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「斧でセルフ頭カチ割り」「腐臭を放つ風船人間」グロすぎ“悪魔感染”を描く『邪悪なるもの』の恐ろしさ

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ライター:#BANGER!!! 編集部
「斧でセルフ頭カチ割り」「腐臭を放つ風船人間」グロすぎ“悪魔感染”を描く『邪悪なるもの』の恐ろしさ
『邪悪なるもの』 © 2023 Digital Store LLC
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とにかくグロ描写がエグい!

まるでド田舎を舞台にしたゾンビ映画のように始まる本作だが、静寂はすぐに破られる。悪魔に憑かれたという男性は不気味に腐敗し膨れ上がり、家族は“処理人”によって殺すしかないと云う。生理的嫌悪を刺激する映像と閉鎖的な田舎の空気、疫病のように“悪魔憑き”を恐れる人々。そんなホラー下地の上に、続々と死体が積み重ねられていく。

『邪悪なるもの』 © 2023 Digital Store LLC

登場人物がヒステリックに狂気を爆発させていく様子や主人公が我が子を守りたいと必死になる姿からか、多くのホラーファンが「南米版『哭声/コクソン』」と例えるのも納得だ。まず最初に動物がおかしくなり、まもなく周囲の人間の言動が凶暴化していくという設定はテンポも良いが、巨大すぎる恐怖に飲みこまれているようにも見える。

『邪悪なるもの』 © 2023 Digital Store LLC

ルチオ・フルチみも感じさせるゴアゴア残酷ホラー

どちらにしても悪魔に憑かれた人間の末路はひどいもので、血しぶきや臓物を撒き散らしながら人々に“死”を拡散させていく。そういえば、数年前に『エクソシスト』(1973年)のモデルとなった子どもの症状は脳炎の一種によるものという説が医学誌等で紹介されたが、本作には『エクソシスト2』(1973年)に登場した自閉スペクトラム症者のシーンを参考にしたような描写もある。

『邪悪なるもの』 © 2023 Digital Store LLC

“教会が終わった世界”という設定のとおり、神の救い=エクソシストの活躍は期待できない。しかし本作には“ハンター”的存在の処理人がいて、後半にかけてその存在がキモになってくる。また、前述した『哭声/コクソン』だけでなくルチオ・フルチ御大の『地獄の門』や『ビヨンド』、『墓地裏の家』、『マッキラー』なども彷彿させる仕上がりなので、ユーロホラー好きや、ファニーな要素皆無のガツンとエグいホラーが観たい! という人には絶対にオススメだ。

『邪悪なるもの』は2025年1月31日(金)より新宿武蔵野館ほか全国ロードショー

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