井筒和幸監督登場! 8年ぶりの新作『無頼』とアメコミについて語る
「東京コミコン2020」最終日となる3日目、ケツメイシなどのプロデューサーとして知られるYANAGIMANとLINE LIVEのコラボステージに、なんと井筒和幸監督がサプライズ登場! 実に8年ぶりとなる新作『無頼』が2020年12月12日より公開となる井筒監督は、これまで数多くのアウトローたちを描いてきた。そして、実は日本における最初期のアメコミ“遭遇”世代でもあり、テレビで「スーパーマン」や「バットマン」「グリーン・ホーネット」などに親しんでいたそうで、アメコミの歴史を感じさせる井筒流“アメコミ談義”は新鮮かつ爆笑必至だ。
その後の取材タイムでは、当時のアメコミのTVシリーズからスーパーヒーロ作品には共存共栄を促す“教育番組”的な側面があったという貴重なお話も。もちろん井筒監督ならではの毒舌が炸裂したが、新作『無頼』にこめた監督の想いもじっくり聞くことができた。本作で描かれているのは社会からはみ出してしまった、“自由”を求めて生きる寄る辺のない若者たちの姿。監督が若い頃から見つめてきたという“昭和の裏側”にスポットを当て、多くのベテラン・ジャーナリストから長年にわたって聞き出した虚実こもごもの逸話をベースに物語を組み立てていったそうだ。
昭和の実録ヤクザ映画を思わせる“はぐれ者”たちの姿を赤裸々に描き、切実な社会派ドラマの側面も持ち合わせた『無頼』。「現代の若者にも刺さるはず」という井筒監督の自信作を、ノワールやアウトロー映画が好きなアメコミファンにもチェックしていただきたい。
市川海老蔵がじっくり語る! スター・ウォーズと伝統文化の融合
そしてコミコンと深い関わりがある『スター・ウォーズ』コンテンツもレポート。まずはMCの杉山すぴ豊氏が「ジョージ・ルーカスが最初の『スター・ウォーズ』(1977年)の情報を公開したのが、1976年のサンディエゴ・コミコンだったんです」と、切っても切り離せない両者の関係を解説。
Roy Thomas and Howard Chakin tell a less than packed audience about a film called Star Wars at @Comic_Con in 1976. #ThrowbackThursday #SDCC pic.twitter.com/XIrJgaAfrL
— Star Wars (@starwars) July 20, 2017
そして日本ならではの『スター・ウォーズ』コンテンツとして、「東京コミコン2020」のアンバサダーであり、唯一無二の「スター・ウォーズ歌舞伎」を実現させた市川海老蔵氏のスペシャル・インタビューが公開された。
『スター・ウォーズ』第1作が公開された1977年生まれの海老蔵氏は、父である十二代目 市川團十郎氏が大の『スター・ウォーズ』好きだったこともあり、幼少期から『SW』作品に親しんできたという。そんな一大スペースオペラを伝統文化に落とし込んだ「スター・ウォーズ歌舞伎」は、長尺芝居の“いいとこ取り”をする見取狂言という手法を取り入れているとのこと。歌舞伎とも共通する親と子、師と弟子の印象的なシークエンスを中心に、見事に和刀となったライトセーバーなど『SW』ファン的にも見どころの多い内容となっている。
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海老蔵氏自身、機会があればもう一度演じたいシークエンスがあるという「スター・ウォーズ歌舞伎」は思い入れもひとしおの様子。カイロ・レン=魁煉之介(かい れんのすけ)とルーク・スカイウォーカー=皇海大陸琉空(すかいおおおか るくう)という二役を演じているが、それも歌舞伎ならではの見どころと言えるだろう。『SW』のファン心理に配慮し「大目に見ていただきたい(笑)」と同じファン目線でメッセージを送る一幕もあった。
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ホットトイズ20周年記念! フイギュア好き感涙モノの逸品が登場
最終日は他にも、コミコンではおなじみ香港の玩具メーカー<ホットトイズ>の20周年を記念し、ホットトイズの期間限定ストアの特別レポート&トークショーを開催。
今年度のMCを務めたLiLiCo&小田井涼平夫妻が「東京コミコン2020」限定の超レア商品を紹介したり、大のフィギュア好きとしても知られる小田井がホットトイズ東京フラッグシップ・ストア「トイサピエンス」を訪れ、入場無料・期間限定の体験型メガストア「マーベル・オールスターズ」などをファンならではの目線でレポートした。ステージの最後には、妻のLiLiCoが、「東京コミコン2020」限定アイテム『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』ボバ・フェット(ヴィンテージ・カラー版)を小田井さんへのクリスマスプレゼントとして購入したことを明かした。
初のオンライン開催となった「東京コミコン2020」だが、どのコンテンツも濃厚で、例年のコミコンの空気感を味わえる内容だったのではないだろうか。見逃した人は2020年12月13日23時59時までのアーカイブ配信で改めてコミコンの世界に浸ってはいかがだろう。
最後に、来年の「東京コミコン2021」は2021年12月3日から12月5日まで開催予定と発表された! 2021年はリアル開催が復活することを全力で願いつつ、楽しみに待とう!!