珠玉の名作『バグダッド・カフェ』を美麗4K映像で
1989年に日本公開され、ミニシアターブームの象徴となった珠玉の名作『バグダッド・カフェ』が12月13日(金)より全国公開中。今年3月に亡くなったパーシー・アドロン監督が自ら監修した、4Kレストア版での貴重な上映となる。
アメリカ西部、モハヴェ砂漠にたたずむ寂れたモーテル「バグダッド・カフェ」に現れたのは、場違いな風貌のドイツ人旅行者ヤスミン。仕事も家庭もうまくいかずいつも不機嫌なオーナーのブレンダは、得体の知れぬ訪問者に対して怪訝な態度をみせるが、朗らかなヤスミンの態度に次第に心を開いていき、やがてかけがえのない友情で結ばれていく……。
主題歌「コーリング・ユー」が第61回アカデミー賞で歌曲賞にノミネートされた本作は、リバイバルのたびに熱心なファンを生んでいる。アドロン監督が「あらゆる肌の色、バックグラウンド、信条の違いを理解し受け入れる温かさを描いたこの物語は、現代における癒しの源になるのだと感じたんだ」と語るとおり、現在の視点をもって見ても新鮮さを感じられる珠玉の名作だ。
ヴェンダース監督『パリ、テキサス』日本初4K上映
そして2025年1月には、第37回カンヌ国際映画祭で最高賞パルム・ドールを受賞した名作『パリ、テキサス』(1984年)が公開。近年では『PERFECT DAYS』の大ヒットも記憶に新しい名匠ヴィム・ヴェンダース監督の不滅の名作だ。製作から40周年、4Kレストア版としては日本初上映となる。
4年前に失踪したトラヴィスが荒野をさまよい気絶する。彼はテキサス州パリの荒野に向かおうとしていた。少しずつ記憶を取り戻したトラヴィスは、息子とともに妻を捜す旅に出る――。
本作は11月1日より開催中の、12ヶ月連続名作上映プロジェクト「12ヶ月のシネマリレー 2024-2025」(配給:東北新社)にて上映。他にもソフィア・コッポラ監督の長編デビュー作で日本公開25周年を迎える『ヴァージン・スーサイズ』(1999年)や、坂本龍一が音楽を担当したベルナルド・ベルトルッチ監督の傑作『シェルタリング・スカイ』(1990年)などが上映される。