スパイダーマンに登場した吸血鬼ヴィラン/ダーク・ヒーローの単独作品
モービウスは1971年のアメイジング・スパイダーマン101号(コミック)でデビューしました。要は吸血鬼でスパイダーマンの敵(ヴィラン)なのですが、いわゆるドラキュラ系ではなくSF的な設定の怪人です。
天才科学者マイケル・モービウス博士が自身の血の病気を治すために吸血コウモリの血清と電気療法を試みたらその副作用で吸血鬼になってしまった、というものです。血への渇きから人を襲わねばなりませんが、ならばということで生かしておいても価値のない犯罪者ばかりを襲うみたいなダーク・ヒーローでもあります。
僕が彼の存在を知ったのは、翻訳が出ていたスパイダーマンのコミック。スパイダーマンことピーターがヒーロー稼業に嫌気がさしその能力を捨てるために変な薬を飲んだら、逆に脇腹左右2本づつ腕がはえてしまい6本腕になってしまう! これを治すためコナーズ博士(彼は興奮するとトカゲ怪人リザードに変身)のところに行ったら、そこにモービウスが現れ、6本腕スパイダーマン、トカゲ男、吸血鬼の三つどもえ異形怪人決戦になるというお話でした。以後、スパイダーマンのヴィランとして何度か登場しますが、人気が出て彼が主役のコミックのシリーズが出版されたりもしました。
能力としては怪力、飛行能力、ちょっと不死身な治癒能力があります。また牙が生えています。スパイダーマンのコミックでは悪役的に登場したキャラがダーク・ヒーローとして独立するというパターンはいくつかあって、パニッシャーがそうだし、ヴェノム、そしてこのモービウスもその一人といえます。
モービウスのスクリーン登場を望む声は多く、実際サム・ライミ監督はトビー・マグワイアのスパイダーマン映画シリーズでモービウスを検討したこともあるらしく、それが実現したらヒーロー×ホラー物で面白いよねとコメントしていました。しかしスパイダーマン映画ではなくいきなりモービウスが主役の映画とは! これも『ヴェノム』がヒットしたからでしょうか?
モービウスを演じるのは七変化俳優、ジャレッド・レト!
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そして注目すべきは、今回主役を演じるのがDC映画『スーサイド・スクワッド』(2016年)でジョーカーを演じたジャレッド・レトだということなのです! これはモービウスのイメージにピッタリです!
『パシフィック・リム:アップライジング』(2018年)でかっこいい女整備士を演じていたアドリア・アルホナ(エイドイア・アージョナ)がヒロイン。そして人気TVシリーズ『ドクター・フー』の11代目ドクター役を演じたマット・スミスが重要な役で登場、とのこと。
監督は宇宙SFホラー映画の佳作『ライフ』(2017年)のダニエル・エスピノーサ。現時点でこの作品にスパイダーマンが登場するか未定ですが、トム・ハーディ演じるヴェノムとのクロスオーバーの可能性はあり?
ジャレッド・レトが演じるマーベルな吸血鬼モービウスの登場に期待しましょう!