話題のヒット漫画を実写化!甘酸っぱくほろ苦いグルメラブストーリー
ある男女が一夜を過ごす中で心と体を交わせ、“ささやかな朝ごはん”を共にする時間を描いた漫画「ワンナイト・モーニング」(奥山ケニチ/少年画報社・「ヤングキング」にて連載中)。「恋愛」と「食欲」をテーマに展開される男女問わず人気を集めている話題の漫画がWOWOWで実写ドラマ化される。
監督・撮影を務めるのは数多くのTVCM、MVを手掛け、近年ではNHK大河ドラマ「青天を衝け」(2021年)のタイトルバックや、映画『恋する寄生虫』(2021年)など活躍の場を広げ、常に進化を遂げてきた気鋭クリエイター柿本ケンサク。脚本は、ドラマ「これは経費で落ちません!」(2019年)や映画『スパゲティコード・ラブ』(2021年)など、ヒリヒリするほど繊細でリアルな台詞が共感を呼び、話題作が続く蛭田直美。
オムニバスで展開される本作には、若手実力派俳優が集結!
■【第1話:梅干しのおにぎり】(出演:上杉柊平×芋生悠)
■【第2話:ハニートースト】(出演:望月歩×伊藤万理華)
■【第3話:そうめん】(出演:栁俊太郎×浅川梨奈)
■【第4話:牛丼】(出演:河合優実×藤原樹(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE))
■【第5話:タマゴサンド】(出演:前田旺志郎×池田朱那)
■【第6話:カップラーメン】(出演:川島海荷×水沢林太郎)
■【第7話:月見そば】(出演:石橋菜津美×水間ロン)
■【最終話:肉まん】(出演:青木柚×筧美和子)
今回、「WOWOWオリジナルドラマ ワンナイト・モーニング」を手掛けた柿本ケンサク監督に、実写化においてこだわった演出や、脚本家の蛭田直美やスタッフ、俳優陣と作り上げた本作の思い出を語ってもらった。
柿本ケンサク監督「このシリーズを見終わったあと、まるで色鉛筆のケースを開けた瞬間の感動のような、読後感を感じてもらいたい」
―原作を読んだときの感想を教えてください。
懐かしい気持ちにもなりました。そして、素直になれました。自分が経験したわけではないけど、今も抱えている、青春時代の葛藤や、いつか失敗してしまったかもしれない、忘れられない苦い思い出がやわらかく昇華されていく。そんな気分です。誰もが、体験したことのある感情や、葛藤に寄り添っている物語だと思います。
―原作の『ワンナイト・モーニング』は男女の関係と食がとても自然に、そして絶妙に描かれています。実写化する際もこのバランスや、原作が持つピュアさや甘酸っぱさを映像で伝えていくことが重要だったと思います。実写化する上でどんなことを意識しましたか?
心の移り変わりを丁寧に描きたいと思いました。登場人物の一夜での心の揺らぎや成長はとても繊細で、わずかなものです。その変化、成長を描きたいと思いました。それはとても小さなものなんですが、その変化こそ、見る人の心に届いて欲しいし、逆に背中を押せるものになるはずです。一見、社会の中では中心にいるようなタイプではない人物たちの物語です。だからこそ、彼らに色を、個性を与えたいと思いました。各物語に、キーカラーを設定しています。全8話を見終わったあと、まるで色鉛筆のケースを開けた瞬間の感動のような、読後感を感じてもらいたいと思いました。
―原作がショートストーリーということで付け加えたシーンも多かったと思いますが、脚本の蛭田直美さんとはどのような視点を大切にして会話されて、脚本をまとめられましたか?
