悲劇のきっかけはトム・クルーズの助言!?
『エンドレス・ラブ』は、17歳の少年と15歳の少女の禁じられた激しい恋を描く青春ラブストーリー。17歳の少年デイヴィッドは2歳下の美少女ジェイド(シールズ)に夢中です。ジェイドの両親も幼い2人の交際を温かく見守っていましたが、ある夜、娘の部屋で裸のデイヴィッドを目撃した父親が大激怒! 2人は逢うことを禁止されてしまいます。
しかしジェイドへの想いが募るデイヴィッドは狂わんばかりになり、あろうことか彼女の家に放火。当然ながらバチクソ怒られ数年間の施設送りになるのですが、その後もジェイドと逢うことは禁じられてしまいます。それでも彼女への想いが捨てられないデイヴィッドの行動は、取り返しのつかない不幸を招くことになり……。
“純愛”と言えば聞こえはいいですが、あまりにも独りよがりなデイヴィッドの好き好き作戦は思わず呆れてしまうほど。しかも、浅はかすぎる“放火エピソード”を披露する悪友ビリーを演じたのは、あのトム・クルーズ(当時19歳)! 現在よりも甲高い声が印象的な若かりしトムですが、本作は彼の長編映画デビュー作でもあるのです。
July 17, 1981: 40 years ago, @TomCruise made his film debut when Endless Love was released in theaters. #80s pic.twitter.com/7kENGY6vr2
— Old School 80s (@OldSchool80s) July 17, 2021
アカデミー賞とラジー賞に同時ノミネートの珍事
ライオネル・リッチーとダイアナ・ロスのデュエットによる本作の主題歌「エンドレス・ラブ」は大ヒットし、第54回アカデミー賞の主題歌賞にノミネート。ところが本作は、第2回ゴールデンラズベリー賞でワースト作品賞やワースト主演女優賞ほか7部門ノミネートという、過去に数えるほどしか例のない不名誉な快挙を成し遂げてしまいます。
ちなみに先述の『青い珊瑚礁』は第1回ゴールデンラズベリー賞の最低主演女優賞受賞作ですが、これらはシールズが世界に与えたインパクトを物語るエピソードとも言えるでしょう。80年代初期から日本のセクシー雑誌の表紙にも登場したりしていたシールズは、映画という枠を超えて多くの人々を魅了していたのです。
『エンドレス・ラブ』はCS映画専門チャンネル ムービープラスで2024年2月放送