原爆の記憶、「はだしのゲン」
1945年8月6日、広島に史上初の原子爆弾「Mk1 リトルボーイ」が投下されました。そして8月9日には長崎に「Mk3 ファットマン」が投下され、合わせて21万人以上(概数)が死亡しました。
「はだしのゲン」は、広島出身である中沢啓治氏の体験をもとにした漫画です。少年ジャンプでの連載開始が1973年ですから、ちょうど50年前の作品ですが、とにかくパワーに満ちた漫画で、当時の筆者はその強烈なインパクトに慄いたものです。
これまでに何度も映画化・アニメ化・TVドラマ化されていますが、1983年のアニメ映画『はだしのゲン』は広島のRCC中国放送で今年も8月5~6日に放送されたほか、現在Amazon Prime VideoやU-NEXTで配信されています。
その所感は諸兄姉にありますが、ウクライナに侵攻したロシアのプーチン政権が核兵器使用を仄めかしての恫喝を繰り返し、北朝鮮が核実験や弾道ミサイル発射を強行している今現在こそ、我々は「はだしのゲン」のテーマを創造的に考える必要があると思います。
本物の“戦車バトル”二本立て『戦略大作戦』&『バルジ大作戦』
ムービープラスでは、1970年制作の『戦略大作戦』もオリジナル吹替完全版で放送します。本作は「国のための戦争なんか、やる気ねェよ」という、ベトナム戦争期の空気が詰まった戦争アクションの快作。クリント・イーストウッド、ドナルド・サザーランド、テリー・サヴァラスと出演陣も皆が皆、みごとにキャラ立ちしていて、お薦めの1本です。
劇中、「タイガー(ティーガー)戦車は強いが小回りが効かない」というセリフがあります。実はティーガーは左右のキャタピラを逆転させる超心地旋回ができますが、M4シャーマン戦車は機構上、できません。鹵獲したティーガーⅠを動かしたアメリカ兵はその旋回性能に驚いたそうです。
併せて放送される『バルジ大作戦』は、1944年12月に開始されたドイツ軍最後の攻勢「バルジの戦い」を、60年代的大らかさ(1965年制作)で映画化した作品で、ここではテリー・サヴァラスがM24軽戦車の車長役で助演ながら大活躍します。
本作では戦後アメリカのM47戦車がティーガーⅡ(キングタイガー)重戦車役で出演、アメリカ軍戦車の砲弾を「バイ~ンっ!」と跳ね返すシーンは映画的魅力に溢れていて、なんど見ても楽しい見所となっています。
文:大久保義信
『杉原千畝 スギハラチウネ』『太平洋の奇跡 ―フォックスと呼ばれた男―』『戦略大作戦【吹替完全版】ムービープラスオリジナル』『バルジ大作戦』はCS映画専門チャンネル ムービープラス「特集:終戦の日 あの頃の世界」で2023年8~9月放送
https://www.youtube.com/watch?v=0cLbR-V85F8
『杉原千畝 スギハラチウネ』『太平洋の奇跡 ―フォックスと呼ばれた男―』『戦略大作戦【吹替完全版】ムービープラスオリジナル』『バルジ大作戦』
CS映画専門チャンネル ムービープラス「特集:終戦の日 あの頃の世界」で2023年8~9月放送