リティク・ローシャン主演作が劇場初公開
マッスルイケメン俳優、リティク・ローシャン主演の2014年作品『バンバン!』が2023年2月10日(金)より、待ってましたの日本公開。リティクは2019年の『WAR ウォー!!』などのスマッシュヒットにより国外でも知名度が急上昇しているが、今回の『バンバン!』初上映で日本でも一気に人気に火がつきそうだ。
そんな本作のあらすじは……リティク演じる謎の怪盗ラージヴィールが、地味めOLハルリーン(カトリーナ・カイフ)と偶然出会い、残忍な犯罪組織や国際警察と対峙しながらも、インドからイギリスに渡った伝説のダイヤ“コヒヌール”をめぐって争奪戦を繰り広げる、というもの。しかし、ラージヴィールには真の目的があって……。
トムクル主演のアクション大作を大胆リメイク
とにかくリティクのド派手な暴れっぷりが痛快な『バンバン!』だが、実はトム・クルーズ&キャメロン・ディアス主演のロマンス・アクション『ナイト&デイ』(2010年)のインド版リメイク! たしかにトムクルの体を張ったアクションはインド映画並みに人間離れしているし、強引で熱いラブ展開もインド映画の十八番。なるほど納得の(?)ボリウッド・リメイクと言えるだろう。
改変点として、危険なハイテク電池をめぐって組織と敵対するCIAエージェントは、犯罪組織の依頼により伝説のダイヤを盗んだ怪盗に。父を亡くし妹を育ててきた自動車修理工場経営のヒロインは、婚期を逃すまいと出会い系サービスで恋人を探すOLに。メインキャラは大胆にジョブチェンジしているが、アクション&ラブは全年齢対応型なので家族で鑑賞しても安心だ。なお、ちょいギャグなどの小ネタはオリジナルから引き継いでいて、たびたびニヤリとさせてくれる。
日本のSNSでもバズった劇中歌「トゥメリ」の中毒性
主人公ラージヴィールは甘いマスクにムッチムチ逆三角形のボディ、そして超一流の格闘スキルを持つ泥棒。行動にかなり難はあるものの“ルパン三世”風の愛嬌があり、悪役が過剰に憎ったらしくクズさマシマシで描かれているためバランスも取れている。一方のハルリーンは一昔前の少女マンガのような“(思い込み系)非モテ女子”で、偶然出会ったラージヴィールに恋してしまい……というシンプルかつ全力のご都合展開が逆に小気味いい。
ロマンス描写は、超ドタバタ展開の中でいつの間にか○☓○☓……な『ナイト&デイ』よりも甘~く丁寧で、恋愛映画としてのサービス度がすこぶる高い。もちろんインド映画だけに、そこに“ダンス&ソング”シーンが入ってくるわけだが、序盤で披露される「トゥメリ」は日本でもファンの方のSNS投稿をきっかけに大バズりしたことが記憶に新しい、猛烈にキャッチーな劇中歌。一度聴いたらしばらく耳から離れないであろう、かなり中毒性の高いダンス&ソングだ(※「トゥメリ」=「君は僕もの」という意味らしい)。
『RRR』でインド映画にハマったら(時を遡って)『バンバン!』も!!
ダンス&ソングは「トゥメリ」の他にも随所に挿入され、例えばコッテリしたラブ描写などが物語のブレーキにならないよう巧みに配置(&これでもかと欧州ロケを見せつける)。さらに中盤以降は『007』的な“なりきり”潜入展開によるスリルも盛り込み、犯罪組織と警察との三つ巴の戦いへとなだれ込んでいく。
ロングラン大ヒット中のインド映画『RRR』などを観て、無粋なツッコミ不要の超展開、そしてアクション→ラブ→ダンス&ソング→アクション(以下繰り返し)の虜になった人は、ぜひ『バンバン!』を大スクリーンで鑑賞してほしい。全てのカラクリと真実が判明するクライマックスは、ニヤニヤしながら観ててごめんさい! と思わず叫びたくなるカタルシスだ。
『バンバン!』は2023年2月10日(金)より全国順次ロードショー
Presented by SPACEBOX
『バンバン!』
謎の怪盗ラージヴィ―ル(リティク・ローシャン)と、偶然彼に出会った地味なOL、ハルリーン(カトリーナ・カイフ)が、インドからイギリスに渡った伝説のダイヤ“コヒヌール”をめぐって、残忍な犯罪組織や国際警察と世界を股にかけた争奪戦を繰り広げる中、やがてラージヴィ―ルの真の目的が明らかになる……。
監督:シッダールト・アーナンド
出演:リティック・ローシャン カトリーナ・カイフ
パワン・マルホトラ ダニー・デンゾンパ
制作年: | 2014 |
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2023年2月10日(金)より全国順次ロードショー