国内最大級のポップカルチャーの祭典「東京コミコン2019」が、2019年11月22日(金)から11月24日(日)の3日間にわたって幕張メッセ 9・10・11 ホールにて開催中。いよいよ最終日、主催者ステージ最初の豪華ゲストは、『シャーロック・ホームズ』シリーズ(2009年~)のワトソン、『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(2018年)の若ダンブルドア、そして『キャプテン・マーベル』(2019年)のヨン・ロッグ役でMCU入りしたジュード・ロウだ!
「さすがに宇宙人の役づくりは難しいよね(笑)」
杉山すぴ豊氏と宇垣美里アナに呼び込まれ、ラフながらシックな出で立ちで登場し観客の歓声を受けたジュード・ロウ。まず「東京コミコン2019」の印象について、「今までにない体験ができたよ。何人かのファンに会ったけど、みんな熱心で誠意があって、ここにいることができて本当に嬉しいよ。改めて“ありがとう”と伝えたいんだ。なぜなら僕の出演作品をサポートして、長年支えてくれているファンがこんなにいるんだからね」と丁寧に感謝の気持ちを述べた。
『ファンタビ』で演じた若かりしダンブルドアの役作りについて聞かれると、「まずは脚本を読み、何が求められているのか理解すること。楽器を演奏する役ならなら弾き方を学ぶし、役のバックボーンをイメージしたり、できるだけのことをするよ。そして何より、監督の支持に従うこと。脚本通りに演じるべきなのか、自分でイメージして創造していくのか」と、役作りの基本について語った。
さらに「とはいえ限界もあって、身に付けることが難しいものもある。例えば『ピウス13世 美しき異端児』(2016年)で演じた若き法王や、『キャプテン・マーベル』のヨン・ロッグは宇宙人だから、さすがに想像するしかないよね(笑)」と、絶対に経験できない役を演じる難しさも明かしてくれた。
ヨン・ロッグのキャラクターについての質問には、「最初にマーベルからアプローチがあってヨン・ロッグの説明をされたんだけど、なにしろ古いコミックのキャラクターだから情報が少なすぎたんだ(笑)。自分のスキルを信頼して脚本を待ち、その過程の中で、彼がどんな存在なのか可能な限り構築してみたよ。そして、正義に見えて実は悪というキャラクターを、できるだけストレートに演じたんだ。観客に善人だと信じこませて、びっくりさせるためにね」と、役作りの苦労を振り返った。
ジュード・ロウといえばセクシーなワトソン役でも人気が高いが、あの超有名なキャラクターを演じるプレッシャーについて聞かれると「ジョン・ワトソンとう人物については、過去に膨大な作品があるよね。数多くの本や物語の中で、コナン・ドイルによる記述があるんだ。でも、僕とロバート・ダウニー・Jrのアイデアで『シャーロック・ホームズ』の2人の冒険を再現したい、そのビジョンに従ったよ」と語った。
2020年は『ファンタビ』新作や若手監督との仕事も!
気になる次回作については、「3作目の『ファンタビ』が控えているよ。来年の3月から撮影が始まって、おそらく夏までには終了するはず。それに僕はいろんな役を演じるのが好きで、マーベルやホームズ、ファンタビのような大作シリーズはもちろん、小さな作品も好きなんだ。たとえばショーン・ダーキンという若い監督の新作『The Nest(原題)』も2020年に公開されるよ」と期待を煽った。
2004年の主演作『スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー』からSF作品の話題になると、「昔からSFが好きだよ。グラフィック・ノベルやコミックも子どもの頃から好きだったね。僕にとってSFは、将来どんな世界がありうるのか? ある意味、未来のレンズを通した映像を見ているようなものなんだ」とロマンチックに語ってくれた。
最後には「日本を訪れてから15年。家族と、そして1人で来たこともあるけれど、いつも素晴らしい旅になったよ。親切にしてもらえるし、食事も文化も好き。またすぐに会おう!」とメッセージを送ったジュード・ロウの渋セクシーなオーラに、最終日の「東京コミコン2019」は午前中からメロメロになった。
「東京コミコン2019」は幕張メッセ9・10・11ホールにて2019年11月22日(金)・23日(土)・24日(日)の3日間開催