いま韓ドラ観るなら絶対コレ!
またしてもディズニープラスから、スルー不可避な韓国ドラマの登場だ。チュ・ジフンとハン・ヒョジュの競演が先んじて話題を呼んでいた、その名も『支配種』は、全エピソードがハリウッド大作レベルのクオリティで描かれる本格的な近未来SFサスペンス&アクションである。
韓国大統領を狙ったテロ事件で多数の死傷者が出てから数年、元大尉のウ・チェウン(チュ・ジフン)は、犯人を追い詰めるため独自の調査を続けていた。そんな中、テロ事件の生存者であるユン・ジャユ(ハン・ヒョジュ)がCEOを務める<BF社>が人工培養肉を世界に提供し、テロ以降記録的な利益を上げていることを知る。
大統領ほか財界の重鎮たちも被害に遭ったあのテロ事件は、培養肉の大規模流通のため法規制の緩和が不可欠だったBF社、つまりユンCEOの差し金だったのではないか? チェウンはある人物からの根回しも得て、ユンCEOのボディガードとして組織に潜入し“秘密”を暴こうとするが――。
言わずもがな全人類共通の懸念である環境問題および食糧危機。本作が<人口培養肉>という“定番ネタ”とは言いがたい入口をあえて用意したのはなぜか? 第1話の冒頭から衝撃的な屠殺映像を突きつけ、食糧不足や菜食志向の普及などを提示したうえで<人口培養肉>、そして<動物皮革>の倫理感を問い、殺生の是非や持続可能性に踏み込んでみせる、その意図は何だろうか?
冒頭から鑑賞意欲を鷲掴む脚本を手掛けたのは『秘密の森』のあの人
まるで「TED」みたいな舞台演出を用意することで、近い将来わたしたちに降りかかるであろう身近な、しかし実感の薄いテーマを自然に“説明”してしまう見事なオープニングシークエンスに、まず鑑賞意欲をぐっと掴まれるはず。しかも、それらを視聴開始から5分未満でパパッと見せきってしまうあたり、もはや観客としては期待感しかない。
ちなみにBF社/ユンCEOに対し、人々の意識は「人類を救う理想的な企業」(賛成派)と、「畜産・食肉業界を脅かす企業」(反対派)に大きく分かれている模様。どちらの言い分にも一定の根拠はあるものの、後者の中にはエグい銃火器をチラつかせる過激派もいるようで……。
あまりにもよく出来たシークエンスなので逆にびっくりしてしまうのだが、2017年のド名作ミステリー『秘密の森~深い闇の向こうに~』で知られるイ・スヨンによる脚本と聞いて、なるほど納得。『秘密の森』の雰囲気が好みだった人ならば、秒で視聴リストに入れてしまうだろうし、その判断に間違いなし。監督のパク・チョルファンとは『グリッド』(2022年)でも組んでおり、コンビネーションもさらに高まっているようだ。
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