蛭田さんは、とにかく、この物語のキャラクター設計が綿密でした。そのこだわりは、相当なもので、何度も度肝を抜かされました。僕は、逆に、蛭田さんの描くキャラクターの目には見えない心情をどうビジュアル化するかを考えました。そういう意味では、いい意味で、蛭田さんをどう裏切れるか。蛭田さんを驚かせたい、そんな思いで、挑みました。非常に良いキャッチボールができたと思います。
―ドラマは1話30分で登場人物の心情をより深く描けたと思います。登場人物の心情の変化を生み出すために、演出面でこだわったことはありますか?
人物の心象風景を加えたことは大きいと思います。この物語の登場人物たちが抱える、心の変化は本当に繊細なものです。その繊細な気持ちこそ、この物語の醍醐味だし、ドラマチックなものだと思いました。なので、目に見えないその変化を最大限、引き出すために心象風景を入れました。それは、原作から、実写版になった、このドラマの個性になっていると思います。
―オムニバス作品なので各話の出演者やシチュエーションも違います。一つの作品に見せるため演出面でお約束ごとにしていたことはありますか?
全て、僕が演出をし、ファインダーを覗くということです。この物語に出てくる男女の気持ちを平等に描き、繊細な気持ちの変化を描きたい。という思いから、シンメトリーの構図を用いていますが、どちらの感情が大きく動いたで、その人物に寄っていったりします。僕もカメラで芝居に参加しているわけです。そういった意味での統一感はあると思います。
―演出面で特に苦労した作品や思い出深いエピソードがあれば教えてください。
俳優みんなを信頼して撮影に臨みました。なので、わからないことは全部、俳優に聞きました。ここってどう思う?この気持ちだったら、何歩前に出れる?など実際、8話の肉まんでは、青木柚くんが演じる重松が、勇気を出して声を発する時に、当初の予定では、満島の近くまで行くプランでしたが、柚くんに聞くと動けないかもとなり、そうだよね!と、プランを変更しましたね。結果、リアリティに近づいたと思います。
―本作をより楽しむ方法があれば教えてください。
これからの日本のドラマ、映画界を背負っていく俳優陣です。彼らも、若手ということで、もしかしたら、この物語の登場人物と同じように、まだ半人前と思っているかもしれません。だからこそ、真剣に、必死になっています。そこには嘘がない。また、僕も本当に必死でした。その真剣な姿を是非見てもらいたいです。今しかない、姿だと思います。
―最後に読者のメッセージをお願い致します。
誰かにとっては、なんてことない、何気ない夜から朝になるまでの話。だけど、誰かにとっては、必死で生きた夜から朝にかけての成長の物語です。人生、必死になるって何度もできたことじゃない。だけど、必死になるって大事なんだなって改めてこの作品を通して思いました。一見、かっこ悪いことかもしれないけど、それじゃないといい朝は迎えられないんだなって思います。
https://www.youtube.com/watch?v=SnVTFpQF-nI
「WOWOWオリジナルドラマ ワンナイト・モーニング」は全8話・オムニバスにて、2022年8月5日より放送・配信スタート。WOWOWプライムにて毎週金曜日の午後11:00より放送[第1話無料放送]、WOWOWオンデマンドにて各月の初回放送終了後、同月放送分が一挙配信となる。
「WOWOWオリジナルドラマ ワンナイト・モーニング」
男女が一夜を過ごし、ささやかな”朝ごはん”をともにする、甘く、切ない時間を描く。
原作:奥山ケニチ『ワンナイト・モーニング』(少年画報社刊)
脚本:蛭田直美
監督・撮影:柿本ケンサク
⾳楽:愛印
出演:上杉柊平 芋生悠 望月歩 伊藤万理華 栁俊太郎 浅川梨奈 河合優実 藤原樹(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE) 前田旺志郎 池田朱那 川島海荷 水沢林太郎 石橋菜津美 水間ロン 青木柚 筧美和子 ほか
制作年: | 2022 |
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2022年8月5日(金)放送・配信スタート WOWOWプライムにて毎週(金)午後11:00放送[第1話無料放送] WOWOWオンデマンドにて各月の初回放送終了後、同月放送分を一挙配信[無料トライアル実施中]