週末の米映画興行収入が20年ぶりの低水準 コロナウイルスの影響で映画館の閉鎖続く

週末の米映画興行収入が20年ぶりの低水準 コロナウイルスの影響で映画館の閉鎖続く
写真AC

世界的に猛威を振るうコロナウイルスの影響を受け、米国内の映画興行収入が20年ぶりの低水準であると米The Hollywood Reporterなど複数メディアが報じている。チケットセールスは、前週を44%下回る5,530万ドル。これは2000年9月の5,450万ドルに迫る水準だ。

土曜日、ペンシルベニア州とニュージャージー州の州当局の指示により、多くの映画館が閉鎖されたのを皮切りに、ニューヨーク、ボストン、フィラデルフィア、ワシントンDC、メリーランド州などでも映画館の閉鎖が相次いだ。
全米劇場所有者協会(National Association of Theatre Owners)によると全米には約6,000の屋内映画館があるが、あるスタジオの配給担当役員は閉鎖の数を100以上と推定しているという。

同週の興行収入1位はディズニー/ピクサーの『2分の1の魔法』(1,050万ドル)となったが、これは前週の73%ダウンにあたり、ピクサー作品では過去最低の下げ幅となる。

第2位のライオンズゲートによる、実在のクリスチャンシンガーソングライター、ジェレミー・キャンプをK・J・アパ(Netflix『リバーデイル』シリーズ)が演じた『I Still Believe(原題)』(950万ドル)はさほど影響を受けなかったと見られるが、今週公開となったソニー・ピクチャーズによるヴィン・ディーゼル主演のアメコミ映画『Bloodshot(原題)』(930万ドル)、ユニバーサル・ピクチャーズの『The Hunt(原題)』(530万ドル)も厳しい滑り出しとなっており、影響を受けたと見られる。また2月末公開の『透明人間』(日本公開2020年5月予定)も600万ドルと約60%の減少となった。

コロナウイルスによる劇場の閉鎖は世界規模で起こっており、市場、業界への影響は計り知れない。

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