世界中を渡り歩いてきたノーマンが友人たちとバイクで再び旅に出る!
ご存知『ウォーキング・デッド』シリーズのクロスボウ使い、ダリル・ディクソンを演じているノーマン・リーダス。劇中でもトライアンフなどの魔改造バイクを駆っているノーマンですが、実はプライベートでもガチのバイカーだってご存知でしたか?
Huluで独占配信中の『ライド with ノーマン・リーダス』はその名の通り、ノーマンとバイクに乗って旅に出よう! という趣旨の人気番組。現在シーズン2が日本で配信中ということで、かつて自身も暮らしたことがある日本のファンに向けて、番組の見どころやマル秘エピソードを語ってくれました!
―この番組の見所、そして印象に残っている場所や人を聞かせてください
カリフォルニアが特に印象に残ってるかな。イモジェン・レトーネン(シーズン1/エピソード1のゲストでバイカー/ジュエリーデザイナー)はかなりクールなライダーでさ、女性だけのバイカー集団<Babes Ride Out>を結成してるんだ。
バイクを乗り回す女性グループが実はたくさんあるんだっていうことを知ったんだけど、みんなクールなんだよね。とにかく色んなグループがあるみたいで、例えば<Lolita>とか<The Throttle Dolls>とか、イギリスには<VC club>っていうグループもあるらしい。
この番組を観た若い女性たちが「バイクを買ったばっかりなんだけど、私もあなたが行った場所にバイクで行ってみたい」なんて声をかけてくることもあったり、女性ライダーって結構多いんだ。シーズン1~2は、そういうことをどんどん知っていく回になったね。みんなすごくタフでクールで、とても印象的だったよ。
―特にタフだと思った女性ライダーは?
イモジェンはバイクに乗るのが上手くて、時速80マイル(約130キロ)とか出してるのに足を上げたり、ほとんど寝そべったような格好で乗ったり、とにかく運転技術がスゴい。
ロックスターや俳優連中が「俺もバイク乗るんだ」とか言ってくるんだけど、「じゃあ番組に出てみる?」って言うと、「え、高速道路に乗ることになるの?」なんてビビっちゃってさ、ホンモノじゃねーな! って思うこともある(笑)。その点、彼女はホンモノだね。
彼女とはカリフォルニアの南の方から最後はポートランドまで足を延ばしてみたんだけど、そこで電動式のバイクに乗ったらすごく速くて。エンジン音がしないからすごく静かだし、ガレージに入れておくとWiFiにつながって自動的にアップデートしてくれたりするんだ。
とにかく、イモジェンはすごく自由な女性だし、話しやすくて一緒に撮影するのが楽しかったね。このシリーズには計4シーズン関わったけど、エピソードが進むにつれて、どの土地にも共通点があるということが見えてきた。もちろんそれぞれの土地や国の独特の雰囲気があるんだけど、例えばどこへ行っても都市部はこうで田舎町はこんな感じ、若者はこうでお年寄りはこう、っていう共通点がさ。食べ物だけは土地それぞれの味っていうのがあるけどね。
―ジェフリー・ディーン・モーガン(『ウォーキング・デッド』のニーガン役)とはスペインのバルセロナやバレンシア、シッチェスに行かれましたね。特にシッチェスは美しい街だと思いますが、ジェフリーさんとの旅はいかがでしたか?
楽しかったよ。彼がニーガンになるずっと前から友達で、昔から一緒にバイクを乗り回してるんだ。僕らはマンハッタンやアップステートNY、ジョージア州にも家を持っているんだけど、ジェフリーとはその3ヶ所でもご近所さんとして付き合いがあるくらいさ(笑)。
番組でも語ってるように僕は若い頃シッチェスに住んでいたんだけど、今回は群衆(ファン)が追いかけてきてスゴかったね……。番組についてのインタビューを受けても、バイクのことについて聞かれるのかと思ったら「一体、スペインでは何人に追いかけられたんですか?」みたいな(笑)。みんな駆け寄ってくるわ、バイクのミラーを壊すわ、泣きながらやって来るわ……とにかく、とんでもない状況だった(笑)。
ただ、十代の頃に見ていた街並みはずいぶん様変わりしていて、いろんな新しい建物が建っていたね。街ごと一角がすっかり新しくなってしまったような感じで、当時自分が住んでいたアパートや近所の教会なんかを見つけることはできなかった。そんな思い出があるね、スペインには。
―シーズン1を経て、シーズン2で新たにチャレンジしたことは? バイクで巡る場所は、どのようにして決めているんでしょうか? アメリカ北部にはあまり行っていないようですが。
北部に行っていないのは『ウォーキング・デッド』の撮影が5月から11月まであって、撮影が終わってからだと寒いから(笑)。雪も積もったりするから、バイク旅には不向きなんだよね。
シーズン1のときは“ガチのバイク番組”になってて、エンジンがどうとかメカ的にどうとか、そういう話が中心だったんだけど、それをしばらくやったら飽きてきちゃってさ。でもエピソードを重ねていくうちに、それまではファンが来たら撮影を止めてたりしたんだけど、もう収集がつかなくなってきたから「ここも撮影しちゃえ!」ってなったんだよ。でも、ファンの存在も込みの番組になっていったことで、より楽しげな旅番組になったね。
僕はそのほうが気に入っていて、バイク系の番組なんて他にいくらでもあるから、どちらかというと“男が馬に乗って色んな人に会いました”的な番組にしていくっていう方向性になった(笑)。ゲストに関しても、できれば訪れる土地についてよく知っている人を、って意識して決めていたね。例えばピーター・フォンダはフロリダに住んでいたことがあったから、彼が案内するフロリダっていう体裁にしたんだ。
シーズン3にはメリッサ・マクブライド(『ウォーキング・デッド』のキャロル役)も登場するんだけど、スコットランドで撮影することにした。っていうのも、『ウォーキング・デッド』のラストシーンを丘の上で撮影しているときに「キミもバイクに乗ってみたら?」みたいな話をしていたら、実は彼女はスコットランドにご先祖様がいて、海を見下ろす山の上にお墓があるって言うんだ。だから「そこにバイクで行くっていうのはどう?」って誘ったのさ。だから綿密に計画を立てるというよりも、思いついたことをそのまま実行するっていう感じだね。
―どんなときに旅に出たり放浪したくなりますか? その旅は何を与えてくれるのでしょうか?
ことバイクの旅となると、やっぱり楽しいんだよね。僕は若い頃から家を出て旅をしていて、色んな都市に行って、色んな人に会ってきた。だから今でもバイクに乗って旅することが大好きなんだけど、何が良いって“土地の匂い”を嗅いで“風を感じる”ことができる。つまり西部劇っぽいところが好きなんだよ。馬に乗って土地を発見する、みたいな(笑)。
クルマに乗ってケータイをいじりながら……なんてのはゴメンだから、いつもバイクを乗り回してるってわけ。それにバイク乗り同士って良い連帯感があるんだ、すれ違いざまに手を振ったりしてさ。これはクルマにはないことだよね、クルマだとなんか“檻の中にいる”って感じで。
バイクのほうがより自由だし、何も荷物を持たずに出かけて、その土地を感じて、何も持たずに埃や土だけを持って帰る……それがとても好きなんだ。
『ライド with ノーマン・リーダス』
根っからのバイカー『ウォーキング・デッド』ダリル役のノーマン・リーダスが、毎回ゲストとツーリング。自然体で過ごす素顔のノーマンを垣間見られる!
出演: |
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