【玉袋筋太郎のゴールデンは~ベスト】
CS映画専門チャンネル ムービープラスで『エマニエル夫人』三部作(※)が放送されるというので、一気に観た。オレは間違っていなかった。「お・も・て・な・し」の滝川クリステルよりも、『エマニエル夫人』のシルヴィア・クリステルのファンで良かったってことだ。至る場所で不特定多数の男性と始めてしまうエマニエル夫人の「お・も・て・な・し」の方を断然支持だ!(※『エマニエル夫人』『続エマニエル夫人』『さよならエマニエル夫人』1974~1977年)
小学1年生の玉ちゃんにとって『エマニエル夫人』は敷居の高いエロだった!
『エマニエル夫人』が日本で公開されたのは1974年。オレが小学校1年生の頃だ。あの、籐の椅子に座りオッパイが丸見えのポスターが近所中に張り出されて、ませていたオレはそのポスターを見たいが為に、家の隣にポスターが貼ってあった、たいして仲良くなかった友達の横島くんと無理やり友達になり、彼の家に連日遊びに行って「横島ク~ン」と呼んで彼が家から出てくるまでの時間、ポスターをじっくり見入っていたっけ。まぁ『エマニエル夫人』のポスターだけじゃなく近所には洋ピンのポスターも貼ってあったから、エロを十分満足させてくれた町内だったんだけどね。
しかし当時は劇場に観に行く勇気もなく(流石に小学1年生にゃ敷居が高いよ)、『エマニエル夫人』は手の届かないエロとなっていた。公開後にテレビで放送されても、学校で堂々と「オレ、『エマニエル夫人』観たぜ!」とクラスで喋ったら「赤江(本名)はいやらしい~」と総攻撃される可能性があったので、両親共働きでテレビで放送されたらいつでも観れる環境だったが、何故か敬遠していた。しかし剛の者もいて、須藤くんは「家族全員で『エマニエル夫人』を観た」と声高々に宣言して、当時「オープンな家族だ!」とクラスをアッと言わせたんだよなぁ。オレがそのことを何故か母親に報告すると、母親は「じゃあ今度やったら家でも観ようか」ってゲラゲラ笑ってたっけ。
もちろん両親は公開時に夫婦で観に行ってるから、母親なりに映画のエロの程度を自分の定規で測って「小学生の息子に見せても良し!」と判断したんだろうけど、どんな赤江広子映倫だよって話だ!
オレはもう52歳だけど女房の留守中にこっそり観るスタイルで!
その後、オレ自身のエロの成長は著しくなり、『エマニエル夫人』を通り越して洋モノポルノ映画館や日活ロマンポルノやらを年齢を偽り観に行くことになる。ビデオデッキも普及し、レンタルビデオで『エマニエル夫人』を借りることもできたのだが「ソフトポルノ評」が邪魔をし、やはりエマニエル夫人をまたいで裏ビデオに傾倒していったんだ。高校時代から新宿のストリップの生板ショーやら白黒ショーやら花電車なんかも見ちゃったし、吉原のソープランドに通ってツボ洗いから潜望鏡やらマットプレイにガッツリハマっていたから、「エマニエル夫人なんてちゃんちゃらおかしいぜ」って気持ちだよね。もはや青年期のオレにとってエマニエル夫人は忘却の彼方だったんだよ。
だから実は、この歳になるまで『エマニエル夫人』をじっくりと観ることがなかった。でも52歳になって、堂々と自宅にエマニエル夫人を招き入れてデカいモニターで観れるっていうのに、テレが出ちゃってさ。っていうのも、家には女房がいるからよ、2人で観たりして変な気が起きちゃうのが怖くてね。だからガキの頃に深夜、両親の隙を見て、いつ部屋に踏み込まれても大丈夫なようにテレビのコンセントを抜ける体勢でエロ番組を見るような気持ちでコソコソ観るのがふさわしいと、女房が外出中にコソコソ観るスタイルを取ったのであった。
さて、52歳になったオレがエマニエル夫人とがっぷり四つに組んだエロシーンレポートにお付き合いくださいな。
まずは記念すべき第1作『エマニエル夫人』
まぁ、しかしシルヴィア・クリステルが綺麗だわな。透き通るような肌、あどけない表情から繰り出してくるエロがたみゃらん。バンコク暮らしの外交官の若妻エマニエル夫人。この外交官の旦那(以下、ヒゲ旦那)や女性たちとまさに自由奔放な“外で交わる”外交をするわけだ。
しかし、まだまだエマニエル夫人の自由な性に対する意識は白紙状態。様々な人たちから、その白紙が彩られていく。謎のプールサイドで行われる女子会というか、ムンムンとした富裕層の婦人会の恋話。ションベン臭いガキが群れる都内のナイトプールなんぞより、オレは婦人たちが全裸で泳ぐこっちのプールで泳ぎたい。監視員でもいい!
