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福士蒼汰の海外デビューは“必然”だった! Hulu『THE HEAD』Season2で多面的な魅力と演技力を証明

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ライター:#SYO
福士蒼汰の海外デビューは“必然”だった! Hulu『THE HEAD』Season2で多面的な魅力と演技力を証明
Huluオリジナル『THE HEAD』Season2 ©Hulu Japan
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テクニカルな構成の中で光る繊細な演技力

「演じる」を簡単に因数分解すると、「なる」と「魅せる」の二つに分けられる。前者は役を理解し、近づけていく作業だが、それだけでは演技は完成しない。視聴者にたいしてどう「伝えていくか」の出力の調整――つまり「魅せる」作業が必要になってくるのだ。ただその人物のように振る舞えばいいというわけではなく、視聴者向けに演出を施していくわけだが、『THE HEAD』はその作業がことさら多く必要となる類の作品といえる。

福士が演じるユウトはコンピューター・エンジニアの腕を買われて、この極秘ミッションに選ばれた。優秀な人物であることに間違いはないが、彼がどういう人物であるかの情報は、我々視聴者には与えられない。福士の一挙手一投足を観ながら都度判断していくわけだ。

Huluオリジナル『THE HEAD』Season2 ©Hulu Japan

作り手も当然それを分かっていて、意味深な表情のカットや過去の面談シーン等々、「彼は善人か? 悪人か? 正直者か? 嘘つきか?」と様々な憶測を呼ぶような要素を盛り込んでくる。本作に登場する面々は皆、視聴者が心の底から信頼しきれない人物である必要があるが、福士もそうした構造にきっちりと応え、微妙なニュアンスの芝居を披露している。

こうした作品の構造から生じる演技については、時として一人の人物としての矛盾が生じてしまうもの(こういう人物に見せるための動きが立ちすぎると、演出の傀儡化してしまい人物に整合性がなくなってしまう)。ただ『THE HEAD』Season2の福士=ユウトにおいてはそこにきちんと心が通っており、人物の一貫性が担保されている。テクニカルな本作においてさりげなく見えるシーンは、それらすべてを連結させた演技力の賜物というわけだ。

海外ドラマ初挑戦とは思えぬ浸透具合を示した、福士蒼汰。その姿を見るにつけ、必然のデビューであったことを痛感させられる。

文:SYO

Huluオリジナル『THE HEAD』Season1・Season2はHuluにて全話独占配信中(各シーズン 全6話)

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Huluオリジナル『THE HEAD』Season2

近くの陸から約2,700km離れた南太平洋の上を航行する巨大な船・アレクサンドリア号。それは巨大貨物船を装った<秘密研究基地>だった。

天才生物学者であるアーサーと彼が率いる優秀な科学チームは気候変動から地球を救う調査の末、カギとなる藻類の発見に成功し歓喜に沸いていた。しかし翌朝、事態は一変。共同研究員のひとりが、首<THE HEAD>の無い死体として見つかった。アーサーにとって、それは2年前の南極での惨劇と、もう一人の生存者“マギー”の存在を思い出すものだった。

次々と起こる不可解な出来事と増えていく犠牲者に疑心暗鬼になっていく彼らは、次第にお互いを疑い、犯人探しを始める。気候変動から人類を救うという崇高な目的の裏に隠された、それぞれの欲望や野心、そして因縁が徐々に浮かび上がっていき――?

南極で終結したかに見えた惨劇が再び繰り返されるのは、誰かが世紀の新発見を盗もうとしているのか、それとも“あの女”の復讐の続きなのか? 隔絶された極限状態の中で、たどり着く衝撃の真実とは――。

出演:ジョン・リンチ、キャサリン・オドネリー、ホヴィク・ケウチケリアン、モー・ダンフォード、ジョゼフィン・ネルデン、オリヴィア・モリス、ショナ・マクヒュー、ノラ・リオス、福士蒼汰、ラファエル・アクローク、マイケル・ルシェインスキー、ティエリ・ゴダール、エンリケ・アルセ、ローレント・フェルナンデス、イブラヒム・コマ、トム・ヤン、ベン・キューラ、オルウェン・フエレ
製作総指揮:ラン・テレム
監督:ホルヘ・ドラド
脚本:マリアーノ・バセルガ、ホルディ・ガルセラン、アイザック・サストレ

制作年: 2023