過去の名作を咀嚼した上で再構築し、独自の世界観を展開する映画作家といえば、クエンティン・タランティーノなど成功者はわずか。実力が伴わない安易な模倣はパクリと言われるし、マスターベーション的なオマージュは映画のバランスを致命的に悪くする。
そんな中で“アニメ”という表現方法を利用した成功事例が、谷口悟朗監督の最新作『BLOODY ESCAPE -地獄の逃走劇-』だ。
ヴァンパイア×ヤクザ×サイボーグ
荒廃した世界で、人類は種の繁栄のため獣人や竜人など様々な種が創られ、東京は高い塀で囲まれた自治都市“クラスタ”に分割され、クラスタ間の移動は厳しく禁じられていた。人形町クラスタを支配して東京の制覇をもくろむ吸血鬼・転法輪が率いる不死身のヴァンパイア集団<不滅騎士団>が暗躍し始めていた。
そんな中、ヤクザ組織<関八州連合>が支配する新宿クラスタの付近で、不滅騎士団の一隊が何者かを追っていた。追われる男の名はキサラギ。キサラギは新宿クラスタの下級奴隷出身で、とある理由により人体実験が行われ、サイボーグ・ヴァンパイアとなった。
キサラギは圧倒的な戦闘力で不滅騎士団を倒し、逃がし屋たちの協力で再び新宿クラスタへと舞い戻ると、そこでクルスとルナルゥ兄妹と出会う。新宿クラスタから脱出することを夢見るルナルゥは、伝説の桃源郷・横浜への憧れを持っていた……。
『BLOODY ESCAPE -地獄の逃走劇-』
人体実験によって改造人間となったキサラギは、ある組織に追われていた。
その組織とは、分断された「東京」の制覇を目論む不死身の吸血鬼集団「不滅騎士団」。
さらに、殺された親分の敵討ちを誓うヤクザたちも追っ手に加わり、全てを巻き込んだ大抗争へと発展していく。
「元から生きる理由は無いが、コイツらに殺される理由もない──」
改造されあらゆる武器を仕込まれた身体と自らの特殊な“血”を駆使して、キサラギの地獄の逃走劇が始まる!!!
監督・脚本・原案:谷口悟朗
共同脚本:永井真吾
アニメーション制作:ポリゴン・ピクチュアズ
企画・プロデュース:スロウカーブ
キャラクターデザイン原案:コザキユースケ
音楽:中川幸太郎
主題歌:アツキタケトモ「匿名奇謀」
声の出演:小野友樹
上田麗奈 斉藤壮馬 内田雄馬 ゆきのさつき
倉田雅世 福山潤 置鮎龍太郎 中谷一博
大橋彩香 高橋李依 長縄まりあ 速水奨
三木眞一郎 日高里菜 山寺宏一
制作年: | 2024 |
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2024年1月5日(金)より全国公開中