11%の女性の初体験が車中だと⁉
その後テラスにて、エマニエル夫人の目の前でポール・ニューマンのグラビアを見て自慰にふける少女マリー・アンジュからのモア・レポートに、11%の女性の初体験が車中であるということを知り、オレもエマニエルも原田龍二イズムに動揺し驚いた。そして、つられて少女を前に自慰を始めるエマニエル。
夫を裏切ったことがないと主張するエマニエルだが、車内でなく飛行機内で裏切りがあった。夜のファーストクラスの機内でもよおしてしまい、ブランケットから美脚をのぞかせ向かいの男を誘惑するエマニエル。LCCの狭い機内じゃ決してできないラグジュアリーな機内モードを披露! 男は溜まった自身のマイルを機内で発射! そしてエマニエル夫人は機上で男をトランジット。
続いてはトイレの中で、さっきの機内サービスを見ていた男と空中合体! これには「う~ん、マンダム」というよりも「うーん、パンナム」とオレは唸った。これは代表的な名シーンだわな。皆が真似したという機内サービスだよ。昔、再ブレイクした元気だった頃の天地真理がTV番組で「機内でプレイをしたことがある」と、誰も知りたくないカミングアウトをしてたっけ。ちなみに監督のジュスト・ジャカンも、皆が真似した現象を製作者として喜びに感じ、20年後に実際に自分も機内のトイレで実践したっていうのもいいね。終わって扉を開けるとトイレを待つ老婆が行列を作っていて、いたしたパートナーと赤くなったってエピソードもたみゃらん。
女性とも!! スカッシュの相手や、ナンパした女性考古学者
また、これも名シーン。スカッシュでのエロいおばさんとエマニエル夫人とのレズシーンだ。おばさんに愛撫され、恍惚のあまり開いてしまう口元からのぞかせるエマニエル夫人の歯茎を見ていると、スカッシュであるにもかかわらず自然とテニスの錦織圭が頭に浮かんできた。ちなみにエマニエル夫人とおばさんのスカッシュのウェアはユニクロではない! あたりまえか……。
大使館主催の昼から行われているパーティーで、マリオという加齢臭漂う渋い爺さんにナンパされたエマニエル夫人。エマニエルというスターをゲットして無敵状態になりたいマリオ! しかしエマニエルはマリオを振る。パワーアップキノコゲットならず。
その会場で、女性考古学者ビーをナンパするエマニエル夫人。チャオプラヤー川でのビーとのクルージングだ。ボートの上でビーにモーションをかけるが、船舶振興会もビックリな振られっぷりのエマニエル夫人。ビーの貞操観念は「戸締まり用心~火の用心~」なのか? しかし、ミリタリールックでジープを駆るビーとの外泊。2人で馬に乗り、前日の船舶振興会からJRAに早変わり! 河原での戯れのあと、ビーに洋服をコーディネートされるエマニエル。ビーは最後に赤い帽子をエマニエル夫人にかぶせる。ここを見逃してはいけない! エマニエル坊やの誕生シーンである。
一方、いかがわしいお店に入ったヒゲ旦那は、バンコクの花電車ストリップショーを堪能。近年の日本の禁煙状況を吹き飛ばす、アソコでたばこを吸う女。ダンサーのアソコから出される煙ならばいくらでも受動喫煙していいと思う。素っ裸で踊るタイのダンサーたち。どっかで見たことがあるなぁ~なんて旅の思い出が蘇る。そうだ、オレもバンコクのパッポン通りで見たんだ! ここでは女⇔女だけども、オレが見たのは男⇔男っていうインパクトあるショーだった。
その頃エマニエル夫人は、森の中のあばら屋でビーと女同士の貝合せの戯れシーン。相手のビーを身悶えさせるテクニックを見せるエマニエル夫人。性が開放され成長したなぁ~と思わせてくれるシーンだが、蚊は大丈夫だったのかなぁって心配になった。でも相手がビー(蜂)だったから大丈夫か! ここでエマニエル夫人は、そんな蜂をも舌技で刺したのだ!
