なんだその夢みたいな設定は!? 今回のマブリーは女子校の体育教師
我らが“マブリー”ことマ・ドンソク兄貴の主演作『守護教師』。今度のマブリーは、なんと女子校の新米教師! 超ざっくり説明すると、行方不明になった親友を探すうちに裏社会のトラブルに巻き込まれたJKを護りつつ、ついでに水面下で街を牛耳っていた犯罪組織にマブリー先生が鉄拳制裁を下す!! という物語だ。
元ボクシング王者のギチョル(マブリー)は八百長が許せず連盟に楯突いたおかげでコーチの職を失い、遠い田舎町の女子校に体育教師として赴任することに。なんとなく街や学校のよそよそしい雰囲気に違和感を感じていたギチョルだったが、失踪した親友を探しているという少女ユジンと出会ったことで、背後に蠢く巨悪の存在を知ることになるのだった……。
ボクシングのキャリアを生かしたリアルなアクションシーンが気持ちイイ!
教師役ということで一応オフィスカジュアルなのだが、当然ワイシャツではマブリーのムッキムキの筋肉は隠しきれない。そして生徒を護るために、その鍛え上げた肉体とあふれ出る正義感をフルスロットルに引き上げた瞬間、お待ちかねのマブリー節が炸裂! 少女たちを食い物にするヤクザや黒幕たちに単身挑み、文字通り根こそぎひっくり返してしまう。
また、絡んでくる相手をいなしてから肩で突き飛ばす牽制を多用しているのも小気味良い。ボクシング歴の長いマブリーだけに、まず距離をとってからボディを狙い、下がった頭部をアッパー気味に打つというリアルなアクションを披露。かなり重い展開なので、スカッと爽快! というわけにはいかないが、覚悟を決めたマブリーの「許すかよ……」と言わんばかりの目が激ヤバで、黒幕に一矢報いるクライマックスで溜飲を下げてくれる。
「アジョシ~!」キム・セロンの成長した姿に韓国映画ファン感涙必至
ギチョルの教え子ユジンは、本作のミステリー部分を担う重要キャラ。大人を信用できなくなっているためギチョルへの当たりもキツめだが、危険をいとわず自力で親友を捜索する姿がとても健気だ。そんなユジンを演じる若手女優キム・セロン、どこかで見覚えがないだろうか……?
そう、あの『アジョシ』(2010年)でウォンビンが命がけで救い出そうとする少女ソミを演じていた、あの子である! ウォンビンに続いてマブリーに護られるというのもレアなキャリアだが、子役時代から瑞々しさを失わないナチュラルな魅力で今後ますます活躍してくれそうだ。
また、女生徒から人気のステレオタイプなイケメン美術教師ジソンを演じるイ・サンヨプや、悪代官的な役を演じさせたら右に出る者はいないチャン・グァンなど、共演陣も手堅い。
特にチャン・グァンは今回も憎たらしさ100点満点なので、『トガニ 幼き瞳の告発』(2011年)で演じたキモすぎる校長&行政室長がトラウマになっている人は要注意だぞ!
『守護教師』はCS映画専門チャンネル ムービープラスで2021年4月放送