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“ハリウッド女優”の定義を変えたサンドラ・ブロック
サンドラ・ブロックは2009~2010年、『あなたは私の婿になる』、『ウルトラ I LOVE YOU !』(原題は『オール・アバウト・スティーヴ』)、『しあわせの隠れ場所』の3本の主演映画が大ヒットして、マネーメイキング・スターのトップに立った。そして、『しあわせの隠れ場所』の演技でアカデミー賞主演女優賞に初ノミネートし、初受賞を果たした。
さらに、アカデミー賞授賞式の前夜に発表されたゴールデンラズベリー賞で、『ウルトラ I LOVE YOU !』の演技で最低主演女優賞を受賞してしまう。同じ年に最高の演技賞(アカデミー賞)と最低の演技賞(ラジー賞)を同時に受賞したのは史上初の快挙(?)だった。
けれども、そこはさすがサンドラ。誰も出席したがらないラジー賞の授賞式に進んで出席し、『ウルトラ I LOVE YOU !』のDVDを配って、“ちゃんと見て審査して”と訴え、見事に名誉を挽回してしまった。
ハリウッド女優といえば、美しく、ゴージャスで、近寄りがたい雲の上の人といったイメージなのに、サンドラからは底抜けに明るいオーラが発散されていて、親しみやすい、気さくな人柄がスクリーンのこちら側にも漂ってくる。
そんな彼女の魅力が詰まった映画が『デンジャラス・ビューティー』(2001年)だ。
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