性に開眼したエマニエル夫人 そして最後は裸で籐の椅子
ちょろちょろとエロいフェロモンを漂わせ登場する女性、アリアンヌを攻めるヒゲ旦那。エマニエルをコントロールできずに焦っているヒゲ旦那を罵倒しながらも誘惑するアリアンヌと、丸テーブルの上で合体するヒゲ旦那。その姿に、驚愕のテーブルマジックを披露するミスター・マリックを重ね合わせてしまう。「きてます、きてます」ならぬ「イッてます、イッてます」。
そして、やはり性愛術師のマリオと深い関係にならないといけないと周りに勧められ、エマニエル夫人とマリオ、2人きりの合宿性活が始まる。両者の年の差を考えれば「老人と子供のポルカ」ならぬ、「老人と子供のポルノ」だな。バンコクの故・安田老人(エロコレクター/老人AV男優)と称されるマリオのコレクションに1つ、エマニエル夫人が加わった! 馬車に乗った2人、マリオがふらつく酔っぱらいの男を捕まえて馬車にいざない、エマニエル夫人にタッチさせる。エマニエル夫人も合宿の強度なトレーニングとして男を受け入れようとするが、マリオにストップを掛けられる酔っぱらいは寸止めマジック・ミラー号状態だ!
アヘン窟で、闇ムエタイ会場で
やがて不衛生なアヘン窟に通されたエマニエル夫人。エロチシズム性の禅問答シーン。ラリった野蛮人と無理に交わされるエマニエル夫人。もはやマリオ老人はワリオ老人と化した。
そして博打と闇ムエタイの会場に導かれたエマニエル夫人。エマニエル夫人とヤル権利を賭けた闇ムエタイだ。立ち技というよりも“勃ち技”世界一決定戦に大興奮! 闇ムエタイの勝者に外馬で張る観衆たち。後楽園ホールのキックボクシング会場のリングサイドで、派手な水商売の女の子をはべらかすギンギラギンの会長たちを思い出す。勝者へのご褒美は、エマニエル夫人! リングサイドの会長へのご褒美は錦糸町のホステス!!
象牙や虎の剥製という、今じゃ考えられない装飾を施された部屋に通されたエマニエル夫人。ついにマリオと合体しピーチ姫状態となるか!? と思いきや、変な男とサンドイッチ状態に! 挟まれている男はルイージか? 性の何たるかに開眼したエマニエル夫人。そして最後は裸で籐の椅子。玉座に着飾り化粧を施した、俺たちのエマニエル夫人なのであった。
制作側は『ラストタンゴ・イン・パリ』をライバル視し、意気込んで『エマニエル夫人』を作った。最初は、敵はマーロン・ブランドだし、無名のシルヴィア・クリステルじゃ敵うわけないと思われたが、公開されるや世界中で大ヒット! 駅弁も顔面シャワーもない時代に、素晴らしいエロスを表現した作品だったなぁ。などと股間を弄って感慨にふけっていると……オッと、女房が帰ってきた! 何食わぬ顔をしてタマブクロ夫人に用意された晩酌セットで酒を飲み始め、『続エマニエル夫人』をこっそり観る機会をうかがうオレであった。
ヒゲ旦那が本領発揮! 嫉妬心を煽って合体『続エマニエル夫人』
翌日……「よし、買い物に行ったぞ!」ってことでタマブクロ夫人が昼から夕方まで買い物に出かけたので、シリーズ第2作『続エマニエル夫人』だ。世界的にヒットしたんだから続編作るわな。
ヒゲ旦那に会うために、香港行きの豪華客船に乗り込むエマニエル夫人。今回は髪の毛が長くなって、また違った表情も見受けられる。しかし、一等客室を予約したにもかかわらず相部屋にされるエマニエル夫人。女だらけの相部屋は皆、ケツ出して寝るんだな。潜り込みたいわ! 深夜、隣のベッドの女性から過去にフィリピン人女性3人にレイプされてしまったが、そこで女性の快感を知ってしまったという衝撃の告白を受けたエマニエル夫人。船内で、その女性同士で始まってしまう。コレが本当の船饅頭ってやつで1発目スタート。
ヒゲ旦那、究極のヤセ我慢!
