ヨーロッパ旅行中のマンネリ夫婦が大富豪殺人事件に遭遇!
アダム・サンドラーとジェニファー・アニストンのコンビが還ってきた! オトナのラブコメ『ウソツキは結婚のはじまり』(2011年)で恋愛に及び腰なアラフォー男女を演じていた2人が、Netflixオリジナル映画『マーダー・ミステリー』で再タッグ!! 結婚15年目を迎えたベテラン夫婦が、ヨーロッパ旅行中に連続殺人事件に巻き込まれるコメディミステリーだ。配信開始から72時間で全世界3000万世帯以上で視聴され、Netflixオリジナル映画として最高を記録した。
本作でアダムとジェニファーが演じるのは、本当は巡査なのに刑事と嘘をついているニックと、その妻であり美容師のオードリー。かなりマンネリ化したベテラン夫婦なのだが、結婚15周年の記念に念願のヨーロッパ旅行へ出かけることに。飛行機内でもニックにうんざり気味のオードリーは機内のファーストクラスに忍び込むと、そこにいたイケメン貴族のチャールズ・キャベンディッシュ(ルーク・エヴァンス)と意気投合。豪華ヨットのクルージングに夫婦揃って招待される。
貧乏バスツアーとは比べ物にならないゴージャスな船の旅にテンションMAXの2人だったが、キャベンディッシュに紹介されるのは、彼の叔父マルコム(テレンス・スタンプ)の若き妻スージー(忽那汐里)、インドの豪族マハラジャ、眼帯&義手が迫力のウレンガ大佐(先代ブラックパンサーことティ・チャカを演じていたジョン・カニ!)などなど超個性的な人ばかり。
そんなクセ者揃いの船内で、パーティーの主催者マルコムが「自身の財産は全て妻のスージーに相続させる」とサプライズ宣言したものだから、さあ大変。案の定、一瞬の隙をついてマルコムが何者かによって殺害されてしまい、場違いにもほどがあるニックとオードリーは地元警察から第一容疑者にされてしまうのだった……。
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タイトルこそ『マーダー・ミステリー』とヘビーだが、当然ながら軽~く観られるコメディ映画に仕上がっているのでご安心を。なんといってもアダムとジェニファーの終始オフビート(というか乾いた笑い)なやり取りが絶妙で、結婚15年目とは思えないちぐはぐ具合でのっけから笑わせてくれる。
ファーストクラスで出会うのがキメッキメのルーク・エヴァンスというマンガみたいな絵ヅラにもニヤニヤが止まらないし、そこに彼の元妻スージー=忽那汐里が登場という怒涛のサービス展開で、開始から20分も経たずに「あ、これアタリだな」と確信するはずだ。
コメディとミステリー要素の対比は7:3くらいだが、なんだかんだラストまで本気で犯人が分からないのもスゴい。全ての人物にしっかり見せ場があり、それぞれの意外性や細かな伏線の回収、ドタバタアクションや本格的なカーチェイスなど全編にカタルシスを散りばめ、最後までイッキに見せきってしまう。監督のカイル・ニューアチェックは人気ドラマ『コミ・カレ!!シーズン3』(2011年~)などに関わってきた30代の若手だが、今後もっと大規模な作品で名前を目にすることになるかもしれない。
ミステリー作家アガサ・クリスティの「ナイル殺人事件」の設定を拝借したようなストーリーだけに、それを思いっきり意識したシーンでニヤリと締めくくるのも見事。ちなみに本作のプロデュースも務めたアダムは奥さんのジャッキー・サンドラーを序盤にシレッと登場させたりしているので、見逃した人は再チェックしてみよう。
『マーダー・ミステリー』はNetflixで独占配信中。
『マーダー・ミステリー』
ニューヨーク市警の警官とその妻は、念願だったヨーロッパ旅行へ向かう途中、飛行機で出会った人物から親しい身内だけが集まる豪華船上パーティーへと招待される。だがそこで、主催者の大富豪マルコム・クィンスが何者かに殺害される。第一容疑者となってしまった夫婦は現代版ミステリー事件に巻き込まれてしまうことに...。
制作年: | 2019 |
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監督: | |
出演: |