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早逝のメキシコ系シンガー「セレナ」
80~90年代に活躍したメキシコ系アメリカ人シンガー、セレナは日本での知名度はイマイチかもしれない。ヒスパニック系の音楽であるテハーノ自体が浸透していなかったこともあり、他の米アーティストのようには輸入されなかったのだろう。
セレーナは地元テキサス州では絶大な人気を誇り、同郷のセレナ・ゴメスの両親もファンだったと思われる。若い世代の中には、Netflixオリジナルドラマ『セレナ:テハーノの女王』で彼女を知ったという人もいるだろう。もし事前情報ゼロだったとしても、彼女の音楽を聴けば思わず腰がグリグリ動くことうけあいだ。
そんなセレナは1995年、わずか23歳でこの世を去った。かつて解雇されたファンクラブの会長が、口論の末に射殺したのだ。その衝撃はファンだけでなく全米に衝撃を与え、当時テキサス州知事だった息子ブッシュはセレナの死を受けて彼女の誕生日を「Selena Day」に定めたという。
そんなセレナの半生を描いた伝記映画、ジェニファー・ロペス主演の『セレナ』(1997年)がCS放送中だ。実話を元に、ラテン・ポップ界の歌姫として世界制覇も夢ではなかったセレナのひたむきな人生を描いた、感動のサクセス・ストーリーである。
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