アカデミー賞受賞作『マッドマックス 怒りのデスロード』(2015年)を手がけた監督のジョージ・ミラーが意外なキャスティング秘話を激白!誰でも容赦なくディスるあの大御所ラッパーとその被害者の人気シンガーに出演の打診をしていたことが明らかになったぞ!!
『マッドマックス』シリーズの30年ぶりの新作として話題を集めた『マッドマックス 怒りのデスロード』。荒廃した近未来を舞台にイモータン・ジョーを相手に、主人公マックスの復讐劇を描いた。本作は第88回アカデミー賞では作品賞を含む10部門にノミネートされ、6部門で受賞した。このたび、映画史に名を刻んだ本作の制作秘話がつづられた書籍「Blood, Sweat & Chrome:The Wild and True Story of Mad Max:Fury Road(原題)」で、1年じっくり時間をかけて決めたキャストには意外な候補者の名が挙がっていたことが明らかになった。
エミネムに主人公マックス役で出演を打診!! 断った意外な理由が明らかに
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トム・ハーディが演じた主人公マックス役に大御所ラッパーのエミネムに出演の打診をしていたことが明らかになった。マックス役の候補には、『X-MEN』シリーズ(2000年〜)のマイケル・ファスベンダーや『アベンジャーズ』シリーズ(2012年〜2019年)のジェレミー・レナー、『君の名前で僕を呼んで』(2017年)のアーミー・ハマー、『ダークナイト』(2008年)の故ヒース・レジャーなどの俳優が挙げられていたが、ミラーはエミネムの半自伝的映画『8 Mile』(2002年)でのエミネムの演技を見て出演を打診、エミネムが出演を断った意外な理由を明かしている。
「『8 Mile』に出演しているエミネムのことがとても興味深く感じて、彼には資質があると思ったんだ。私は故ブリタニー・マーフィーと『ハッピーフィート』でタッグを組み、彼女はそれ以前に『8 Mile』で彼と共演していた。彼女は何のためらいもなく、彼は素晴らしい才能の持ち主だと言っていた。出演交渉の時点でオーストラリアで撮影することになっていたが、彼はただ単に家を離れたくなかっただけなんだ。もし自分の故郷で撮影できるのなら、出演したいという印象を持っていたと思うよ。」とミラーは語った。
絵コンテ作家のマーク・セクストンによると、エミネムの似顔絵で絵コンテを制作する過程まで話は進んでいたという。セクストンは、本作に「エミネムが出演しなくて良かった」と振り返る。
「エミネムが出演しなくてよかったよ。エミネムって、正気か? まったく違う傾向だ。『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のフェミニスト的なストーリーは、もし彼が演じていたら、ちょっと叩かれていたかもしれないよ。」
エミネムは2020年、リアーナからDVを訴えられ有罪判決を受けていたクリス・ブラウンの肩を持ち、リアーナをディスっている音源が流出。その音源はブラウンがリアーナに暴行する事件が起きた直後の2009年に、エミネムがニューアルバムの制作中にレコーディングしたものとみられる。リアーナとエミネムは2010年にはヒット曲「Love The Way You Lie」や2013年発表の「The Monster」でコラボしていた仲だっただけに、エミネムは音源の流出後に発表した新曲「Zeus」でリアーナに謝罪していた。
リアーナもオーディションを受けていた‼︎「目を見張るほどの美しさだった」
エミネムにディスられたことが発覚するも、現在は恋人であるラッパーのエイサップ・ロッキーとの間に第1子を妊娠中のリアーナ。公私ともに順調の彼女も、実は本作のオーディションを受けていたことが明らかに。ミラーはワイブスのオーディションに現れたリアーナの当時の様子を振り返っている。
「普通、俳優というのは非常にカジュアルな服装で現れるものだが、リアーナが部屋に入ってきたとき、目を見張るほどの美しさだったよ。彼女はこの映画の内容を知らず、彼女らしい格好をしていたんだろうね。それは正しいことだったと思うよ。」とミラーは語った。
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本作でシャーリーズ・セロンが演じたフュリオサの生い立ちを描く前日譚スピンオフ『フュリオサ(原題)』は、2024年5月に全米公開が決定している。主人公の若き日のフュリオサ役に抜擢されたのは、『クイーンズ・ギャンビット』(2020年)の若手女優アニャ・テイラー=ジョイ。ほか、『アベンジャーズ』シリーズ(2012年~2019年)のクリス・ヘムズワース、『Mank/マンク』(2020年)のトム・バークが出演する。
制作秘話がつづられた書籍「Blood, Sweat & Chrome:The Wild and True Story of Mad Max:Fury Road」は2022年2月22日に全米で発売。
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
石油も水も尽きかけたMADな世界。生き残りたいなら走り続けろ。
サイコーにMADな映画がやってくる。始まったが最後、息つく暇は微塵もない。ノンストップ、ハイスピードの二輪、四輪入り乱れる驚愕のカーバトルが、異常なまでの興奮を巻き起こす!
制作年: | 2015 |
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監督: | |
出演: |