ローランド・エメリッヒ監督の最新SFディザスター映画『ムーンフォール』が7月29日(金)よりPrime Videoで独占配信が始まった。エメリッヒ監督が意外なモノから物語の着想を得ていた制作秘話や、NASAが全面協力していた撮影裏話など、本作のトリビアをまとめたぞ!!
視聴前にぜひチェック! 4つのトリビアをご紹介
月が軌道を外れ数週間で地球に激突!?
『インデペンデンス・デイ』シリーズ(1996年〜2016年)や『デイ・アフター・トゥモロー』(2004年)など、地球が滅亡に向かうディザスター・ムービーの巨匠として知られるエメリッヒ監督最新作の『ムーンフォール』。まずは本作のあらすじをご紹介しよう。2021年、NASAの宇宙センターは衝撃と緊張に包まれる。謎の力で軌道から弾かれた月が、数週間で地球に激突するというのだ。謎に立ち向かう危険な任務に、NASA副部長のジョー(ハル・ベリー)、超一流の宇宙飛行士だったが、ある事故の責任からNASAをクビになったブライアン(パトリック・ウィルソン)、自称“天文学博士”で陰謀論者のK.C.(ジョン・ブラッドリー)が挑む。果たして、最終手段の核爆弾が用意され、人々がパニックに襲われる中、彼らは人類を救うことが出来るのか!? そして月に隠された秘密とは……!? 未曾有の危機に立ち向かう超ディザスター・パニックムービーが爆誕したぞ!!
監督、陰謀論たっぷりの本からインスピレーションを受けていた!?
エメリッヒ監督は、米Comicbook誌のインタビューで“陰謀論にも似た無名の本”がきっかけで、本作の物語の着想を得たことを明かしている。
エメリッヒ監督は「私はほとんど違う題材から、ある意味自分のジャンルを作り上げてきたと思うんだ。最初はエイリアンの侵略だった。そして、ゴジラ。『デイ・アフター・トゥモロー』は気候変動、『2012』は地殻変動がテーマだったね。この映画は、月が地球に落ちてくるという話だけども、あなたが思っているのとは一味違うと思う。この映画は、実はある一冊の本からインスピレーションを受けたというのも興味深い点かもしれない。『誰が月を作ったか』というタイトルで、イギリス発のとても無名な本だ。この本は、月は私たちが思っているようなものではないという、実に良い点を突いている。人工的なものであるとか、宇宙人が作ったものであるとか、とにかくいい加減なことが書いてあってね。この本には、月がどのようにしてできたかについて3つの説が書かれていて、私たちはそのうちの1つだけを取り上げたわけではないんだ。自分たちで作り上げたものだよ。」と明かした。
エメリッヒ監督は陰謀論を信じているわけではなく、「1969年の月面着陸は実際に起きたことだと思う。陰謀論はちょっとバカバカしいけど、利用するのは面白いだろう。例えば『インデペンデンス・デイ』では、エリア51が登場する。宇宙船やエイリアンなど、いろいろなものが出てくる。『デイ・アフター・トゥモロー』では陰謀論から少し距離を置いたが、『2012』では月と地球の地殻変動が描かれている。バカバカしいけど、世界が水に覆われるにはそれしかないと思ったから、“よし、やってみよう”と思った。この作品はファンタジーのようなものだ」と話している。
月は地球に激突するのか!? 『ムーンフォール』の検証動画がアップ!!
教育系YouTubeチャンネル「Kurzgesagt – In a Nutshell」には、『ムーンフォール』の科学的背景を探り、月が実際に地球に衝突する可能性はあるのか、もしそうだとしたら何が起こるのか?という疑問を検証する動画が公開された。動画では、月が徐々に近づき始めたことを仮定して、最終的に地球に衝突した場合に何が起こるかを説明している。月が近づくだけで人類は生き延びれないかもしれない!? 科学的に細かく説明されているぞ!!
NASAが撮影に全面協力!! 本物の訓練用コックピットが登場!!
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本作はNASAの宇宙センターと宇宙が舞台になっており、あまりにもリアルなセットが話題になった。主演のハル・ベリー、パトリック・ウィルソン、ジョン・ブラッドリーが宇宙飛行士として撮影したスペースシャトルのセットは、NASAが実際に使用していた本物の訓練用コックピットだったことが明らかになった。また、NASAが実際に所有する本物のガイダンス・ナビゲーション・シミュレータ(GNS)も使用したという。
エメリッヒ監督はライオンズゲートのインタビューで「あのコックピットは作ったのではなく、手に入れたんだ。フロリダの博物館で見つけたよ。その博物館は倒産して、私たちは彼らに“そのセットを手に入れることはできないか”と依頼したんだ。撮影できる細部が非常に多いのは、素晴らしいことだった。今ではもう誰も、優れた映画セットのデコレーターでさえも、ここまでのことはできないだろう。あまりにも難しいことなんだ。スペースシャトルの訓練用コックピットがあると聞いたときは、かなり興奮したよ」と語っている。
本作の製作陣と出演者は、NASAが撮影中「とても協力的だった」と明かしている。
エメリッヒ監督は「映画の撮影中、NASAはずっとサポートしてくれた。宇宙のシーンが多いので、撮影現場に宇宙飛行士が来てくれて、サポートしてくれた。いくつか質問があって、できるだけ全てを正しく行いたいと考えていた。少なくともルールに則って行うことが必要だった。映画全体の中心にNASAがいてくれたことは、私たちにとってとても助かったよ。」と語った。
脚本・製作のハラルド・クローサーは「NASAで働く人たちは、本当に素晴らしい人たちばかりだ。彼らは、私たちがどのような映画を作ろうとしているのかを正確に理解し、この壮大なミッションの一部になりたがっていたし、このミッションの精神を理解してくれた。」と話し、出演者のハル・ベリーは「NASAのセットに入っていくだけでかなり印象的だった。」、ジョン・ブラッドリーは「破壊の危機にある現実世界を作っているのだから、映画の要素は本物でなければならない。」と話した。
NASAとムーンフォールのTwitterでのやりとりが話題に!!
No. 🤦♀️🙄
— NASA Moon (@NASAMoon) January 25, 2022
1月にはNASAが運営する公式TwitterのNASA moonが「地球と月の距離はわずか約3,000km。月が安定した軌道を描いていることをありがたく思う理由をいくつか挙げてみよう(『ムーンフォール』を怒らせるつもりはない)」と投稿したことをきっかけに、『ムーンフォール』の公式Twitterが「月の衝突が、実際に起きたりはしないと言いたいのですか?」と反応。NASA moonは「起きない」と頭を抱えた様子で反応した。その後、NASA ocean、NASA Sun&Space、NASA Solar Systemが総出で持論を展開し、『ムーンフォール』の公式Twitterをなだめる(!?)展開に。『ムーンフォール』の公式Twitterは「そうですか、ムーンフォールに登場するものはどれもリアルではないということですね。でも、まるで本物のように見えるのは、あなた方のおかげです!」と舞台裏映像を公開していた。
….okay so what you’re saying is that nothing in Moonfall is actually real. 😔 At least you helped us make it SEEM real! pic.twitter.com/So8uJivvZD
— Moonfall (@MoonfallFilm) January 25, 2022
エメリッヒ監督は続編作も視野に入れていることを明かし、「この映画が成功すれば、続編を作ることになるだろう。常に3部作をイメージしていたよ。」と語っているぞ!!
『ムーンフォール』はPrime Videoで独占配信中。