香港に上陸したエマニエル夫人。街中に溢れる香港の雑踏と漢字の看板とエマニエル夫人という組み合わせにワクワク感! 無事にヒゲ旦那の元に着いたエマニエル夫人。ヒゲ旦那の部屋に行くと、旦那はまさにヒゲ剃りの真っ只中! ヒゲを剃ってくれている美女と入れ替わり、ヒゲを当たるどころか股間を弄りヒゲ旦那にセクシーなサプライズ!
部屋に行くと、ベッドに馬の首ならぬ飛行機のプロペラが。バスタブに浸かっている若者、飛行機乗りのクリストファー青年のものだった。軽く挨拶して、さっそくベッドルームでヒゲ旦那と2ヶ月ぶりの合体を果たそうとするが、ヒゲ旦那が「5分で終わりたくない」と、そこで合体しないという究極のやせ我慢を見せたため、2人で食事へ。そこに現れた謎の女、ローラに挨拶されるエマニエル夫人。
ヒゲ旦那はいともなく、過去にローラと海洋アドベンチャー作家ピーター・ベンチリーもビックリな“海中ファック”したことをエマニエル夫人に伝えると嫉妬スイッチが入り、ようやくベッドでネットリシーン! ヒゲ旦那、本領発揮の豆ブラシでエマニエル夫人の股間をブラッシングからの茶臼~バックへと体位を変えて、2ヶ月ぶりの濃厚な合体と相成った。
香港らしく、漢方と鍼灸
翌日は、クリストファー青年と香港の街へ買い物に繰り出す。怪しい漢方薬屋に入った2人。漢方ババァとエマニエル夫人とのやり取りは、『ブレードランナー』(1982年)のデッカードとそば屋のオヤジとのやり取りに影響を与えたか? そこの2階で鍼灸を施され、オッパイと唇とこめかみに鍼を打たれたエマニエル夫人。この針はエロ秘孔を突くものだったらしく、クリストファーとの情交を妄想し、彼が見ている前で思わず自慰行為してしまうエマニエル夫人。針だけでなく、クリストファーの極太針も刺さった!
ケチャをBGMにバリ島で! 悩み多き若者を性の解放へと導く夫妻
知り合いの娘アンナ・マリアが習っているバレエ教室に向かうエマニエル夫人。黒人のバレエの先生がコレクションしているエロ漫画の投影機を覗いてしまうエマニエル夫人。エロ動画の罠にかかかったエマニエル夫人をバレエの先生が落とすのは朝飯前だ。投影機を覗きながら先生の愛撫でイカされてしまうエマニエル夫人であった。
アンナ・マリアと船上レストランで、自らの処女喪失を語るエマニエル夫人。その後ろには油まみれの香港ボディービルダーたちがポージング。香港映画でお馴染みのヤン・スエがいたら完璧だったのになぁ……。
ポロ観戦中にドレッシングルームに現れた、落馬したチャック・ノリス似の入れ墨男。その裸に感じてしまったエマニエル夫人。ポロだけに入れ墨男のイチモツもポロっと出てくるのが愛嬌。すっかり繁殖牝馬と種馬と化した2人はドレッシングルームで合体! ポロだけにウマが合った2人であった。
さらにハイレグ香港娘がマッサージしてくれるスパへ、アンナ・マリアとヒゲ旦那と3人で向かったエマニエル夫人。ハイレグ香港娘は水着を脱ぎ、全裸でマットプレイが始まる。旦那も夫人も娘との泡を使ったマットプレイを堪能する。こりゃいい店だ! まだローションが主流じゃない時代の懐かしい泡でのたわし洗も登場して、昔を懐かしむ名シーン! 以前マカオで行った名店「ダーリンサウナ」を思い出すなぁ~。
赤いチャイナドレスにおかっぱカツラで東洋人のコスプレをしたクリストファーが居る、いかにも性病が蔓延していそうな売春窟にやってきたエマニエル夫人。ここでヒゲ旦那に3人の男と寝た話をすると、ヒゲ旦那は大興奮してエマニエル夫人と合体する。売春窟にやってくるような不特定多数の男とやったエマニエル夫人、ちゃんとスキンしたのかなぁ。
そしてバリ島にやってきたエマニエル夫人とヒゲ旦那とアンナ・マリア。ドラマ『パ★テ★オ』(1992年)でお馴染みのケチャダンスを観劇なぞして、バリを堪能する。エマニエル夫人の仕掛けで、ヒゲ旦那はアンナ・マリアを抱きたいと告白。それを聞いていたアンナ・マリアはエマニエル夫人の前でヒゲ旦那と始めるが、そこからエマニエル夫人とアンナ・マリアの性愛シーンに突入。バリだけに股間がバリカタ状態となったヒゲ旦那も参戦!「ケチャ」というか「グチャ」っとした、まさにセックスに常識はないというたっぷりめの3人の絡みとなって終了!
若く悩むマリア・アンナを最終的に性の開放に導いたエマニエル夫人とヒゲ旦那。ゾクっとする『続エマニエル夫人』だった。
ナイスですね! 盗撮された悦びで頂点に達する『さよならエマニエル夫人』
よし! まだタマブクロ夫人は帰ってこないから最終作いっちゃおう! 第3作『さようならエマニエル夫人』だ!
ここまで来るとエマニエル夫人にさよならなんてしてほしくないんだけども行ってみよう! 舞台はインド洋に浮かぶセイシェル島。松田聖子が歌った「セイシェルの夕陽」でお馴染みだろう(なわけないよ!)。
豪華な高床式の家に住むエマニエル夫人の入浴シーンからスタートだ! 2作目と違ってショートヘアに戻ったエマニエル夫人は原点回帰かね。現地の仕立て屋の娘アンジェリクと二枚貝状態を演じ、ヒゲ旦那をからかうエマニエル夫人。こんなドッキリがあったらたまらんけど、あっというまにヒゲ旦那もプレイに参戦! ヒゲ旦那の腰の動きと共に物語は動き出す。
ヒゲ旦那に紹介されたスウェーデンのヨットマンと岩場で始めるエマニエル夫人を、洋上からカメラで撮影している男。カメラに撮影されて喜びを感じ頂点に達したことをヒゲ旦那にベッドで告白。撮影されることに喜びを感じるとは、往年の2人の合体をゴージャス松野に撮影させていた沢田亜矢子状態だ!(※ビデオの存在は明らかではない) う~ん、ルックルックこんにちは!
元祖? 全裸監督登場! ケンカ後、即仲直り
雌雄混合のスワップパーティーで盛り上がった翌朝、洋上からエマニエル夫人とスウェーデン男を撮影していた男が登場! 映画のロケ地を探している映画監督のグレゴリー・ペラン(ユリ・ゲラー似)だ。ロケ地の島に監督が到着すると、待ち構えていたエマニエル夫人。2人でロケ地のあばら家ヘ向かい、監督はロケ地に「最高!」と満足気味。さぁ逆ナンパしたエマニエル夫人がここで監督を誘い2人は結ばれ、監督はアッという間に全裸監督になった。
監督の連れてきた女性、ドロテを招いて酒宴を開く。ヒゲ旦那とエマニエル夫人はドロテを交えて二枚貝プレイに持ち込もうとするが、ドロテはヒゲ旦那を却下、エマニエル夫人とはオーケー。そこでヒゲ旦那は2人のプレイの鑑賞を申し込むが断られる。そしてドロテとエマニエル夫人の貝合せ! 一度は結ばれた監督とエマニエル夫人だが、ロケハン地で終了後に喧嘩別れしていた。しかし、エマニエル夫人は全裸監督のことを忘れられない……。
全裸監督もエマニエル夫人との喧嘩別れ状態を憂いていると、そこにやってきたエマニエル夫人! 海岸で仲直りとなり、次のロケハン地までクルージング&トローリング!「エマニエル夫人、世界を釣る」状態に! 連れたのはキハダマグロ! ベッドではマグロじゃないエマニエル夫人がマグロを釣るとは……。ロケハン地の島に、釣ったマグロを持って上陸。ここでスペシャルゲスト、すしざんまいの木村社長が包丁持って登場! マグロの解体ショーが始まるかと思いきや、監督のエマニエル夫人の解体ショーとなった。それを空からセスナで発見するヒゲ旦那は嫉妬の表情。
ヒゲ旦那 vs 全裸監督
ビーチで仲間たちと夕食を愉しみ、現地の人たちの舞踊を見ていると、ヒゲ旦那とエマニエル夫人が険悪なムードに。そして全裸監督とヒゲ旦那が衝突。ヒゲ旦那をかわしたエマニエル夫人と全裸監督は波打ち際で合体! 潮味が効いた合体シーンだが、海水の浮力を使った2人の体位はお見事! 海ですると砂が入ってジャリジャリするんだが、それも肉の出入りの摩擦係数を上げるので2人は絶好調だったであろう。
全裸監督とエマニエル夫人の関係に嫉妬するヒゲ旦那。散々エマニエル夫人の奔放な性衝動をリードなしで放し飼いにしていたのに、いまさら嫉妬! 全裸監督はその晩に島を発つことを夫人に伝えたいが、捕まらない。嫉妬の鬼と化したヒゲ旦那は、どうしてもエマニエル夫人と全裸監督との最後の夜の逢瀬を許さず、全裸監督からの連絡を一切断つ所業。それでも全裸監督が待つホテルに向かおうとするエマニエル夫人。なんと今夜の便でパリに発ってしまった全裸監督。ガックシするエマニエル夫人と、関係を断ち切ることに成功し内心ニンマリのヒゲ旦那。傷心のエマニエル夫人を抱くヒゲ旦那。勝手気ままにパートナーの情事を許し、それが理想の夫婦だと荒ぶっていたが、ついに地金が出だしたヒゲ旦那よ。
愛想を尽かしたエマニエル夫人は島を後にして『さようならエマニエル夫人』となる。
地上に舞い降りた天使のエマニエル夫人であった
……三部作でタイ、香港、バリ島、セイシェル諸島と旅をしたエマニエル夫人。この作品がもっともっと長期シリーズ化していたら、世界中の国がエマニエル夫人誘致活動をしたかもしれない。もちろん日本で撮影してほしかったな。白川郷でエマニエル夫人、お台場でエマニエル夫人、登別温泉でエマニエル夫人、やっぱ京都でエマニエル夫人かね。世界各国を旅してセックスをするエマニエル夫人は、女版・車寅次郎になりえた存在だったかもしれない。
まぁ、それを言っちゃおしまいよ! 地上に舞い降りた天使のエマニエル夫人を演じたシルヴィア・クリステルは、もはや地上にいない。改めてこの作品をムービープラスで鑑賞し、男性は先っぽを、女性は芯を滲ませて、『エマニエル夫人』のシルヴィア・クリステルを思い出して欲しい。
「アッ、タマブクロ夫人が帰ってきた!」というわけで、今回はここまで!
文:玉袋筋太郎
『エマニエル夫人』シリーズ3作品はCS映画専門チャンネル ムービープラスにて2021年7月放送