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美女インフルエンサーが怪死!第一発見者の不動産屋はストーカー?予想不可能なスリラー『#彼女が死んだ』

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ライター:#BANGER!!! 編集部
美女インフルエンサーが怪死!第一発見者の不動産屋はストーカー?予想不可能なスリラー『#彼女が死んだ』
『#彼女が死んだ』© 2024 NGENE FILM ALL RIGHTS RESERVED
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韓国社会で浸透したキーレス化

韓国でアパートメントホテルに宿泊した、あるいはマンションに住んでいたという人は、同国の徹底したドアロックのデジタル化、キーレス化に気づいただろう。日本でもデジタルドアロックは浸透しつつあるが、まだまだ鍵を持ち歩く文化が根強い。

しかし韓国ではドラマや映画でも解錠時の「ピロリロリ」という音がBGMと言っても過言ではないほど当たり前になっていて、実際デジタル化に慣れてしまうと鍵を持ち歩くのが億劫になるほど便利なシロモノ。風情もへったくれもない部分はあるものの、隣国の常識として新鮮さを感じられる“ハイテク仕草”でもある。

鍵を挿すというフィジカルな“作業”がないぶんセキュリティ面でも優れているキーレス化だが、同時に暗証番号が漏洩したら即アウトというリスクもある。安易にメモ書きしたりしなければ問題ないとはいえ、「暗証番号を把握している人間」が自分以外に必要な状況では、対策にも限界がある。

「デジタル化の危険性」はエンタメ素材としても優秀?

そんな盲点とも言える危険性を基本設定に盛り込んだサスペンス・スリラーが、韓国発の『#彼女が死んだ』。主人公は不動産公認仲介士のク・ジョンテで、つまり顧客の契約した部屋に入れてしまう人物だ。しかも、無断で顧客の部屋に侵入するというかなりアレな趣味を持つ男で、気弱な主人公=人畜無害という先入観を初っ端からぶち壊してくれる。

『#彼女が死んだ』© 2024 NGENE FILM ALL RIGHTS RESERVED

――韓国では数年前に不動産の「公認仲介士」(日本で言うところの宅建?)が一攫千金も夢ではない職業として人気を集めていると報じられた。東アジアの中でもとくに貧富の格差が拡大している韓国では“夢のマイホーム”が非現実化してしまい、住宅価格の高騰に伴い上昇している仲介手数料の“旨味”も仲介士を目指す若者の増加の理由の一つと言われている。

とはいえ、かつてはシニア世代のセカンドキャリア的な資格と認識されていた仲介士業界はすでに飽和状態で、2024年には合格者の爆増によって試験制度の見直しも指摘されるようになった。このままでは業界内の内ゲバや不正行為も出てくるぞ……という状況なわけだが、つまり『#彼女が死んだ』は本筋の取っ掛かりにも韓国人にとって身近なテーマを用いているのだ。

『#彼女が死んだ』© 2024 NGENE FILM ALL RIGHTS RESERVED

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