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衝撃の実話 極限サバイバル!! 転覆遭難した女性の生還への執念!『アドリフト 41日間の漂流』

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衝撃の実話 極限サバイバル!! 転覆遭難した女性の生還への執念!『アドリフト 41日間の漂流』
『アドリフト 41日間の漂流』©2018 STX FINANCING, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

海が苦手な人は要注意! トラウマを掘り起こされる極限サバイバル映画

小さい頃に『JAWS/ジョーズ』(1975年)でトラウマを植え付けられたせいで、底が見えない海の暗さがとても苦手。海に浮かびながら下を覗くと……なんて想像しただけで、あの音楽と共にジョーズが襲ってくるんじゃないか? とビクビクしてしまいます。ただし、映画『アドリフト 41日間の漂流』の恐怖は、サメ的な海の怖さじゃない。

『アドリフト 41日間の漂流』©2018 STX FINANCING, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

本作で描かれるのは大海原、果てしなく広がる水平線、そこにヨット1台ぽつんと残された孤独と絶望、水・食糧問題……先が見えない恐怖から、どうやって助かることができるのか!? という恐怖です。

物語の舞台は1980年代。婚約したばかりのタミー(シャイリーン・ウッドリー)とリチャード(サム・クラフリン)は、贅沢なヨットに乗り込み太平洋に乗り出した。タヒチの港から、目指すは6,400キロ先のサンディエゴ! ところが出発から2週間後、カテゴリー4の記録的なハリケーンに遭遇し、巨大津波に飲み込まれてしまう。太平洋のド真ん中で大破したヨットの上に、瀕死の婚約者とふたりきり。タミーは自らを奮い立たせ、3,200キロ先の陸を目指すが……。

『アドリフト 41日間の漂流』©2018 STX FINANCING, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

なんと、実話が基になっているという本作。海が舞台の実話モノ映画……悪い予感しかしません。そう、頭をよぎるのは『オープン・ウォーター』シリーズ(2004年~)です。あんな感じだったらどうしよう!? とビビりまくったものの、いざ観終わったら驚くほど感動している自分がいました!

『アドリフト 41日間の漂流』©2018 STX FINANCING, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

これはしんどい!『きっと、星のせいじゃない。』の難病少女が今度は海で遭難

本作の監督バルタザール・コルマウクルは、『ザ・ディープ』(2012年)や『エベレスト 3D』(2015年)など、いずれも男性中心のサバイバル要素にフォーカスした作品を手掛けてきた人。しかし本作では女性が主人公であることによって、過去作とは違った力強さが演出できていると思うのです。

『アドリフト 41日間の漂流』©2018 STX FINANCING, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

ハリケーンのシーンは、船酔いしそうなほどリアリティある映像に戦慄します。いったいどうやって撮ったのか現場を見てみたくなる、壮絶な転覆シーンも驚き。そういえば、監督の前作『エベレスト 3D』も、見てるだけで凍傷になるんじゃないかというリアルさでした。主演を務め、製作総指揮にも名を連ねているのは『きっと、星のせいじゃない。』(2014年)の難病少女役で一躍名を知られるようになったシャイリーン・ウッドリー。海上を漂流し憔悴しながらも、なんとか生き抜こうとするタミーの迫真の演技が素晴らしかったです。

『アドリフト 41日間の漂流』©2018 STX FINANCING, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

本作は、タミー・オールダム・アッシュクラフトという女性が41日間に及ぶ痛ましい出来事を綴った「Red Sky in Mourning: A true Story of Love and Survival at Sea(原題)」が原作。さすがに読んでいないので映画がどこまで忠実に再現しているかは分かりませんが、本作はただのサバイバル劇ではなく、“愛の映画”なのではないでしょうか。2人の会話シーンや極限状態でのやり取りが、そう思わせるんです。

『アドリフト 41日間の漂流』©2018 STX FINANCING, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

とはいえストーリー展開も、過去と現在を並行して描いて飽きさせず、途中でアッと驚く展開も。そして最後に互いのストーリーが交差したとき、なんだかとても感動してしまうんです。観終わった後、最愛の人がより愛おしく感じられる映画だと思いました。ぜひ、大切な人と一緒に観てみてはいかがでしょうか。

文:ゾニー(KING BROTHERS)

『アドリフト 41日間の漂流』CS映画専門チャンネルムービープラスで2022年3月ほか放送

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『アドリフト 41日間の漂流』

1983年10月、婚約したばかりのタミーとリチャードは、贅沢なヨットに乗り込み太平洋へ漕ぎ出した。セーリングの経験豊富なリチャードが、知人からヨットの回航を依頼されたのだ。タヒチの港から目指すは6,400キロ先のサンディエゴ。1か月の長旅になるが、無事たどり着ければ、その謝礼で1年は働かず世界の海を回って暮らせる。海と自由を愛するふたりは、危険な仕事であることを承知しつつも未来に胸躍らせ出航したのだった。

ところが出発から2週間後、カテゴリー4の記録的ハリケーンに遭遇。最悪の事態を避けるため手を尽くすが、ついに巨大津波に飲み込まれてしまう――。しばらくして、タミーは腰ほどまで海水が入り込んだ船室でひとり目を覚ました。甲板に出ると、マストは折れ、船体にも穴が開き壊滅状態。無線機は故障し繋がらない。何より、舵を握っていたはずの婚約者がどこにもいない……絶望するタミーの目に、海に投げ出され波に漂うリチャードの姿が飛び込んでくる。なんとか救助し一命はとりとめたものの、彼は重傷を負っていた。

太平洋の真ん中で、大破したヨットの上に瀕死の婚約者とふたりきり。かき集めた食糧も水も、このままでは数日しか持たない。タミーは自らを奮い立たせ、セーリングの知識を総動員して3,200キロ先の陸を目指すが――。

制作年: 2018
監督:
出演: