• BANGER!!! トップ
  • >
  • 映画
  • >
  • 「日本に行きます。もう一度あの愛を体験したい」来日結願!NTR Jr.が超大作『デーヴァラ』と日本愛を語る

「日本に行きます。もう一度あの愛を体験したい」来日結願!NTR Jr.が超大作『デーヴァラ』と日本愛を語る

  • Twitter
  • LINE
  • Facebook
ライター:#安宅直子
「日本に行きます。もう一度あの愛を体験したい」来日結願!NTR Jr.が超大作『デーヴァラ』と日本愛を語る
© 2024 NTR Arts. All rights reserved.
1 2

「役を演じる前に、1人の観客として興奮できる物語に出会いたい」

――あなたが子役として出演した『Ramayanam(ラーマーヤナム/原題)』(1997年/未)は神話映画でした。ここ数年のインドでは神話的な要素を含んだ映画が再び流行しているように思えますが、あなたは神話映画に出る意欲をお持ちですか? やってみたいキャラクターはいるでしょうか。

インドで育ち、小さい頃からたくさんの物語を聞いてきました。「ラーマーヤナ」と「マハーバーラタ」は、我が国の最も壮大な2つの物語です。神話はインド文化において非常に大きな役割を果たしています。日本にも独自の文化があり、愛されている物語があることと思います。グローバル化の時代ですが、どの国の人にもそれぞれに愛着を持っている神話があるでしょう。私を含めインド人は、自分たちの神話をとても愛しています。

ラージャマウリ監督も何度も言っているように、インドで私たちが聞いて育った神話物語は、世界の観客を魅了することができるはずです。そしてもちろん、俳優としての私は「こういう役はしない」と決めてしまうことはありません。役を演じることを考える前に、1人の観客として興奮できる物語に出会いたいと思っています。そんな物語に出会えれば、オファーを受けます。

『デーヴァラ』© 2024 NTR Arts. All rights reserved.

――個人的なことを申し上げて恐縮ですが、おじい様(N.T.ラーマ・ラオ)が演じた役をリメイクしてあなたが演じるのを見たいです。

もちろんです。是非ともやりたいです。それをプロデュースするのにふさわしい人物、ふさわしい監督を待っているんです。祖父が大きな足跡を残した神話というジャンル、祖父が見事に演じたキャラクターを、私が俳優として演じるには、慎重にならなければなりません。必ず検討します。適切な監督と、適切な機会を待っています。

「日本の皆さんから受けた愛は想像もしていなかったこと。もう一度あの愛を体験したい」

――3月には『デーヴァラ』のプロモーションと共に、ファンに会うため日本にいらっしゃるそうですね。

ロサンゼルスで素敵な出来事がありました。映画祭<ビヨンド・フェスト>で『デーヴァラ』の上映(注:2024年9月26日のワールド・プレミア上映)に行った時のことです。LAで最も古い劇場のひとつ、由緒あるエジプシャン・シアターでした。そこで、遥か日本から、私を一目見ようと女性が来ていたんです。それ以外でも、『デーヴァラ』の封切りを見るために、日本からハイダラーバードまで来た人たちの写真や動画を見ました。彼ら・彼女らはラージャマウリ監督のオフィスに行って、NTR Jr.と話したいと伝えたそうです。監督が私に電話してきて「日本から君に会いたがっている友達がたくさん来てるよ」と。本当に圧倒されました。

日本の皆さんから受けた愛は、想像もしていなかったことです。俳優としてだけでなく、人として感動しました。『RRR』によって受け取った愛だけでは満足できません、もっと欲しいんです。もう一度あの愛を体験したい。私がある日本人女性から「日本に来ると約束してくれますか?」と尋ねられた時の動画は、ソーシャルメディアで拡散されていました。私は「約束する」と答えました。これは私の約束です。私は日本に行きます。その女性、そして私を愛してくれている日本のファンの皆さんに会いに行きます。皆さんのために素晴らしい映画を持っていくので気に入ってもらえると嬉しいです。皆さんの愛をもう一度体験する、それが何よりも楽しみです。日本の人々の愛について話すと、少し感情的になってしまいます。そのくらい圧倒されているんです。

――それ以外で日本で楽しみにされていることはありますか?

日本の食べ物です! 妻と子供たちも日本食が大好物です。私は寿司が大好きですし、妻はラーメンが好きです。私の一番の好物はウナギの蒲焼ですね。ウナギを炭火で焼いて、ちょっと醤油(注:蒲焼のタレ)をつけて、また焼いて、またつけて、あの美味しいモチモチした最高のご飯に乗せるんです。もう信じられないくらい美味しい。そして新鮮なウニも! ウニを食べると“海の味”がするんですよ。美しい海の味が。ああもう、よだれが出てきました。

 

この投稿をInstagramで見る

 

Jr NTR(@jrntr)がシェアした投稿

「美しい桜の季節に公開される『デーヴァラ』が、桜のように花開くことを願っています」

――おそらく到着される時には満開の桜があなたをお迎えするでしょう。

そう、桜です。日本の一番いい季節だそうで、楽しみです。今まで桜を見たことがなかったんです。前回行った時は年末年始だったんですが、子供と妻を連れて長野のスノーモンキー(注:露天温泉に浸かる猿が有名な長野県山ノ内町の地獄谷野猿公苑)を見に行ったのを覚えています。あれは本当に美しかった。そこに行くまでの山歩きで足がちょっと痛くなりましたが。でも、猿たちの姿は本当に美しかった。これまで日本の異なる季節を見てきました。

『RRR』の舞台挨拶に行った時(2022年10月)と、年末年始に行った時とで、異なる季節を味わいました。そのときは寒さを経験し、今度は有名な桜を見に行きます。その美しい季節に『デーヴァラ』が公開されるのです。桜と同じく『デーヴァラ』も花開くことを願っています。

『デーヴァラ』© 2024 NTR Arts. All rights reserved.

――先ほどちらりとお話しになりましたが、2023~2024年の年末年始にプライベートで来日された際にはいっさい情報を出さず、ご自身とご家族のプライバシーを守り切ったことに感嘆します。けれどもファンとしては、インドにお帰りになった後でいいので、そして1年後でもいいので、どんな日本を楽しまれたのか片鱗だけでも共有していただければ嬉しいです。

もちろんです。実は年末年始の旅行でも体験したことをシェアしたかったんです。でも、子供たちのためにそれは控えました。日本には頻繁に行くつもりですが、何かが起きたらもう行けなくなってしまいますから。地球上で一番好もしい場所です。東京ほどきれいな街を見たことがない。それから、京都の有名な洋食店にも行きたいと思っていたんですが、前回の訪日時は休みで、すごく残念でした。子供たちのために色々控えるべきだと思っていましたが、大丈夫だと気づいたんです。日本人はとても親切で、邪魔したりしませんから。次に休暇で来る時には全ての経験を共有します、絶対に。

© 2024 NTR Arts. All rights reserved.

取材・文:安宅直子

『デーヴァラ』は3月28日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー

1 2
Share On
  • Twitter
  • LINE
  • Facebook

『デーヴァラ』

1996年、クリケットのワールドカップを控えたインドに衝撃が走る。

巨大犯罪組織による破壊工作の情報を得た警察本部は、それを阻止すべく作戦を開始。
犯罪組織のリーダーを追って、特別捜査班が凶悪な密輸団の巣窟として恐れられていた“赤海”と呼ばれる村へと向かった。

困難を極めた捜索の末、捜査班は十数年にわたって凄惨な抗争が続くその土地で、
愛と正義を貫いたデーヴァラという英雄と、その息子の血塗られた伝説を知ることになる……。

監督:コラターラ・シヴァ(『ジャナタ・ガレージ』)
出演:NTR Jr.(『RRR』ほか)、ジャーンヴィー・カプール(『グンジャン・サクセナ -夢にはばたいて-』)、サイフ・アリー・カーン(『ヴィクラムとヴェーダ』)

制作年: 2024