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「殺人鬼アベンジャーズをやりたい！」世界がドン引きした「くまプー」残虐ホラー監督が明かすユニバース構想と最新作『プー2』
「くまプー」ホラー映画、大ヒットで製作費10倍に！
冒頭から豪快に爆発するトレーラーハウス。炎を背景にリアルな顔面になったプーによって行われる残虐な殺人シーン……。おいおい、随分とリッチで格好いいホラー映画じゃないか！
それもそのはず、2023年に日本公開された前作『プー あくまのくまさん』の予算は4万ポンド、日本円で700～800万程度だった。この金額はインディーズ映画では一般的なもの（ちなみに日本のホラー映画の予算はもっと低い）。だが、最新作『プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち』では10倍の40万ポンドに跳ね上がった。やたらとリッチで格好よくなるのも当然だ。
もちろん、メジャーなホラー映画に比べれば低予算の部類だが、いわゆる“ネタホラー映画“としては異例の金額。つまり『プー2』は、もはや”ネタ“ではなくなったのである。
『プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち』©2024 ITN DISTRIBUTION, INC. ALL RIGHTS RESERVED.
“権利切れホラーのパイオニア”はパロ道を極める？
前作では、大人になったクリストファー・ロビン（原作「くまのプーさん」でプーの親友だった第2の主人公）が、大学進学のためにプーたちをハンドレッド・エーカー・ウッドに置き去りにしたことによって惨劇が起こった。ネグレクトされたプーとピグレットは、空腹のために餓死した仲間イーヨーを食べて凶暴化。そのまま殺人鬼と化し、婚約者と共に帰郷したクリストファーを襲った。
そして本作では、ハンドレッド・エーカー・ウッドの惨劇の生き残りであるクリストファーが殺人鬼の疑いをかけられ、アッシュダウンの町の人々から徹底的に差別を受けている。その中、プーはピグレットに加えてオウルとティガーを引き連れて森を抜け出し、街で次々と殺人を繰り広げていく。狙いはもちろん、クリストファーだ。
『プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち』©2024 ITN DISTRIBUTION, INC. ALL RIGHTS RESERVED.
監督のリース・フレイク＝ウォーターフィールドは、「くまのプーさん」がパブリックドメイン（著作権フリー）になった途端、いち早くホラー映画化することを発表した。そして一部から批判を受けつつも商業的に大成功した結果、“権利切れホラーのパイオニア”となったリース監督は、もう後戻りなどできないのだ！
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「予算が増えてラスト20分の大殺戮が実現できた」
―とても格好いい映画に仕上がっていますね！ ずっと低予算の映画を撮られてきたリース監督ですが、ようやくやりたいことができるようになったのでは？
そうだね。1作目が成功したおかげで予算が10倍になったから、やれることは増えたよ。でも、予算はかけようと思えばいくらでもかけられる青天井だからね、ある程度の制限はあった。その中でも一番こだわったのは「あくまのくまさんとじゃあくななかまたち」のメイクだよ。前作ではマスクを被っていただけだったけれど、今回は特殊メイクで彼らを表情豊かにすることができたんだ。
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―脚本や撮影にも十分に時間がとれましたか？
共同脚本のマット・レスリーと話し合って、ロケハンやセットをどうするか、じっくりと練る時間がとれたね。ラスト20分の大殺戮が実現できたのも良かった。これも予算が増えたおかげだよ。
―ラストはもちろん、冒頭の燃えるトレーラーハウスをバックに行われる殺人が印象的でした。
オープニングは映画的かつクールに仕上げたくてね。というのも、「この映画は楽しくてクールだぞ！」と示したかったんだ。でも火を使うのは、めちゃくちゃ大変だったよ（笑）。着火から3分以内に撮影を終わらせないと危険だと指示があったから、キャストもスタッフも走り回って3分で撮れるだけ撮ったんだ。
『プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち』©2024 ITN DISTRIBUTION, INC. ALL RIGHTS RESERVED.
ギャラリー
『プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち』
前作の惨劇を生き延びたクリストファー・ロビンは、少年時代を過ごした町アッシュダウンに舞い戻り、トラウマに苦しみながら治療を続けていた。しかし町の住人の多くはクリストファー・ロビンを犯人だと疑っていた。ロビンが呪われたプーの秘密を解き明かす一方で、森の奥深くに潜んでいたプーと邪悪な仲間たちは、さらなる餌食を求めてアッシュダウンの町に襲いかかる――。
| 制作年： | 2023 |
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2024年8月9日（金）より新宿ピカデリーほか全国公開