミエール兄弟の作品を観て、すごく面白かったです。
撮影中に起こったリアルな心霊体験とは?
―清水監督の撮影現場で、特徴的だと感じた部分や新鮮だった部分などはありますか?
山田:清水監督は、様々なホラーを作っているとは思えないくらいお茶目な方ですね。役者に任せてくれる部分も多いと思います。
山口:大学の映像制作の授業で監督をやったことがあって、その際に演技に関してのアドバイスがすごく難しいなと感じたんです。監督は、作品全体を観て「この演技やパートはどういう風に見えるか」を的確に教えなくてはいけない。そういう経験をしたうえで清水監督とご一緒して、改めてすごさを感じましたし、監督の言うことは一度しっかり受け止めないといけないなと思いましたね(笑)。監督はすごく寄り添ってくれる方で、私が「こういう心情の流れでいきたい」と提案したら、それをそのまま使ってくれました。そして本当に毎日、慎重に慎重に撮影されていたので、自分としても作品作りの“芯”に迫れましたし、すごく楽しかったです。
あと、完成した映画を観ていて気づいたのですが、私は驚くと手を上げてしまう癖があって、無意識に手を上げているシーンがいくつか残っています(笑)。その部分はリアルに恐怖を感じているところなので、見つけていただけたらうれしいです。
―ちなみに……撮影中にリアルな心霊体験はありましたか?
山田:私自身が霊感が全くないので、他の人に見えても自分は見えないのですが(笑)、コトリバコの撮影のときだけ、監督やスタッフさんが「ノイズが走る」とおっしゃっていましたね。しかも1回や2回ではなくて、結構な頻度で……。撮影自体は無事に終えられたのですが、いま思うとあれが心霊体験だったのかもしれません(笑)。
山口:私は樹海のロケ撮影が多かったのですが、母親や友達は「樹海は無理! 怖い!」と言っていたけど、不思議なくらい抵抗感はありませんでした。太陽の光がそんなに入ってこないので夏でも涼しいし、昼間はすごく綺麗で居心地が良かったですね。でも、夜になると打って変わって全く何も見えなくなって……そのギャップは映画にも反映されています。樹海の夜は本当に真っ暗で、ライティングをしても光量が足りないことが多いんです。そのため、昼に撮影して、後から加工して夜のように見せているシーンもあります。
―樹海のシーンでは磔(はりつけ)にされるなど、身体的に過酷な撮影もあったかと思います。
山口:磔のシーンは精神的にきつかったですね。やっぱり人間って拘束されたり、普段慣れないことをされると、精神的に負担がかかるものなんだと痛感しました。しかも撮影に2日間くらいかかって、傾斜もついていたので体勢が苦しくて……本当に大変でした(苦笑)。
取材・文:SYO
撮影:落合由夏
『樹海村』は2021年2月5日(金)より全国公開
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