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ベテラン風水師が「これは危険な墓だ」と恐れる理由とは?韓国ホラー『破墓/パミョ』基本情報&見どころ解説

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ライター:#BANGER!!! 編集部
ベテラン風水師が「これは危険な墓だ」と恐れる理由とは?韓国ホラー『破墓/パミョ』基本情報&見どころ解説
『破墓/パミョ』COPYRIGHT ©2024 SHOWBOX AND PINETOWN PRODUCTION ALL RIGHTS RESERVED.
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最恐の予感ビンビン! 韓国ホラー『破墓/パミョ』

10月18日(金)に日本公開を迎える韓国映画『破墓/パミョ』の予告編をご覧になっただろうか。その禍々しい雰囲気からホラー映画であることは確実だが、ホラーのお約束である“恐怖の対象”がチラリとも映らない……にもかかわらず、得体の知れない恐ろしさはビンビンに伝わってくる、ホラー好きの期待を煽りまくる仕上がりなのだ。

はたして本作は“お化け”とか“呪いの具現化”といった、分かりやすい描写はあるのだろうか? それとも傑作ホラー『哭声/コクソン』(2016年)のような、人間の心の内にある恐怖をあぶり出すタイプの作品なのだろうか?

『破墓/パミョ』COPYRIGHT ©2024 SHOWBOX AND PINETOWN PRODUCTION ALL RIGHTS RESERVED.

『プリースト 悪魔を葬る者』(2015年)『サバハ』(2019年)とオカルトものを手掛けてきたチャン・ジェヒョン監督作、そしてチェ・ミンシクユ・ヘジンという韓国映画界を代表する名優の共演というだけで問答無用で鑑賞決定という方もいるかと思うが、ここでは最低限の予習の意味で『破墓/パミョ』の基本情報と見どころをざっくりと紹介したい。

ちなみに「破墓」とは文字通り、“お墓の引っ越し”のために墓を掘る行為のことをいう。しかし日本語の「改葬」にはない重々しさを感じるのは気のせいだろうか……。

「墓」にまつわるオカルト展開、実力派キャストの好バランス

巫堂ファリム(キム・ゴウン)と弟子ボンギル(イ・ドヒョン)は、跡継ぎが代々謎の病気にかかるという奇妙な家族から、桁違いの報酬で依頼を受ける。2人はすぐに先祖の墓が原因だと気づき、カネの臭いを嗅ぎつけた風水師サンドク(チェ・ミンシク)と葬儀師ヨングン(ユ・ヘジン)も合流。やがて、4人はお祓いと改葬を同時に行なうが、掘り返した墓には恐ろしい秘密が隠されていた……。

『破墓/パミョ』COPYRIGHT ©2024 SHOWBOX AND PINETOWN PRODUCTION ALL RIGHTS RESERVED.

公式のあらすじからは、どうやら<お墓>にまつわるホラーであることが分かる。ただし韓国における葬儀/埋葬(にまつわるあれこれ)の風習がベースになっているため、我々からすると新鮮なテーマのオカルトスリラー、という第一印象。中盤までは会話劇が中心になるが、序盤は誰も本心を明かさないようなジリジリとした緊張感があり、リアルな心霊ドキュメンタリーを観ているようなゾワッとした感覚も覚える。

『破墓/パミョ』COPYRIGHT ©2024 SHOWBOX AND PINETOWN PRODUCTION ALL RIGHTS RESERVED.

コンビを組んでいるサンドクとヨングンは一見すると普通のおっさんだが、演じるのがミンシクとヘジンだけにちょっとしたやり取りにもさすがの重厚感があり、何時間でも観ていたくなる面白さ。そんな2人に厄介ごとを持ち込む形となるキム・ゴウンとイ・ドヒョン演じる若手コンビも切れ味するどく、常人ならざる4名の絶妙なバランス感覚でぐいぐいと観客の興味を引っ張っていく。この世代間共闘も本作の重要なテーマの一つになっている。

『破墓/パミョ』COPYRIGHT ©2024 SHOWBOX AND PINETOWN PRODUCTION ALL RIGHTS RESERVED.

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