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インド版MCU本格始動?神話ヒーローが無双する痛快アクション『ハヌ・マン』はインド映画ビギナーも大歓迎の面白さ

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ライター:#BANGER!!! 編集部
インド版MCU本格始動?神話ヒーローが無双する痛快アクション『ハヌ・マン』はインド映画ビギナーも大歓迎の面白さ
『ハヌ・マン』©2023 RKD Studios & Primeshow Entertainment. All Rights Reserved.
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映画『ハヌ・マン』のド直球な面白さ

90年代、スパイダーマンやバットマンなどのアメコミヒーローに夢中で、憧れるあまりムチャをしてはケガをするような少年がいた。――しかし本作は1ミリももったいぶることなく舞台を現代に移し、犯罪グループをボコボコにする謎の覆面男の姿を捉える。どうやら少年は自警団的に活動するDIYヒーローに成長したようだが、スーパーパワーを持ちながらも基本的に“不殺”である大手ヒーローとは異なり、どうやら彼は手段を選ばずに闘うパニッシャー型の“持たざるダークヒーロー”らしい。

『ハヌ・マン』©2023 RKD Studios & Primeshow Entertainment. All Rights Reserved.

そう、本作はインド版スーパーヒーロー映画なのだが、主人公はこのダークヒーローではない。まずストーリーの大筋は、清貧な人々が不条理な圧力に抗うカンフー映画や、言ってしまえば「北斗の拳」的な王道のそれである。そして本当の主人公は、諸星あたる的なボンクラ青年ハヌマントゥ(演:テージャ・サッジャー)だ。

『ハヌ・マン』©2023 RKD Studios & Primeshow Entertainment. All Rights Reserved.

序盤はインド映画ならではの“歌って踊って”な展開、爽やかな恋心シーンも衒いなく挿入し、軽やかなトーンで観客を惹きつける。やがて村を牛耳る親玉をこらしめて――な展開を経て、ハヌマントゥを狙う“悪”の源は腕力から財力へ。彼が持つ不思議な石の力を知った謎の男(演:ヴィナイ・ラーイ)はハイテク技術を駆使して彼に、そして村に襲いかかってくる。この男の正体は一体……?

『ハヌ・マン』©2023 RKD Studios & Primeshow Entertainment. All Rights Reserved.

『ハーフバリ』や『RRR』のぶっ飛びアクションに魅了された人は鑑賞マスト!

普段はボンクラな主人公が……という設定は、チャウ・シンチーの『カンフーハッスル』(2004年)などを想起するだろう。実際シンチー作品の影響は随所にあり、隙あらば差し込んでくるしょうもないギャグなどはオマージュと言ってもいいほど。マンガ的なチープ演出も狙ってのものだろう。

『ハヌ・マン』©2023 RKD Studios & Primeshow Entertainment. All Rights Reserved.

幼馴染ミーナークシ(演:アムリタ・アイヤル)との恋は一進一退、疎遠だった姉との関係修復のもどかしさは悲哀を誘い、そして胸アツな共闘展開などなど、とにかく見どころが多い。かといってお話が複雑になるようなことは一切なく、昭和のバイブスを感じるほど潔くシンプルである。

『ハヌ・マン』©2023 RKD Studios & Primeshow Entertainment. All Rights Reserved.

熱心なインド映画好きでなくとも、『ハーフバリ』や『RRR』のぶっ飛びアクションに魅了された人には、ぜひハヌマントゥの爽快な無双ぶりを体感してほしい。劇中ではプラバースやパワン・カリヤン(※『RRR』ラーム・チャランの叔父)、ナンダムーリ・バーラクリシュナらテルグ語映画の新旧名優たちの名がはっきりとセリフで示され、先人たちに対する監督のリスペクトもうかがえる。

最近の大作インド映画としては比較的短い3時間を切る上映時間なので、初めてのインド映画にも最適と言えるだろう。しかも本作はMCU的なヒーローユニバースの第1弾作品とのことで、インド神話ベース映画の今後にも期待したい。

『ハヌ・マン』©2023 RKD Studios & Primeshow Entertainment. All Rights Reserved.

『ハヌ・マン』は2024年10月4日(金)より全国ロードショー

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