ロバート・ダウニー・Jr.主演の『シャーロック・ホームズ』(2009年)で名探偵ホームズを武闘派に変身させ、近年でも『ジェントルメン』(2019年)や『オペレーション・フォーチュン』(2023年)などの快作を送り出しているガイ・リッチー監督の最新作は、監督本人がずっと以前から取り組みたかったという、戦争映画です。
アフガニスタンを舞台にしたリッチー監督最新作『コヴェナント/約束の救出』は、ミリタリー・アクションだけでなく、ヒューマンドラマの要素も融合された娯楽作に仕上がっています。
兵士を救った通訳の運命
2018年3月、アフガニスタン。タリバンの隠匿武器捜索にあたるアメリカ陸軍グリーンベレーのジョン・キンリー曹長(ジェイク・ギレンホール)は、有能だがクセのあるアフガン人通訳アーメッド(ダール・サリム)を雇った。アメリカ軍は移住ビザ発行を条件にアフガン人を雇用していたのだ。
ある日、ついに武器工場を突き止めたキンリーたち。しかし、続々と送り込まれてくるタリバンの増援に部隊は壊滅しキンリーも意識不明の重傷を負ってしまうが、アーメッドの献身的な行動により救出され、なんとか帰国することができた。だが自分を助けたことでアーメッドと家族がタリバンに命を狙われ、いまだアフガンに隠れ潜んでいることを知ったキンリーは、単身、アフガンに向かう――。
ガイ・リッチー監督はアフガン問題、そしてアメリカ軍に協力したアフガン人通訳に関するドキュメンタリーを観て心を動かされ、フィクションとして映画化することを決意したとのことです。
『コヴェナント/約束の救出』
2018年、アフガニスタン。タリバンの武器や爆弾の隠し場所を探す部隊を率いる米軍のジョン・キンリー曹長は、アフガン人通訳として非常に優秀だが簡単には人の指図を受けないアーメッドを雇う。通訳には報酬としてアメリカへの移住ビザが約束されていた。部隊は爆発物製工場を突き止めるが、タリバンの司令官に大量の兵を送り込まれ、キンリーとアーメッド以外は全員殺される。キンリーも腕と足に銃弾を受け瀕死の状態となるが、身を潜めていたアーメッドに救出される。アーメッドはキンリーを運びながら、ひたすら山の中を100キロ進み続け、遂に米軍の偵察隊に遭遇する。7週間後、回復したキンリーは妻子の待つアメリカへ帰るが、アーメッドと家族の渡米が叶わないばかりか、タリバンに狙われ行方不明だと知って愕然とする。アーメッドを助けると決意したキンリーは、自力でアフガニスタンへ戻る。
監督・脚本・製作:ガイ・リッチー
出演:ジェイク・ギレンホール ダール・サリム
制作年: | 2022 |
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2024年2月23日(金)より全国公開