米動画配信サービスHBO Maxは、黒澤明監督の不朽の名作映画で、三船敏郎が主演を務めた『羅生門』(1950年)にインスパイアされたテレビドラマを製作することを発表した。
本作は、『キャプテン・フィリップス』(2013年)のビリー・レイと『マッドバウンド 哀しき友情』(2017年)のヴァージル・ウィリアムズが脚本を担当し、スティーヴン・スピルバーグ監督がCEOをつとめる米制作会社アンブリン・テレビジョンが製作を担当する。製作総指揮は、同制作会社の共同社長のダリル・フランクとジャスティン・ファルヴェイがつとめる。出演者については明らかになっていない。
ストーリーは『羅生門』に則ったもので、真実と主観的な視点をテーマに、現代的な設定で展開される。各エピソードでは、登場人物それぞれが順番に物語の中心となる。殺人事件を取り巻く出来事について、矛盾した解釈をする彼らの、さまざまな視点から物語が語られていく。
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黒澤明監督の息子である黒澤久雄氏は「アンブリン・パートナーズやHBO Maxと協力して、今日の視聴者に向けて『羅生門』を再構築することができて、とても嬉しく思っています。この感動的な物語を通して、父のビジョンが生き続け、新しい世代に届くようになったことに興奮しています。」と語った。
製作総指揮のフランクとファルヴェイは「テレビのニュースやSNSの“言えば真実”となる文化の時代にあって、真実はますます分断されてきています。黒澤明監督の傑作『羅生門』は単なる殺人ミステリーではなく、主観的な視点を欠陥のある語り口とともに探求しており、映画界に革命を起こし最も影響力をもたらした作品となりました。公開から70年が経過した今、『羅生門』の遺産は疑いようのないものであり、その中心的なテーマはこれまで以上に現代と関連性の高いものとなっています。このドラマシリーズでは、原作に敬意を表し、客観的な真実と主観的な視点という、時代を超えた概念を現代に向けて探求していきたいと思います。」と意気込みを語っている。
現代版『羅生門』の出来栄えはいかに? そして、いったい誰が出演するのか⁉︎ 続報に期待したい!